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※これら掲載の記事はすべて実際の事件・団体等に関係の無い架空の物です。
安全は正しい防犯知識を身に付けることから
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警視庁メールマガジン第79号

==警視庁メールマガジン第79号==
                                   発行日:04/07/02



目次
[〜お知らせ〜警視庁広報課より]
●駐車場における児童の車内放置について

[捜査一課業務報告  明智管理官の見た事件]
●警察が作るホームページ

[大阪からコンニチワ〜西の探偵服部平次や]
●とっさの護衛術

[防犯ミニ知識]
●通り魔の被害に遭わないために

[ほんの一口〜読者の声]
●雨の日の運転で

[トクトク裏ワザ〜肩の力を抜こうヨ]
●日傘をうまく選びましょう!

[内部密告コーナー]




[〜お知らせ〜警視庁広報課より]


●駐車場における児童の車内放置について

 先日、足の不自由な母親を車の後部座席に一時間放置し、死亡させるという痛ましい事件がありました。健全者であったならば車内から外に逃れられたかもしれませんが、足が不自由であるためにシートを倒し、ドアを開けることが出来ませんでした。
 また、この時期は子供を車内に置いたままパチンコや買い物に出て、子供が熱射病などで死亡する事故が多発します。
 昨年平成15年中警察において検挙した、被害児童が死に至った全41事件(被害児童42人)のうち5人がパチンコ店での駐車場における、車内放置で死亡しています。
 パチンコ関係業界につきましては既に通達にてお知らせしている通りですが、ほんの少し放置したつもりでも、その間に車内の温度はぐんぐん上昇し、50度以上になります。
 40度でもかなりの猛暑となり、体調を崩す場合があります。まして、一人で外に出ることも出来ないような乳幼児を車の中に残しておくことは大変危険です。
 クーラーをかけていても、何かの拍子に止まってしまうこともありまた、いたずらをしていた児童がエンジンを停止させ、結果的に車内の温度が上昇して死に至ったケースもあります。
 子供から目を離さない、子供たちだけで残していかない、ということを徹底して下さい。




[捜査一課業務報告  明智管理官の見た事件]


●警察が作るホームページ

 インターネットの普及に伴い、個人の方でも普通にホームページを持っている方が増えてきました。ビジネスにおいても、サイトを持っていない方が少数になるほど、インターネットというものは日常に浸透してきています。
 警察もその例外ではなく、全国47都道府県警察すべてがホームページを持ち、中には固定ファンを持つ人気連載を行っているところもあるようです。事件事故の情報を掲載したり、逆に目撃情報などを募集する必要上、そうやって頻繁に見に来る人がたくさんいるのはいいことです。
 私も情報収集の手段としてこれらのサイトを回っています。今そこの地域でどんな犯罪が発生しているのかよくわかりますし、どんなことに取り組んでいるのかということを知る手がかりにもなります。
 また、ニュースでは報道されなくなってしまった犯罪の手口などを知りたい時に、ネットで検索すると高い確率で警察のサイトが表示されます。図入りで詳しく解説してあり、どんな手口なのか、どういう風に警戒したらいいのか、新しい手口はどんなものかなどとても役に立ちます。
 以前、ある事件の捜査に関わっていた時も情報を求めて検索をしていたところ、他県警のサイトが引っかかり、そこで起きた事件の警戒呼びかけがヒントになったことがあります。まだ誰も関連性に気づいていなかったのですが、同一犯の仕業であり、前回の犯行から学習して巧妙に手口を変えていました。思わぬところで情報を得られたのは、インターネット社会の功績であると言えるでしょう。
 官公庁の作るホームページというと、お固い、とっつきにくいというイメージがあるかも知れません。しかし思っているよりもはるかに、役立つ情報や楽しみながら学べることがいろいろと掲載されています。
 是非一度、地域の警察ホームページを訪れてみて下さいね。
 



[大阪からコンニチワ〜西の探偵服部平次や]


