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※これら掲載の記事はすべて実際の事件・団体等に関係の無い架空の物です。
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警視庁メールマガジン第76号

==警視庁メールマガジン第76号==
                                   発行日:04/05/21



目次
[〜お知らせ〜警視庁広報課より]
●土砂災害防止月間及びまちづくり月間のお知らせ

[捜査一課業務報告  明智管理官の見た事件]
●時間との戦い

[大阪からコンニチワ〜西の探偵服部平次や]
●思い込み

[防犯ミニ知識]
●不法投棄は犯罪です

[ほんの一口〜読者の声]
●警視庁って実際どんなとこ?

[トクトク裏ワザ〜肩の力を抜こうヨ]
●超キュートなミニ鉢植え!

[内部密告コーナー]




[〜お知らせ〜警視庁広報課より]


●土砂災害防止月間及びまちづくり月間のお知らせ

 毎年6月1日から30日までは、土砂災害防止月間及びまちづくり月間です。「土砂災害防止月間」とは昭和57年の長崎県豪雨災害を契機とし、昭和58年に創設、土砂災害防止に関する国民の理解と関心を深めるため、防災知識の普及、警戒・避難体制の整備等に関する各種運動を実施することにより、土砂災害による人命、財産の保全に資することを目的としています。またまちづくり月間は様々な広報活動や行事の開催等を通じて、まちづくりに関する啓発活動を幅広く実施し、多彩な催しが全国各地で開催されています。
 皆さんも是非地域についての知識を深め、災害防止やまちづくりの催しに参加してみてください。催しのお問い合わせは各都道府県、市町村までお願い致します。
(国土交通省)




[捜査一課業務報告  明智管理官の見た事件]


●時間との戦い

 今日は少し主旨を変えて、分野違いではありますが最近急増していると言われるインターネット犯罪の1つについてお話しすることにしましょう。
 皆さんはニュースで「インターネット掲示板において個人を誹謗中傷し…」ですとか、「掲示板に相手の住所氏名を書きこみ、殺人依頼をした疑い」という報道を耳にされたことはありますか。詳しいインターネットの仕組みについては解説の書籍に譲ることとして、これらを行った被疑者を突き止めることはそう難しいことではありません。もちろん普通にプロバイダーに問い合わせても教えてもらうことは出来ませんが、警察の捜査においてはプロバイダーに協力を仰ぎ、行為者を特定することが可能です。
 ただ、ニュースを見ていただければ分かると思うのですが、逮捕までに数ヶ月かかっていることがざらです。現実の犯罪のような、実際にその人間が行為者であるという立証は難しいわけですからどうしても時間がかかってしまいます。被疑者にとってはまさに、忘れた頃の任意同行もしくは逮捕となるわけですけどね。
 しかしその間に逃げてしまえばいいと思ったら大間違いです。特定自体はそう難しいことではありません。不審な動きがあればただちに警察の張り込みがつきます。
 こんな事件がありました。ある掲示板に書き込まれた「明日Aという建物を爆破する」という予告。住所も具体的であり、仕掛けた場所も詳細に記入されていたため、それを見た数十人の方から某県警に通報が相次ぎました。県警はそこから書き込んだ人間の調査を開始、まずはプロバイダーを特定。幸い24時間電話対応のプロバイダーであったためそこから捜査協力を依頼し、6時間後には書き込んだ人間の特定に至りました。
 一方ではそのAという建物に別の班が向かい、爆発物のチェックにあたりました。爆発物は発見されず、念のため避難していた周辺の方々もほどなく自宅に戻れたとのことです。
 結果としては軽いいたずらでやったことでしたが、見た人や建造物の関係者、周辺の人々、そして警察にとってはいたずらでは済まされません。この被疑者は書類送検されたのち起訴、被告人となりました。
 この例は緊急性がありましたから平均タイムより早いにしても、プロキシーを通したからばれない、匿名性の高いインターネットカフェから書き込んだからばれない、と考えている人がいるとしたら、それは大きな間違いだと言っておきましょう。時間はかかるにしても、警察は必ずあなたにたどり着きますよ。
 安易な気持ちで犯行予告などしないことです。




