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※これら掲載の記事はすべて実際の事件・団体等に関係の無い架空の物です。
安全は正しい防犯知識を身に付けることから
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警視庁メールマガジン第70号

==警視庁メールマガジン第70号==
                                   発行日:04/02/27



目次
[〜お知らせ〜警視庁広報課より]
●都内警備態勢のお知らせとお願い
●異臭騒ぎに関する続報

[捜査一課業務報告  明智管理官の見た事件]
●看板と危機意識

[大阪からコンニチワ〜西の探偵服部平次や]
●一時の感情が後悔の元

[防犯ミニ知識]
●個人情報を守るには
●警備システム、こんな落とし穴が

[ほんの一口〜読者の声]
●子供の連れ去り、どう気をつければ?

[トクトク裏ワザ〜肩の力を抜こうヨ]
●握手で相手の心を見破ろう!

[内部密告コーナー]




[〜お知らせ〜警視庁広報課より]


●都内警備態勢のお知らせとお願い

 本日及び週末において、オウム真理教元代表松本智津夫(麻原彰晃)被告(48)の判決公判にともない、都内警備を500人態勢で行います。地裁周辺の巡回も強化し、不測の事態に備える予定でおります。
 そのため周辺の方々にはご迷惑をおかけしますが、ご理解の程お願い申し上げます。また、不審人物、物、車両、その他何かありましたら警視庁までご連絡下さい。

●異臭騒ぎに関する続報

 先月29日新宿の7階建て雑居ビルにおいて発生しました異臭騒ぎですが、このビル3階にある飲食店において、営業終了後害虫駆除のための殺虫剤を使用しており、その臭いが他の階に漏れたことが原因であると判明しました。他の階ではまだ営業中の店も多く、殺虫剤を使用した飲食店に問題があったことは明白です。(通報により、救急車10台のほか、化学機動車4台、消防車(ポンプ車)2台 指揮隊車両5台など計21台の救助機動隊が出動しています)
 こういったケースは今後もないとは言えません。
 害虫駆除を行う場合に限らず、外部へ何らかの影響が考えられる場合は事前に連絡を取り、また消防署の指示を仰ぐなど万全の対策をとるようにしましょう。




[捜査一課業務報告  明智管理官の見た事件]


●看板と危機意識

 先日防犯に関する番組を見ていたら、とても感心させられたエピソードを紹介していました。あることで看板を設置したところ、その地域での犯罪が激減したというものです。
 もったいぶっていてもつまらないですから種明かししてしまいますと、その看板とは、「皆さんのご協力により○○犯が逮捕されました。ありがとうございました。引き続きご協力をお願い致します。目撃情報をお寄せ下さい」というようなものでした。
 目撃情報をお寄せ下さい、という看板は多々ありますが、前半部分は殆どの看板にはかかれていません。
 つまり「この地域では住民が防犯カメラの役割を果たしている」ということを言外に匂わせることによって、空き巣、誘拐、ひったくりなど、街頭犯罪を企んでいた人間がここでの犯行をあきらめたわけです。これは大いに利用価値があるといえるでしょう。
 コンビニや郵便局に「警察官立ち寄り所」という看板がありますが、それも同じようなものです。こういった看板を目にすると、やましいことがなくてもドキリとする人は多いものです。
 犯罪が多発する地域、そうでない地域との違いは、その地域全体が真面目に防犯に取り組んでいるかいないかということも大きいのではないでしょうか。子供に「危険な場所に行ってはいけない」「知らない人に声をかけられたら逃げなさい」と教えるだけでなく、何がどう危険であるか、一緒に道を歩いてみて教えることが大切ですね。大人の危機意識を子供も持っているとは限りません。ふいに知らない人間に声をかけられたら用心しても、例えば車に乗っている人間に道を聞かれたら、すんなり応じてしまう場合もあるのです。
 防犯ブザーを持たせたから安心、この周辺では犯罪が起きてないから安心、では危機意識はまだまだ足りない、と言っておきましょう。




