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※これら掲載の記事はすべて実際の事件・団体等に関係の無い架空の物です。
安全は正しい防犯知識を身に付けることから
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警視庁メールマガジン第36号

==警視庁メールマガジン第36号==
                                   発行日:02/11/08



目次
[〜お知らせ〜警視庁広報課より]
●110番、こんな時は専門機関へ
●動物虐待は犯罪です

[捜査一課業務報告  明智管理官の見た事件]
●隣り合わせた犯人と刑事

[大阪からコンニチワ〜西の探偵服部平次や]
●強盗どこや

[防犯ミニ知識]
●うまく生かしていますか、損害保険

[ほんの一口〜読者の声]
●自転車の盗難について
●パトカーはシートベルトしなくていいの?

[トクトク裏ワザ〜肩の力を抜こうヨ]
●寒さに負けない裏ワザ!

[内部密告コーナー]




[〜お知らせ〜警視庁広報課より]


●110番、こんな時は専門機関へ

 突然ですが皆さんはこんなケースの時、どこに相談していますか。
・子供が突然具合が悪くなった
・タバコの不始末が原因でボヤが出た
・飼い犬が迷子になった
・雪が降ってきたのでタイヤチェーンを取り付けて欲しい
・近所の犬の鳴き声がうるさい
・徘徊老人がウロウロしている
 これらはすべて今までにあった110番通報の内容です。いずれも警察の管轄ではありません。
 子供の具合が悪くなったり、火事を発見するとあわててしまうのは当然ですが、日頃からそういった時のために電話の前に連絡先一覧を貼っておくようにしましょう。
 また、ペットに関することなどは近所で姿を見かけていないか尋ねたり、最寄の御店にポスターを貼ったりして探しましょう。落し物として届けてある可能性もありますので、どうしても見つからなければ最寄の警察署の方へご照会下さい。徘徊老人については日頃から連絡体制を作り、速やかに連絡を入れられるようにしましょう。タイヤチェーンの取り付けなどについてはJAFにご相談下さい。
 110番で出動した後は、警察官が適切な機関に回しますが、このようなことが続きますと、重大な事件の通報があった時初動捜査の遅れへとつながります。
 緊急性のないものについては110番通報する前に、関連機関もしくはどうしても分からなければ警察署などへご相談をお願いします。


●動物虐待は犯罪です

 今年5月、警視庁と福岡県警は福岡県在住の無職の男(以下M)を、動物の愛護及び管理に関する法律違反の罪で検挙しました。(8月7日逮捕及び起訴。10月21日懲役6月、執行猶予3年判決)
 Mはインターネットに猫虐殺の様子を公開し、目撃した人々からの通報が福岡県警に寄せられ検挙となりました。寄せられた手紙、メールは3000通にものぼりました。動物愛護法違反での起訴は珍しく、検察側は「猫を虐待する様子をインターネットで実況中継するなどかなり悪質な犯行。社会に与えた影響は大きい」と述べています。
 各地で動物が虐待される事件が発生していますが、物言わぬ動物であるから何でもしていい、ということにはなりません。またストレス発散の対象となるために動物は存在するのではありません。
 命を粗末に扱うことのないようにしてください。
 ペットは最後まで責任を持って飼うようにしましょう。

 


[捜査一課業務報告  明智管理官の見た事件]


●隣り合わせた犯人と刑事

 警察官も人間ですから病気もしますし怪我もします。警察病院では無料の診察を受けることが可能ですが、家が近いから通院に便利だと近くの病院に通う者もいます。
 これはある下町の病院で発生した事件です。
 その病院は場所柄医者患者ともに顔見知りが殆どで、その刑事もあまり行くことはないものの、近所づきあいで見知っている仲でした。ある時ひどい腰痛になり、休暇をとってその病院に行った時のことです。ソファに座って、そこここで繰り広げられている世間話に耳を傾けながら目を閉じていると、スッと隣に人の気配がしました。目を開けると見慣れない中年の男が隣に座っていたのです。この辺りでは見かけたことがありません。
 他も空いているのにどうして自分の隣に座るのだろう…。ああ、世間話がしたいのか。
 そう思ったそうですが、腰痛のため話しかけられるのもおっくうで再び目を閉じていたところ、置いていたバッグを男がぐいぐい押してくるのに気がつきました。刑事の勘でピンときた彼は寝たふりを続行。男は刑事が寝ていると思ったらしく、サッとバッグをすりとりました。
 その途端男は窃盗の現行犯で逮捕。刑事がバッグを取った手を押さえつけ、床に組み伏せたのです。腰痛などその瞬間に忘れ去っていたといいますから流石ですね。
 刑事はすぐに受付へ110番通報するように頼み、駆けつけてきたパトカーによって男は連行されていきました。ここ最近病院だけを狙ったスリが連続していたとのことで、偶然とはいえ刑事の大手柄でした。被害に遭った病院からも、感謝の手紙が寄せられたそうです。
 「病院は病気の人間がくるから注意力も散漫になっている。だから犯行はやりやすかった」とは男の供述ですが、卑怯な犯行です。ま、刑事が病院に患者としてやってくるとは思いもしなかったようですが…。
 ちなみにその刑事は男を引き渡した後ホッとして気が抜けたのか、腰痛がひどくなり3日間緊急入院したとのことです。ちょっと情けないですね、剣持君。


