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※これら掲載の記事はすべて実際の事件・団体等に関係の無い架空の物です。
安全は正しい防犯知識を身に付けることから
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警視庁メールマガジン第66号

==警視庁メールマガジン第66号==
                                   発行日:04/01/02



目次
[〜お知らせ〜警視庁広報課より]
●初詣狙いの窃盗に注意を

[捜査一課業務報告  明智管理官の見た事件]
●警察と犯人の知恵比べ

[大阪からコンニチワ〜西の探偵服部平次や]
●年初めの笑い話

[防犯ミニ知識]
●個人情報はこんなところからも漏れる
●犬をつなぐのは飼い主の義務です

[ほんの一口〜読者の声]
●ウソの証言をしてしまったら…?

[トクトク裏ワザ〜肩の力を抜こうヨ]
●いい福袋をゲット!

[内部密告コーナー]




[〜お知らせ〜警視庁広報課より]


●初詣狙いの窃盗に注意を

 明けましておめでとうございます。昨年1年間、警視庁メールマガジンをご愛読いただきありがとうございます。今年もより多くの防犯情報をお届けしてまいります。
 さてもう皆さんは初詣を済まされたでしょうか。1日は人が多いからと敬遠していた方々も、週明けまでにはと参拝を予定しておられることかと思います。ところが、新年に浮かれて貴重品の管理がおろそかになっているところを狙って、窃盗犯もウロウロしています。
 3日までは殆どの金融機関が休みであり、大金を所持している機会も多いことから車上狙い、空き巣も増えます。
 お出かけの際には戸締りを必ず確認し、車から離れる時もエンジンを切り、必ずロックしましょう。また参拝の際にバッグや貴重品を置いて目を離すことのないようにして下さい。
 ほんの少しだからと目を離した隙に置き引きに遭うケースが増加しています。まさか自分が被害に遭うはずがない、窃盗犯はそんなあなたの油断をついてくるのです。




[捜査一課業務報告  明智管理官の見た事件]


●警察と犯人の知恵比べ

 推理小説などで一番の見せ所は、何と言っても犯人が犯行を隠すために行う偽装工作でしょう。それはアリバイ作りであったり、状況の工作であったり、死体の隠蔽であったりします。
 現実の犯罪でももちろんこういった偽装は多々あるのですが、大抵は小説のようにうまくは行かず、たちどころに刑事に見破られるのがおちです。何より最近は鑑識の研究も進み、素人がちょっと本を読んで細工したくらいではプロの目をごまかすことはできません。どんな微量な薬物でも検出されますし、例えばその部屋に誰かのいた形跡というのも必ず見つけることができるのです。
 それならば死体を隠してしまえば事件としては成立しない、と犯人が考えたとしましょう。確かに今の法律では、死体がなければ殺人事件として立証できないことになっています(行方不明事件として捜査はされますが)。しかし一見簡単なことのように思えますが、人一人の死体を隠すというのは実はとても難しいことなのです。実際、殺人事件の殆どは死体発見により露見しています。死体のある場所が殺人現場から離れていたとしても、それほど遠くに遺棄されていたというケースは滅多にありません。つまりそれほど、死体というものは犯人にとって手に負えないということになります。
 計画殺人にしても、犯人の頭の中ではすべてが都合よく進んでいくのですが、実際に行動に移してみれば、何もかも思い通りにならないことに愕然とするでしょう。もしうまく警察の追及を逃れる完全犯罪を成し遂げたという殺人者がいるのなら、それは偶然の産物に助けられたといって間違いありません。
 では最後の手段として、もし殺人事件の被疑者として逮捕されても、黙秘権を行使して黙っていれば勾留期限が過ぎて釈放せざるをえなくなるだろう。そう考えた方もおられるかも知れませんね。勾留はまず逮捕された時間から72時間。それから延長を入れると20日の勾留が可能ですので合計しますと、最長で23日の勾留となります。その23日間黙秘し続け、犯罪が立件できなければ確かに不起訴ともなるでしょう。自白だけでは犯人と断定できないように、状況証拠だけでもまた起訴するのは難しいと言えます。
 ただ刑事として忠告させていただきますと、私は未だかつて黙秘を通した被疑者を見たことがありません。
 このように、頭で考えたことがそのまま現実になりうることは殆どないのです。