[大阪からコンニチワ〜西の探偵服部平次や]


●一時の感情が後悔の元

 今回は真面目な、犯行動機の話や。
 ヨーロッパにも都市伝説だの逸話の類があってな、その中にこんな話がある。
 ある長距離トラックの仕事をしとるおっちゃんがおった。たまたまその日、仕事が早く上がったんで意気揚々と自宅に帰ったら、妻が愛人と会っとる現場に遭遇してしもたんやな。
 おまけにその2人慌てるどころかおっちゃんに、騒がんと2人きりにしといてくれと言った。おっちゃんは黙って出てきたが、腹の虫がおさまるわけがない。その足で近くの工事現場に行って、顔見知りだった人間から満タンのコンクリミキサー車を借りてきて、自宅の前に止まっていた、その愛人のスポーツカーをコンクリで埋めてしもた。
 ここまでやとまあよくある復讐の話で、おっちゃんは器物損壊罪やろ、愛人は仕方ないやな、ということになるけども、どっこいこの話には続きがあんねや。
 その後ビックリして飛んで出てきた妻と愛人の話によって、実はその車が妻からの誕生日プレゼントで、愛人やと思ったのは車のセールスマンやったことが判明する。つまり、仕事から帰ってくる旦那を驚かそ思てやったことが、その張本人のカッとなった行動でとんでもないオチになってしもたわけや。
 殺人とか、傷害事件でも同じ動機に出くわすことがある。思わず手が出た、カッとなってやった、ムシャクシャしていてたまたま…。そんな一時の感情で巻き込まれた方はたまらんで。それに、後で悔やんでもやったことが元に戻るわけやないしな。
 人を殺してから、それが誤解から生まれた動機やと知り、泣いて悔やんだ殺人犯を何人も見てきた。少し我慢するか、もうちょっと話し合えばつまらん誤解やとわかって笑えたかもしれんことを、自分の勝手な思い込みで人の命を奪ったわけやで。それを一生背負って行くことになるんや。
 これを読んでる人の中に犯罪者予備軍がいるとは思わへんけども、もしも何か腹が立つ出来事があって、犯罪を計画するようなことがあったとしたら是非考えて欲しい。
 その出来事に1%も、誤解が含まれてへんかどうかをな。




[防犯ミニ知識]


●個人情報を守るには

 様々な企業からの、個人情報流出がよくニュースになりますね。商品を購入したユーザーリストであったり、会員名簿であったり、何らかのデータであったりするようです。
 これらはインターネット上の、企業のサイト内にある本来ならアクセスできない部分が、外部から覗ける状態になっていたことが原因で発生します。企業によっては予算不足から、セキュリティ知識のない人間をネットワーク管理者として置いているところもあり、こういった事例がいかに危険であるかの認知度がまだまだ低いといえます。
 インターネットを利用する皆さんにおいては、こういった被害に遭うことをふせぐために、不用意に個人情報を入力しないということが重要になります。以前から取り上げておりますように、懸賞への応募も必要最低限の場所に絞ったり、信用できるサイトでの購入、売買などを行うように心がけましょう。特に、個人情報を入力するにあたりSSL(暗号化)を導入していないサイトは避けた方が安全です。
 個人情報を管理する必要のある企業においては、インターネットセキュリティについて専門家の指導を受ける、管理者だけでなく会社全体の認識を高めるなど、問題意識を常に持つことが重要です。
 漏洩してからでは遅い問題です。十分に気をつけましょう。


●警備システム、こんな落とし穴が

 これを読んでおられる皆さんの中には、警備会社と契約して、何かあった時は警備員が駆けつけるシステムになっているから安心だ、と思われている方もいらっしゃるでしょうね。
 ところがここ最近、そういった家を逆に狙う窃盗犯も増えてきました。警備システムがあるから安心、と油断しているところを突くわけです。
 「それでも侵入したら警備員が来るから何も取らずに逃げるんじゃないの?」と思われるかもしれませんね。ところが窃盗犯は事前に、その家へ何分で警備員が駆けつけてくるか下調べをしていることがあります。
 何かあったわけではないのに、システムが誤作動することが多くなった、いたずらをされることが多くなったなど、異常が見られないにも関わらずシステムが作動してる場合、窃盗犯が下見の為に誤作動させている可能性があります。うるさいからと切ったりせず、更なる注意が必要です。