 


[大阪からコンニチワ〜西の探偵服部平次や]


●強盗どこや

 皆知ってることやけど、大阪っちゅーのはボケとツッコミで会話が成り立つところ。せやから泥棒や引ったくりにおうてもタダでは転ばんとばかりに、面白おかしく人に話して笑いをとるのが大阪人ってもんや。
 俺がある時受けた依頼で、ある警備会社に行って話を聞いとった時のこと。そこは警察OBをアドバイザーとして迎えとるところでな。俺も現役時代顔見知りの人やったからシステムとかいろいろ聞かせてもらっとったんや。ゆーても守秘義務はちゃんと守っとったで。したらそこに加入しとる家の一つから連絡が入ってな、にこやかに話しとったOBの顔がパッと変わって担当者の電話に耳を傾け始めたんや。
 警備会社のシステムとしては、警報機が鳴らされるとその家に電話を入れる。その時、切迫している場合や強盗犯などがいる場合を想定して「何かありましたか。異常があれば「なんでもないです」と言ってください」と聞くことになっとるんや。
 したら相手が「なんでもないです」と答えよったからすわ出動になった。俺から府警の110番に通報してパトカー要請、俺もOBと一緒に現場へ参上したわけや。
 その家はどこも締め切ってあって静まり返っとった。強盗が家人を人質にとって閉じこもってしもたかな、とOBや警官と話しながら表と裏をかためて、とりあえず俺が一番普通に見えるからということでチャイムならしたんや。ドアスコープの死角にちゃんとOBが隠れとったけどな。
 少しして女性の声で「はい」と応答があってな、俺が警備会社の名前を言うとドアを開けてくれたんや。けどその奥さんおどおどしてて挙動不審やし、OBが「何かありましたか」と聞いても「知りません、分かりません」言うしこれはいよいよ子供でも人質にとられてやばいことになっとんちゃうか、と思たわけや。
 表で待機しとった警官に合図して、裏の警官の方も飛び込めるようにしてOBは「ほな帰りますわー」と奥に聞こえるように言って、奥さんの了解を得て中に飛び込んで行った。俺も後に続いて2階の方へ確認しにいった。
 が、どこも異常はない。奥さんにも聞いてみたら「ホンマに通報した覚えはないんや」と言うし…。OBが確認してみると、警報機が作動していなかった。作動していないのに鳴るということは、リモコンの方で通報があったということ。リモコンはどこにあるんや、と皆で探してみると…飼い犬が一生懸命かじっとったんや。
 リモコンの真ん中についとるボタンはボロボロ。
 OBは「奥さん、犬が何かいたずらしてあんたに叱られる思て通報したんとちゃうか」ちゅーて笑っとったけど、奥さんはものすご謝っとったな。
 ま、何事もなくてええのは何よりやけど、リモコンの管理はちゃんとしてな。
 翌日OBが新しいリモコン持っていったら、近所中が警備会社が犬のいたずらに振り回された、っちゅー話で持ちきりやったみたいやで。ただ、対応をきちんとしてくれる、っちゅーことで加入申し込みが沢山あったそうやから、会社にとっては怪我の功名やな。




[防犯ミニ知識]


●うまく生かしていますか、損害保険〜茨城県警地域課より〜

 先日の連休では、宮城及び大分で震度5の地震が発生しました。最近各地で頻発している地震に不安を覚えた方もいらっしゃると思います。
 当課では地域住民の皆さんと接することも多く、保険についての問い合わせもいたただきますので、この際に損害保険について知っておきましょう。
 損害保険には大きく分けて車/家/旅行/その他と4つの種類があります。生命保険と違うのは、生命保険が人の生死に関わるのに対し、損害保険は予測不可能な事故などによる損害に対して支払われるということです。
 では一つ一つについて説明していきましょう。
 車にかける保険については、説明がなくともお分かりの方が多いでしょう。盗難や事故に対して支払われる保険です。ただし、盗難にあった車が海外で発見された場合、引き取る際の経費については持ち主が実費で支払うことになっています。今のところその費用まで補償している保険はありません。発見されない場合は保険から、その時点での車両価格相当の保険金が支払われます。(購入時の価格ではありません)
 次に、家にかける保険ですが、火災保険が一般的です。しかしこれには自然災害による火災(山火事や噴火など)は含まれないのが普通です。また、家財を含まないことも多く、火災で保険を申請する時よくトラブルになることがあります。今一度自分の加入している保険が、家のみの対象なのか、家財も含むのか確認しておきましょう。火災保険では地震などの自然災害は対象に入らないため、総合保険や地震保険も場合によっては加入を検討した方がいいでしょう。
 旅行に関する保険は、旅行のつど契約するものが殆どです。また、クレジットカードによっては付帯サービスとして旅行保険がついている場合があります。確認の上、カバーされていない部分に旅行保険をかけるといいでしょう。
 その他の保険は、日常生活での事故に対してかけるもの、ゴルフやスキーなど特定の趣味もしくは道具にかけるものがあります。
 損害保険を賢く使い分けるようにしましょう。




