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警視庁メールマガジン第69号 |
==警視庁メールマガジン第69号==
発行日:04/02/13
目次 [〜お知らせ〜警視庁広報課より] ●出会い系サイトが絡んだ犯罪、37%増 [捜査一課業務報告 明智管理官の見た事件] ●超能力捜査官 [大阪からコンニチワ〜西の探偵服部平次や] ●利用された男 [防犯ミニ知識] ●今度は「ゴメンナサイ」詐欺 [ほんの一口〜読者の声] ●通訳の仕事をしたい [トクトク裏ワザ〜肩の力を抜こうヨ] ●エアコンの電気代、少しでも節約! [内部密告コーナー] |
[〜お知らせ〜警視庁広報課より] ●出会い系サイトが絡んだ犯罪、37%増 中高生のうち約20%が興味本位で一度はアクセスしたことがある、と回答している出会い系サイト。そしてさらに、アクセスした生徒の4割が実際に相手と会った経験を持っています。 特に最近では携帯電話で出会い系サイトにアクセスするケースが最も多く、保護者の目が行き届きにくい現状であるといえます。 ところが出会い系サイトに起因する重要犯罪が多発し、目が行き届きにくいと言ってもいられなくなってきました。 罪種別では一番多かったのが、児童買春・児童ポルノ法違反(810件)であり、次に青少年保護育成条例違反(448件)があります。また、昨年9月に施行されている、出会い系サイト規制法違反(昨年9月施行)の検挙件数も8件ありました。これは18歳未満の子供に対し、インターネット上などで性的な行為の勧誘をすることなどを禁じたものですが、18歳未満の子供がそのような書き込みをしても罰せられます。 被害が多かったのは強姦(72件)と強盗(37件)であり、殺人事件は2件減の4件ですがこれら重要犯罪の件数自体ですと37%増の137件となっています。 「自分だけは大丈夫」「危なくなったら逃げればいい」という安易な気持ちでのアクセスは絶対にやめましょう。 |
[捜査一課業務報告 明智管理官の見た事件] ●超能力捜査官 最初に断っておきますと私は、科学的に裏づけのないことは信じませんし、非科学的な現象にも何かしらのトリック、もしくは偶然がそこに存在すると考えています。ただ仕事上でどうしても説明のつかないことを経験したというのもまた事実であり、頭ごなしに否定するほど頑なでもないつもりです。 さて、超能力捜査官、という言葉をご存知の方もおられるでしょう。時折テレビなどで行方不明者を探したり、タイムカプセルを探したりなどやっているようですね。こういった番組が報道された翌日からしばらくは、全国都道府県、あちらこちらの警察に「日本でも超能力捜査官制度を取り入れろ」「彼らに捜査をしてもらえば解決するのでは」という電話がかかってくるようです。 私は刑事として純粋な興味からこの番組を見ていますが、ハッキリ言って彼らの捜査能力には疑問を感じています。ですから日本警察で彼らのようなシステムを採用する必要性があるか、と問われれば迷わず「No」と答えます。 海外では実際に事件解決に至った例もありますし、超能力捜査官が捜査に乗り出したという報道を受けて犯人が自首したというケースもあります。ですから、その能力はまるきり嘘ではないのでしょう。しかし報道されない裏で、多くの捜査ミスがあることは意外に知られていません。そのためFBIでも正式に採用してはおらず、あくまでも「協力者」という立場のままです。 こんな命中率の安定しない、効率の悪い捜査を取り入れるとすれば、日本警察の信用問題にもなってしまいます。第一本当にこの人達に捜査官としての能力があるのなら今まで、日本にやってきて行方不明者、未解決事件の霊視をして1件も解決に至っていないことの明確な説明をしていただきたいものです。こういった能力は場所、時間に束縛されることなく発揮されるべき次元のものであるからには、日本だから解決できない、自国なら解決しているという理由は成立しません。 いたずらにテレビ局の都合で、藁にもすがる思いの方を翻弄することのないようにしていただきたいと思います。 |
[大阪からコンニチワ〜西の探偵服部平次や] ●利用された男 探偵社も今やインターネットにどんどんサイトを開いて、全国規模でアピールの時代や。その業務内容を見とると、普通の調査だけでなく、ストーカー対策やら別れさせ工作やらアリバイ工作やら、ちょっと首をひねりたくなるようなものも並んでたりする。ま、不況やからこれぐらいマルチに出来ないとダメっちゅーことやろけどもな。 ただ逆に俺が心配なんは、利用する客が必ずしも善意の人間ばかりやないっちゅーことや。 ちょっとややこしい話なんで気をつけて読んでな。 ある殺人事件が起きて、容疑者として被害者の妻が疑われた。動機は夫の保険金目当てっぽい。ところが妻にはアリバイがあり、殺害に及んだと思われる時間、ある素行調査を依頼していた探偵社の人間と会っていた。探偵社の人間も会ったのは妻本人と確認した。当日に限って別の人間がきた、ということはなかったと。それでもやっぱり、夫を殺したのは妻だった。さてこのトリック、分かるやろか。 