[ほんの一口〜読者の声]

 
●子供の連れ去り、どう気をつければ?
「最近、子供が狙われる犯罪が増えていますよね。こういうのはどう気をつければいいのでしょうか?教えてください」

 生活安全指導課からお答えします。
「その地域で開かれている防犯指導や、小学校の訓練などに参加されるのが一番でしょう。また、通学路を子供さんと一緒に歩いてみて、大人の目からも何が危険であるかを確認しておくことです。最近では子供に声をかけて、車の中に引き込むケースなどがあります。防犯ブザーを手に持って帰宅する習慣をつける、道路の右側を歩く(対向車の動きが分かる)、ガードレールのある道を通る(車両との隔たり)、友達と連れ立って帰る、車から声をかけられたら不用意に近づかないように教える(ドアミラーよりも車体前方側の位置に立つ方が安全です)、危険を感じたら必ず逃げる、等などを教えるようにしましょう。
 また、地域ごとの協力が不可欠ですから、近所同士声を掛け合うようにされるといいですね」




[トクトク裏ワザ〜肩の力を抜こうヨ]


●握手で相手の心を見破ろう!

 こんにちは!交通課の由美ですvvもうすぐ3月。春の陽気で、パトカーに乗っていても公園で一休みしたくなっちゃいます。うーむ、休暇をとって旅行に行きたいゾー!
 さて今回の裏ワザは新社会人にもオススメ!握手しただけで相手の性格を見抜いちゃおう、というものです。
 やり方は簡単、握手を求めるだけですけど、ここで1つ注意事項が。自分から相手の手を握ってはダメです。そうすると相手は握り方を変えてきてしまうから、手を差し出して、相手が握るのを待ちましょう。
 さて相手が握った結果はどうでしたか?まず、握手しながらもう片方の手をあなたの肩や腕に当ててきたとき。これは自分が優位に立ちたい、イニシアチブを取りたいと思っている人。悪意はないので、相手を立てておけば何かと頼りになりますよ。
 強くギュッと握り締めてくる人は敵対心を持ってる人。自分の力を誇示したいという気持ちが、強く握力に現れます。ちょっと注意。
 指先だけを握ってくる人は敬意、信頼を持っている人。あなたに対する配慮があります。両手で握手してくる人は、依存心のある人。ちょっと精神的にまいっているのかも。そして最後に、手を上下に大きく振る人は、上の空の人。他のことに関心がいってるから何を話しても聞き流されちゃうかも?
 これは絶対というものではないけど、わざと握手をして相手の心のうちを計る刑事さんもいるくらい、ちょっとしたことに使われている裏ワザ。
 握手1つでこんなに分かっちゃうものなんデス!




[内部密告コーナー]※警察官の日常の風景を紹介するコーナーです。


 お昼はいつも愛妻弁当のT係長。
 こないだどうもケンカしたらしく、弁当箱いっぱいにつめられた白飯と、その上にノリでかかれた「バカ」の文字が痛々しかった。




[あとがき]

 警察官として扱う事件によって態度の偏りがあってはならないと日々戒めていますが、本日判決が下される裁判は日本で行われた初めてのテロということもあり、恐らく誰もが結果を気にしていると思います。
 また、今後二度とこのようなテロを許さないためにも、日々警戒に勤めていきたいと思っています。
 それではまた。


[警視庁メールマガジン]
総編集長: 警視庁 警視総監  白馬
編集長:   警視庁 総務部    牛黒
発行: 警視庁
転載を希望する場合はご連絡下さい。


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