[大阪からコンニチワ〜西の探偵服部平次や]


●思い込み

 盗聴器が仕掛けられとる、調べて欲しいという依頼もたまに来るんやけども、俺、今まで本当に仕掛けられとるのに遭遇したことないな。
 なんや中には「隣の人間が自分達の行動を全部知っとる、絶対おかしい」と言ってきたケースもあったけど、そうやって頭から盗聴器があると決め付ける前に考えてみて欲しいんや。隣やったら電気がついてる消えてるで生活パターンくらい分かるし、出かけるところかて見れるやろ。買い物してきた物を見るチャンスがあったら、ちょっと頭の回る人間ならそれで夕飯は何とかも想像つく。そら1日中一室にこもっていたのに何をしていたか知ってる、っちゅーんなら別やけど、そうやって普通に生活している限りある程度の情報は自分から漏らしとるんやで。
 この思い込みっちゅーのがやっかいで、一度疑いだすときりがないんや。俺がなんぼ調べて「盗聴器なんかあらへん」って言っても「でも見落とした場所があるかも」とか「外で見張られていたら分からない」とかあれこれ言うて聞かん。
 ものがある、というのを証明するのは簡単やけども、ないというのを証明するのは本当難しいしな。
 もしこれを読んでる人の中で盗聴器が仕掛けられとるかも、と思ってる人がおったら、今から書くことをよく考えてみて欲しいねや。
 まずは金の問題。盗聴器ってのはある意味ぼったくりの品モンやから、1つが2〜3万はする。まあ安いとこいけば数千円で買えるけど、そんなもん、子供の玩具にしかならん。そんで、その盗聴器から出る電波を拾う機械がまた4万近くはする。せやから簡単に盗聴器を仕掛ける言うけども、そう安い買い物でもないんや。そんなことを、「ただこの人のプライバシーが知りたいから」で簡単にできる人間はそうおらん。
 次に、自分から情報を出してないか、っちゅーことや。例えば会社の同僚から次の週末の予定を先に言われた、とかいう場合やったら、他の人に話していたことを聞いていたとか机の上のメモを見られたとか、いろんな場合が考えられる。まあ自分で話しておいて忘れてるとかな。ほんのちょっとしたことやったら当人が忘れているケースが多い。
 これ、結構あるんやで。記憶にないから相手が自分のスケジュールを知ってるのはおかしい、盗聴されてると極論が出たりする。盗聴器がないのに仕掛けられたって騒いでるケースは大体これやな。
 最後に、ソーシャルハッキング。これはまあ少ない例やと思うけど、例えばゴミ箱に捨てた走り書きだとか、知人に成りすまして人に当人の情報を聞いてまわったりとか。これは俺も捜査上でやることはあるけど、素人がそう簡単に出来る方法でもないから、あまり神経質にならんでもええ。
 こんな風に、簡単に盗聴というものはできるものでもないし、する必要もなかったりするもんなんや。
 一時期企業の個人情報流出が問題になってたけども、普段意識してないだけで、案外情報っちゅーもんはそこここに溢れてるんやで。




[防犯ミニ知識]


●不法投棄は犯罪です

 不法投棄というと、業者が山の中に大量の産廃物を捨てていくというイメージを持ちがちですが、実はそればかりではありません。
 家電リサイクル法が施行された平成13年4月から、これら対象の電化製品の不法投棄が目立っています。また、不要になった自動車などを放置していく例もみられます。
 これだけではなく、ゴミをそこらに捨てる行為もまた、不法投棄です。家庭ごみを公園や森に捨てたり、他のゴミ集積所に持って行って捨てるという悪質なケースが目立ちます。最近ではスーパーや百貨店などからも家庭ごみが捨てられている、という相談が相次いでいます。
 ブロークンウィンドウ心理と同じように、1人がそこに捨てると次から次へと捨てる人が現れ、結果としてそこがゴミ捨て場になってしまいます。一度そう認識された場所は、何度ゴミを撤去してもまたゴミを捨てられるようになってしまうのです。
 行楽地では、観光に来た人間が安易にそこらへ捨てていく飲食物のゴミの処理に追われています。お弁当を広げて食べた後に、そのままゴミを芝生に放置されるというケースも珍しくありません。
 自分の家以外ならどこに捨ててもいい、という認識を持った人が改めない限り、不法投棄は後を絶ちません。出したゴミは持ち帰り、家庭から出る大型ごみなどは適切な処理をするようにしましょう。
 不法投棄を見かけた場合は110番へ、投棄物を発見した場合は各都道府県までお知らせ下さい。
 皆さんで不法投棄をなくしていきましょう。