[ほんの一口〜読者の声]

 
●自転車の盗難について

「買い物に行った時、ちょっとと思って施錠しなかったら自転車を盗まれてしまいました。防犯登録していたので保険が降りると思っていたのですが、支払えないといわれました。どうしてでしょうか」

 地域課からお答えします。
「防犯登録と盗難保険は違います。防犯登録というのは、車のナンバープレートのようなもので、自転車の所有者を登録するシステムです。1度登録すると7年間警察のコンピューターに登録されます。登録はオンラインで全国都道府県警とつながっているため、他県で登録しても問題ありません。
 こういったシステムですので、盗難保険とは関係がなく、盗難に遭っても補償されるわけではありません。防犯登録はされているようですので、最寄の警察署まで被害届けを出されることをお勧めします。ちょっとの間と思わず、きちんと施錠するクセをつけましょう。」


●パトカーはシートベルトしなくていいの?
「パトカーに乗っているおまわりさんを見ていると、よくシートベルトをしていない人がいます。私たちには車に乗ったら安全のためにシートベルトをしてって言うのに、どうしておまわりさんはしないのですか」

 警ら課からお答えします。
「パトカーが出動する時は、110番で緊急の時ですね。通報のあったところへ急いでかけつけて、パッと外へ飛び出せるように、シートベルトをしない場合が多いのです。また、巡回(何か異常がないか見回ること)中にひったくりを発見したり、何か事件が発生した時もすぐにパトカーを降りる必要があります。決して、シートベルトをしなくてもいいと思っているわけではありません。ですから、中にはきちんとシートベルトをしているおまわりさんもいますよ。皆さんは安全のためにシートベルトをして下さいね。」




[トクトク裏ワザ〜肩の力を抜こうヨ]


●寒さに負けない裏ワザ!

 こんにちは!交通課の由美ですvvもういよいよ冬到来!って感じになってきたわね。今年も風邪が大流行。皆ちゃんと手洗いとうがいはしてる?
 今回は寒さに負けないちょっとした裏ワザを紹介しちゃいます。まずは部屋を手早く暖める裏ワザから。
 エアコンを暖房器具として使っている人、噴出し口の羽根の向きはどうなってる?今頃は自動調節機能とかあるけど、ない場合は羽根を下向きに変えてみて。暖まり方が全然違うわよ。それから、ストーブの人は窓際に置くようにしてみて。部屋の真ん中にストーブを置くと早く暖まりそうに思えるけど、ストーブで暖まった空気は上昇して天井にぶつかって壁伝いに落ちてくるのだけど、窓際の冷気で一気に冷えちゃうの。だから窓際にストーブをおいておけば冷気が暖められて部屋中に広まるから、早く部屋が暖かくなるのよ。
 それと、冷え性予防に土踏まずにハンカチを畳んで当て、その上から靴下を履いてみて。結構効くわよ。
 寒い冬、なるべく資源節約で乗り切ろう!

 


[内部密告コーナー]※警察官の日常の風景を紹介するコーナーです。


 書類を届けに警視庁へ行った時。受付で連絡をとってもらっていたら一般人と思われる女性に「○○課はどこでしょうか」と聞かれました。
 ここの者ではないので分かりません、と言おうとして「この世のものではないので」と言ってしまった。
 しばらく皆固まってました。




[あとがき]

 連休中、休日出勤で警視庁にいたところ突然の揺れに驚き、机の下に避難しようとしてすねを打ってしまいました。落ち着いているつもりでもまだまだです。
 ニュースを見てみると宮城で震度5を観測したそうですが、その翌日に今度は九州で同じ規模の地震が起きたと聞き驚きました。幸い被害は殆ど出ていないようで良かったです。やっぱり日頃からの心構えというのは大切ですね。
 最近、緊急時の対処方法や災害体験談を扱った番組が好評だそうですが、自分もさっそく番組を見て勉強しようと思います。備えあれば憂いなし、ですね。
 それではまた次回お会いしましょう。


[警視庁メールマガジン]
総編集長: 警視庁 警視総監  白馬
編集長:   警視庁 総務部    牛黒
発行: 警視庁
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