紙面も限られとることやしさっさと種明かしすると、探偵社の人間と会っていたのは妻が別の探偵社に依頼した別人や。妻本人、と探偵社が確認したのは最初から妻がその他人を使って依頼に行かせていたから。 警察は妻にアリバイを聞いた時、「探偵社の人間と会っていた」と聞かされ、その素行探偵社に行ったものの名前だけの確認にしてしもたんやな。まあ最初は参考としてのアリバイ確認やから簡単な裏づけのつもりやったんやろけど、それがあだになってしまった。後々まで「探偵社に行っていたのは妻本人」というのがずっと再確認されないまま放置されとったわけや。 そんならその別の探偵社が名乗り出てくるやろ、と思うかもしれんけどこれがまた、頭の回る妻でな、隣県の探偵社に依頼しててん。せやからローカルニュースで流れたくらいではなかなか気づかへんわな。 結局その探偵社が、警察から妻とぐるでアリバイ工作したんじゃないかと疑われ始めて、俺のところに依頼を持ってきて、俺が乗り出すことになった。そんで俺は最初から捜査をやり直したらあっさり別人だということがばれた、というわけや。なんのこっちゃ。 まあこんなことは珍しい方やけど、違法ギリギリの依頼を受けとる探偵社がおったら、注意することやな。 |
[防犯ミニ知識] ●今度は「ゴメンナサイ」詐欺 前号で警視庁からのお知らせにおいて、新手のオレオレ詐欺登場とお伝えしましたが、さらにまた新しい手口が発覚しました。その名は「ゴメンナサイ」詐欺。その手口をご紹介します。 今度はご両親がターゲットとなっています。ある時電話がかかってきてそれに出ると、「お父さんお母さんごめんなさい」と泣き声が。慌てて子供の名前を呼ぶと別の男に変わり、借金の返済を要求するというものです。 これまでに岐阜県内で14件勃発しており、他県でも発生する可能性があります。 騙されないようにするためには、泣き声を聞いても慌てない、本人を電話口に呼び出す、家族間でしか分からないこと(誕生日、親の生年月日など)を質問するようにし、冷静な対処を心がけることです。 オレオレ詐欺はこのように、新たな手口が次々と出てきています。くれぐれもご注意下さい。 |
[ほんの一口〜読者の声] ●通訳の仕事をしたい 「前にこのメールマガジンで、外国人通訳が足りないという記事を読みました。また、警察だけでなく裁判にも通訳が不足していると聞いたのですが、自分は海外滞在経験があり、通訳としてお役に立てると思います。どこに問い合わせれば良いでしょうか?」 刑事企画課からお答えします。 「ありがとうございます。これら通訳の仕事は「司法通訳」といいまして、私共捜査の方は「捜査通訳」、裁判の方は「法廷通訳」となります。捜査通訳につきましては、最寄の都道府県警察本部までお問い合わせ下さい。法廷通訳の方は裁判所の方へお問い合わせいただけましたら喜びます。ご協力宜しくお願い致します。」 |
[トクトク裏ワザ〜肩の力を抜こうヨ] ●エアコンの電気代、少しでも節約! こんにちは!交通課の由美ですvvさぁて明日は勝負の日!皆チョコは買った?私は今日「義理」チョコを職場に配っちゃいまーす。ま、義理は義理でもちゃんとお返しはもらうケド。 さて今回の裏ワザは節約術のお話です。 節電、省エネということで、家にいてもこまめに電気を消したりコンセントを抜いたりしている人、エアコンはどうですか?ちょっと暖かくなったら消して、また寒くなってきたらつける、それが節電につながると思っていませんか? 実はこれ、大きな間違い。こまめにつけたり消したりすることは逆に電気代がかかるもとなのです! エアコンでもっともパワーを必要とするのは、電源を入れて設定温度に持って行くまでの間。このとき、設定温度になって安定した運転をしているのに比べて、約16倍の電力を使っているのです。つまりつけっぱなしにしないようにと、タイマー設定してつけたり消したりしていると、そのたびに大きな損をしてるってわけ。 「でもつけっぱなしの方が無駄遣いのような気がする」と思ったあなた、エアコンは設定温度になると自動的にパワーが弱まり、少ない電力で快適な温度を維持してくれるのです。だから人が手で調節しなくても大丈夫。 一番電力を使うエアコンだから、上手に使いたいものですネ! |
[内部密告コーナー]※警察官の日常の風景を紹介するコーナーです。 この間Iさんが冷蔵庫を覗き込んで「俺のプリンがなぁーい!」と本気で怒っていた。 普段恐ろしい顔で被疑者の取調べをしているとは思えない一面だった。 |
[あとがき] 狂牛病の影響で、牛丼が次々と終了。自分も日々牛丼を愛好していただけに、本当に残念です。日米両国の検査方法が違っており、どちらも妥協しない限りいつまで経っても解決しないような気がします。このままではわが国の経済状況にも深刻な影を落とすと思うのですが…。いい解決策が早く見つかるといいですね。 それではまた。 [警視庁メールマガジン] 総編集長: 警視庁 警視総監 白馬 編集長: 警視庁 総務部 牛黒 発行: 警視庁 転載を希望する場合はご連絡下さい。 |
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