●とっさの護衛術

 前回では、逃げる勇気が一番大事って書いたけども、ではどうしても逃げられんような状況で、犯人と対峙せなあかんことになったらどうするか。今回はこの話や。
 まあ俺らと違ごて普通の人が犯人と一対一で対峙、というのはあまりない状況やと思う。でも例えば、万引き犯を捕まえようとしたら思わぬ抵抗を受けた、というような巻き込まれ型はあるかも知れんから、覚えておいて損はないかな。
 前置きはこれくらいにして何よりも忘れんで欲しいのは、絶対に相手から目をそらさんことや。もちろん逃げ足に自信があって簡単には追いつかれへん、すぐそばに交番があるとかなら別やけど、そうでなくてとにかく誰かが来るまで自分がなんとかせなあかんというのなら、相手の動きに気を配ることや。
 スポーツやってる人やったら分かると思うんやけど、人は動く時には何らかの兆候が体に現れる。ナイフを突き出そうとするなら足を踏み込むとかな。ほんの一瞬のことやけど、背中を向けて逃げている途中か、向き合っていてそれを見ているかでは次の動きが大分違うやろ。その、ほんの一瞬がケガするか間一髪逃れるかの分かれ道や。
 それから拳銃やとちょっとどうしようもないけど刃物やったら、前後で避けるのはあかん。後ろに下がったところで次の攻撃が来たらすぐかわせんやろ?友達とでもちょっと想定してやってもらうとええねんけども、刃物がこう、自分に向かって突き出されてきて後ろに避けたら、なかなか次の動きに移れんもんや。人間は、後ろに向かって走るようには出来とらんからな。
 刃物に対しては体を斜めにして左右どちらかに避ける。これ鉄則やで。そんで出来ればかわしたその姿勢で走って逃げるとええな。犯人の体の向きとはもちろん反対にやで。そうすれば相手はまず体勢を建て直し、体の方向を変える、という段階を経て追うことになるから、何秒かのタイムラグが生じる。この差は大きいで。
 もちろん逃げる前には逃げ込む先の見当くらいつけとかんとあかんけどな。
 一番ええのはトラブルに巻き込まれんことやけど、巻き込まれた場合はいかにして第一撃をかわし、うまく逃げるかが護身術の基本や。
 下手に俺らの真似しようとしたらあかんで。




[防犯ミニ知識]


●通り魔の被害に遭わないために

  先日渋谷駅で発生した発砲事件、翌日に田園調布駅で発生した外国人スリ集団がスプレー噴射及び刃物を振り回すという事件は、日本がもはや安全な国ではないという意識を持つに十分な衝撃でした。
 ある日突然このような事件に遭遇した場合、どういう風に行動するのが正しいのでしょうか。
 日本では銃器に対する認識がまだまだ甘く、インタビューなどでも「銃声のようなものが聞こえて振り返ったら人が倒れていた」「銃声かなぁと思って見ていたら、周囲の人が逃げ始めた」などなど、あまり危機意識を持っていない発言が見受けられます。しかし拳銃が犯罪に使われたということは無差別乱射の可能性も大きく、銃声を耳にしてその場に平然と立っていることは自分が標的ですと言っているのも同然なのです。
 銃声を耳にしたら、例えそれが銃声であるか確認できなくてもその場に伏せて下さい。立っているよりは伏せることで、的の面積を少なくし、狙いから外れたり、被弾面積を少なくすることが出来ます。また、銃声だけでなく爆発音を聞いた時も同様にしてください。
 もしも暴力団の抗争や銃撃戦に巻き込まれたような時も、まず地面に伏せ、それから遮蔽物の陰などに這うようにして移動することが重要です。走って逃げることは逆に的になりやすく、大変危険です。
 逆に刃物で襲われた場合はまず逃げることを考えて下さい。取り押さえようとしたり逮捕しようと考えることはやめましょう。もし防犯ブザーなどを持っていれば、それを鳴らして地面に叩きつけ、走って逃げる方が良いでしょう。
 人通りが少ないところよりも人通りが多いところの方が安全という認識を持ちがちですが、人通りが多い分通りすがりに人を襲う事件も多発しています。
 不審者がいないか警戒し、変な動きをしている人間には近寄らない、トラブルを見かけたら駅員か警察を呼ぶなどし、常に安全確認を怠らないようにしましょう。