[大阪からコンニチワ〜西の探偵服部平次や]


●年初めの笑い話

 明けましておめっとさん。ちゅーわけでせっかくやから初笑いの話でもしてみよか。
 初日の出暴走族って聞いたことあるやろ?大阪でも結構やかましい奴らがおってな、毎年毎年この時期は府警と奴らの大勝負ってなわけや。まあ府警かて意地があるから毎年負けなしやけどな。
 ある年のこと、そん時はなんやどっかの族のトップが引退するとかでかなり大掛かりな走りをやらかしよって、パトカー引き連れて市内をしばらく駆けずり回っとったんやな。そのうち殆どがコケたり追い込まれたりしてとっ捕まったんやけど、しぶとい奴はおるもんで、ちょっと静かな一角に突入してもーたんや。住宅街の細かい路地に逃げ込んではパトをやりすごし、そんでワーッとまた爆音立てて走り出す。で、また別の路地に逃げ込んでは同じことの繰り返し。そら最初は我慢しとった住民も、2度3度うるさいのが走ってきよったらブチ切れるわな。
 何度目か、パトが住宅街への角を曲がった時に見た光景は、バットやら何やら持った、そら恐ろしい顔をした住人が暴走族メンバーを取り囲んどる図だったそうや。族を追いかけとったはずの警察が慌てて保護する側に回ったっちゅーんやから、ぶちきれた大阪人がどれだけ怖いかわかるもんやろ。まあこの話には続きがあって、止めに入ったポリも「お前らももっと静かに追いかけんかダアホ!」って怒鳴られたらしいし。ポリ正座させて1時間やぞ。
 
 こんなこともあったな。ちょっと依頼上の話やから経緯は話されへんけども、そのターゲットを追っている途中で交通事故があって、通報せなあかん状況になった。ただ、俺が追ってる相手に気づかれるとまずいからサイレン消して来、ゆーて言ったんやけどもな…。そらもうハデにサイレンならして来よったわ、救急車が。ああ、俺パトには消せゆーたけども、救急車には伝わってへんかったんやな…当然相手の姿は影も形もナシ。もう一人突っ込みもする気失せたわ。
 深夜やったから静かな通りに景気良くサイレンが鳴り響いて、かなり遠くのオフィスビルとかからも見物人が来てたな。
 あれやな、ものがサイレンだけにサイレントナイト…あかん、寒いわ。




[防犯ミニ知識]


●個人情報はこんなところからも漏れる

 新しい年の幕開けですね。福袋に新春セールと、景気良く買い物をしたくなるような企画が目白押しです。
 インターネットショップでも新春企画としてセールや懸賞を行うところが増えていることと思います。
 ところが最近、「懸賞に答えたら迷惑メールが急増した」「不審な勧誘の電話がかかってくるようになった」という相談も相次いでいます。
 どのサイトが安全でどのサイトが危険かというものは個々で判断していただくしかありませんが、懸賞応募には個人情報を記入する必要がある以上、それを悪用される危険性もあるということを覚えておく必要があります。最近では賞品を用意していないのに個人情報収集目的で懸賞を行っていることがあり、特に注意が必要です。
 また、資料請求をすることで懸賞抽選の対象となる資格がもらえる、としているサイトに応募したところ、何らかの契約をしたことになっており、強引に高額商品を購入させられそうになったケースもあります。
 懸賞応募もいいですが、賞品につられて安易に個人情報を記入することのないようにしてください。

●犬をつなぐのは飼い主の義務です

 CMの影響で、ある小型犬が大人気となり、街中でも犬を抱いて連れ歩く人が多くなったように見かけます。また交通課からは、犬を運転席に乗せて運転していたドライバーに対し、車両を停止させて犬を後部座席に移動してもらったという報告が増えてきています。
 犬に家族のように接することは悪いことではありませんが、そのような扱いをしていると犬は家族の中での順位を勘違いし、ケンカが起きた時に自分より優位と認めている家族に味方をして劣位の家族にかみついたりすることがあります。家族の中では一番下なのだと教えることは、こういったトラブルで犬を保健所送りにしないために大切なのです。
 また公園などで引き綱をつけないまま犬を散歩させている方がおられますが、「動物の愛護及び管理に関する法律」では、公共の場所において飼い犬などには引き綱をつけることが定められています。飼い犬が絶対に他人をかまないという保証はありません。飼い主が他人と口論していたり、他人にいたずらをされたりするとケンカを仕掛けられたと勘違いし、飼い主を守るために牙をむくことがあります。
 他人を傷つけたというトラブルで一番多いのは、引き綱をつけず散歩させていたところ、人に飛び掛り負傷させたというものです。飼い主の方は決まって「いつもはこんな子ではない」と言われますが、トラブルが起きてからでは犬を守ることは出来ません。
 引き綱をつけるということは大切な犬を守るために必要なことです。かわいいから、欲しいからで安易に飼うのではなく、一つの大切な命を預かる立場として飼い方を学びましょう。