[ほんの一口〜読者の声]

 
●警視庁って実際どんなとこ?
「メールマガジンいつも楽しく読ませてもらってます!読んでいると楽しそうで優しそうな警察の人ってイメージがありますけど、実際に警視庁で働いている警察の人達もそうなんですか?教えてください!」

 広報課からお答えします。
「なかなか難しい質問ですね。勤務時間中はにぎやかに、楽しく、という風にはいきませんが、一生懸命仕事をしています。市民と接する機会の多い課では丁寧な対応を心がけています。皆さんのお父さん、お母さんの職場と同じような雰囲気ですね。
尚、メールマガジン編集会議ではいろいろと真面目な意見から笑いの起きるものまで飛び交っていますよ」

 


[トクトク裏ワザ〜肩の力を抜こうヨ]


●超キュートなミニ鉢植え!

 こんにちは!交通課の由美ですvvついこの間まで初夏なみの暑さだったのに、なんだかジットリ嫌な天気が続きますネ。こんな時こそ気合入れていきましょ!
 さて今回の裏ワザは、女性の間でブームを呼んでいるガーデニングから。ほんの身近にあるもので簡単に、そしてかわいい鉢植えを作っちゃおうというものです。
 用意するものは、買ってきた卵。といっても卵自体には用はありません。サッと取り出して冷蔵庫に並べてしまいましょう。必要なのはそのケースです。
 このケース、もちろん本格的なガーデニングには向かないけど、例えば種をまいて本葉が出てきてから庭に植え替えたい、という人にもってこいのものなんです。
 やり方はとっても簡単。まずは卵の入っていたところに水はけ用に小さな穴を開けておき、土を入れます。そこに種をまいていくだけ。(ケース下に水受けは置いておいて下さいね)
 芽が出てきたら土ごとスコップですくって植え替えてあげればOK。また、低温期にはケースの蓋に空気孔をあけておいてフタをし、あいてこないように輪ゴムとかクリップでとめておけば、ちょっとした温室効果も得られちゃいます。
 ちなみに卵の殻をそのまま育苗ポットとしても使えます。半分に割った殻の底に穴を開けて土を入れ、種を植えたらケースにポン。芽が出たらそのまま殻ごと取り出して、植え替える際に殻を砕いて生めてやれば、いい肥料になるんです。
 育つまでの間、かわいいインテリアにもなって二倍オトクですね!




[内部密告コーナー]※警察官の日常の風景を紹介するコーナーです。

 この間、白バイの実技大会に参加していた時のことです。
 見学に来ていた男性の「すいません、お巡りさん!」という呼びかけに、声が聞こえた全員が振り返るという面白い光景を目にしました。
 ここにいるのは全員お巡りさんです




[あとがき]

 この号が配信される頃は関東を台風が通過している頃でしょうか。随分と変な時期に台風が来るようになりました。
 温室野菜や果物で、その季節にしかないはずのものがスーパーにならんでいる光景は珍しくもなくなりましたが、台風や梅雨などまで「季節の風物詩」でなくなってしまうのはちょっと困りますね。
 それではまた。


[警視庁メールマガジン]
総編集長: 警視庁 警視総監  白馬
編集長:   警視庁 総務部    牛黒
発行: 警視庁
転載を希望する場合はご連絡下さい。


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