[ほんの一口〜読者の声]

 
●雨の日の運転で
「雨の日とか、よく道路に水溜りが出来ますよね。水溜りがある時はスピードを落として走れと教わったんですが、あまり実行しているドライバーが少ない気がします。どういった危険性があるのでしょうか?」

 交通課からお答えします。
「まず、意外に知られていないのですが、水溜りなどで泥を跳ね上げ通行人の服を汚したり、迷惑をかけるようなことをした場合は反則金を支払うように決められています。点数は引かれませんが、立派な違反ですのでご注意下さい(原付も同様です)。
 次に、水溜りに突っ込んでしまうとエンジンルーム内に水が浸入し、電気系統のトラブルを起こしたり、ハンドルやブレーキの利きが一時的に弱くなる「ハイドロプレーニング現象」を引き起こすことがあります。これはタイヤと路面の間に水の膜が出来ることによって起きる現象です。この現象が起きた時あわててハンドルを切ったり、ブレーキを急に踏み込むと大変危険です。両手でハンドルを押さえエンジンブレーキを利かせて回復させます。
 また、雨が降り出してから30分以内は、雨によって路上のごみや埃が洗い流されるため、すべりやすいという報告も出ています。
 雨の日の運転はいつも以上に注意するようにしてください」

 


[トクトク裏ワザ〜肩の力を抜こうヨ]


●日傘をうまく選びましょう!

 こんにちは!交通課の由美ですvv梅雨だったハズが毎日すっごいいいお天気。天気なのはいいけどパトロールから帰ってくる頃にはグッタリです…。
 さて今回の裏ワザは、日傘選びのコツ。これからの時期、日傘をさして優雅にお散歩…なんて考えている人にはお勧めです。
 日傘というと、真っ白でレースのついた可愛らしい、ちょっとおしゃれなものを毎年新調しています、という人が私の友達にもいるんだけど、ちょっと待って。
 実は日傘は、白よりも黒の方がいいんです!
 確かに白色は光や熱を反射します。反対に黒は熱を吸収します。だから、黒の日傘って暑いだけなんじゃないのー?って思われるかもしれませんね。
 でも白い日傘は太陽光を跳ね返してくれるんだけど、同時に地面から立ち上る熱も反射して、それはどこに行くかというと、なんと、さしている人の頭に反射しちゃうのです。日傘をさしているハズなのに何故か気がついたら汗だくだく…という人、アナタの日傘は白じゃありませんか?
 一方黒い日傘は光を吸収し、地面からの熱もちゃんと吸収してくれるので、カサ自体は熱くなりますが、さしている人はそれほど暑くありません!
 黒い日傘というのは、実は見た目よりも涼しいものだったのデス!




[内部密告コーナー]※警察官の日常の風景を紹介するコーナーです。

 最近夜寝苦しくて不眠症になっている、とぼやいていた同僚のHさん。
 先日奥さんにお会いした時は「一旦寝ると多少の物音では起きないし、いびきもうるさくて困る。あれだけ寝られてうらやましい」と言っておられましたよ。




[あとがき]

 7月になりました。あっという間に1年の半分が過ぎましたね。
 今年は空梅雨だったり季節外れの台風が上陸したり、また竜巻が発生したりと何かと変な天候が続きます。竜巻などはどうにもなりませんが、気温の変化で体調を崩さないよう天気予報を見て気をつけたいと思っています。刑事は体が資本です。
 それではまた次回メールマガジンでお会いしましょう。

[警視庁メールマガジン]
総編集長: 警視庁 警視総監  白馬
編集長:   警視庁 総務部    牛黒
発行: 警視庁
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