[ほんの一口〜読者の声]

 
●ウソの証言をしてしまったら…?
「先日近くで起きたという事件のことについて、話を聞かせてもらいたいと警察の方がこられました。覚えている限りのことをお話ししたのですが、後になって、自分が覚え間違いをしていたことに気がつきました。何か罪になってしまいますか?」

 捜査一課からお答えします。
「事件へのご協力ありがとうございます。証言についてですが、意図的に間違ったことを話されたのでなければ罪にはなりません。もし間違いであったと気づいた場合はその時点でお知らせ下さい。
 また、記憶が間違っているかも知れないからと遠慮される方がおられますが、どんな些細な情報でもお寄せいただければ幸いです」




[トクトク裏ワザ〜肩の力を抜こうヨ]


●いい福袋をゲット!

 明けましておめでとうございます!交通課の由美ですvv今年も皆さんにとって良い1年でありますように。
 さて今年最初の裏ワザは、お楽しみ福袋を買いに行く人には是非お勧め、高額福袋を楽々ゲットしちゃおうというものです。
 配信が2日だからもう早いところは元旦に福袋を売り出してしまっているかも知れないけど、2日初売りというお店の福袋を狙っている人は試してみてね。
 まず沢山の福袋をゲットしたいという人は、お店の開店時間前に並ぶこと。大体高額商品入り福袋は売り出し初日、オープンと同時に売り出すというのが業界の常識。その時に売り出す福袋の中身がまずハズレということはないそうです。
 次に、いざ福袋コーナーにたどり着いたら、小さい福袋を選ぶこと。同じ値段だったら、大きな袋の方がいかにもよさそうなものが入ってるように思えるけど、実は大きくてかさばるものが入っていたりするだけです。むしろ小さい福袋の方が良い品だったりするのはあり得ること。
 そして、沢山の人がいてごった返している時は難しくても、売り場が落ち着いてきたら福袋を手にとり触ってみて。重さや硬いものの手触りからある程度中身の見当がつくこともあります。
 友達と買いに行くのもいいですね。効率よく買えるし、いらないものを交換したりできます。
 ただし、たまに買う前に福袋の中を開けて見ている人がいるけど、あれは明らかなマナー違反。中身が分からないで買うから福袋は楽しいもの。お店に迷惑をかけないように買い物を楽しみましょう!
 今年もどうぞこの裏ワザコーナーを宜しくネv




[内部密告コーナー]※警察官の日常の風景を紹介するコーナーです。


 突然の寒波で雪が積もったある朝のこと。
 ノーマルタイヤのままだった車が立ち往生してしまっているところへ、パトロールで通りかかった自分とK上司。
 状況的にどうにもならなさそうだったのでK上司はスピーカーのスイッチを入れ、こう呼びかけた。
 「ナンバー××-××の車両の方、JAL呼びましょうか?
 吹雪の中、通行する人の笑い声がやけに大きく響きました。その車両の人も困ったような顔してました。
 
 


[あとがき]

 明けましておめでとうございます。新年第1号のメールマガジンをお送りします。
 いつもは交通量も多く、人の往来が激しい都内も、年始の数日間ばかりは本当に静かな街になります。警視庁内も静まり返り、休日出勤をしている人間だけなのを見ていると、ああ正月なんだなぁとやっと実感する有様です。今年1年またメールマガジンを宜しくお願い致します。
 ではまた。


[警視庁メールマガジン]
総編集長: 警視庁 警視総監  白馬
編集長:   警視庁 総務部    牛黒
発行: 警視庁
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