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警視庁メールマガジン第93号 |
==警視庁メールマガジン第93号==
発行日:05/01/14
目次 [〜お知らせ〜警視庁広報課より] ●振り込め詐欺(恐喝)被害急増中! [捜査一課業務報告 明智管理官の見た事件] ●鑑識の能力 [大阪からコンニチワ〜西の探偵服部平次や] ●「知らない」は自慢できない [防犯ミニ知識] ●口座の売買は犯罪です [ほんの一口〜読者の声] ●衝突事故が多発する時間帯とは? [トクトク裏ワザ〜肩の力を抜こうヨ] ●毛布の汚れを簡単に落とそう! [内部密告コーナー] |
[〜お知らせ〜警視庁広報課より] ●振り込め詐欺(恐喝)被害急増中! 増加の一途をたどる振り込め詐欺被害ですが、最近では「お宅の子供が金を借りて払えなくなったため身柄を拘束した。借金を払え。これは振り込め詐欺ではない」などといった手口も出てきました。また予め子供の携帯電話番号を調べておき、そちらにかけて、親が確認しようと電話してもわざとつながらなくさせるといった悪質なケースもあります。 どんなケースであっても、「すぐにお金を振り込めと要求」「時間の猶予を与えない」「警察への連絡をさせない」といったようなことがあれば疑ってかかりましょう。また対象者に連絡がつかない場合でも慌てずに警察へ相談したり、家族で話し合ったりすることが大切です。 くれぐれも相手の言うとおりにお金を振り込むようなことのないよう、気をつけてください。 最近では災害被害への義援金を装った手口も出てきています。義援金の送金に関して団体がメールや電話で個人に直接協力を依頼することはほとんどありませんので、必ず送金の前に各ホームページなどを確認するようにしましょう。 また、振込みの実害がなくても、不審な電話がかかってきた場合は最寄の警察へ情報をお寄せください。 |
[捜査一課業務報告 明智管理官の見た事件] ●鑑識の能力 インド洋津波で被災したタイにおいて、警視庁OBの方が独特な指紋採取による遺体の身元判別法を使い活動しておられます。指紋鑑定は本人判定のもっとも有力な方法のひとつですから、現地でも力強い支援になるのではないかと思います。 この方は長い間警視庁の鑑識課に所属しておられました。鑑識課というのはその名の通り犯行現場のあらゆる痕跡を調べ上げ、そこから犯人像を導くスペシャリストです。どんな捜査でも鑑識課の活躍なしには進めることが出来ません。 警察というと大抵注目されるのは私が所属している捜査一課、いわゆる殺人や強盗関連だったり、地域の人が出くわすことが多いのは交通のパトロールであったりしますが、目立たないながらも犯罪捜査の大きな根幹を支えるのは鑑識です。 ですから配属などで鑑識に行くことになり、そこで意外な能力を持っていることが判明した場合、数年のはずが10年20年と在籍することになり、鑑識のプロと呼ばれるようになるのも決して珍しいことではありません。本当に専門的知識を求められる仕事であるだけに、他の部署と同じように数年で異動というわけにいかないのが現実です。 ちなみにこの鑑識ですが、「日本鑑識科学技術学会」というものが存在し、年1回学会が開催されています(入会は誰でも出来るというわけではありません)。日々、技術の向上や進歩を目指してたくさんの方が努力されているということですね。 海外からも注目されるこの高い技術を、今年も犯罪の捜査に生かすことが出来るようにしたいものです。犯罪がおきない方がいいのはもちろんなんですけどね。 皆さんも犯罪防止に向けて今年一年、できる限りの自衛をするようにしてください。 |
[大阪からコンニチワ〜西の探偵服部平次や] ●「知らない」は自慢できない 時折、法律を知らんことをまるで自慢するみたいに「そんなこと言われても知らなかった」とか言う人いてるけど、それも時と場合によりけりやで。違法行為をしても「知らない」で通せば大丈夫と思てるかも知れんけど、知らなかったでは許してもらえんのが日本の法律。ま、中には例外もあるけどな。 俺のところに相談にくる人の中で、大体半分くらいは自分で解決できるケースなんや。それこそ警察に被害届けを出したり、弁護士に相談したり、はては裁判とかでな。それを説明すると大抵「そんなことが出来るとは知らんかった。誰も言ってくれなかった」と言うけども、無知は自分の責任やで。 何とかしようと思って相談に来るんやったら、あれこれ調べ上げてやれること全部やってもうお手上げ、くらいの意気込みは見せて欲しいもんや。何もせんと適当に警察に電話してみたけど「無理や」って言われたっちゅー人多すぎるで。 借金を返して欲しいという相談も多かったりするんやけど、じゃあ何か相手にしたんかと聞くと「言っても返してくれなかった」、これや。そら言うても返さんから困ってるんやろけど、少額訴訟やら内容証明郵便やら弁護士やら、請求する手立てはなんぼでもあるんやで。相手が行方をくらましたんならそれはそれで別の調べる方法もあるけどな。 でも「言うても返してくれんから、西の名探偵といわれる服部さんなら何とかしてくれると思って」と言われたかて俺も「アホか」としか言いようないわ。そら単に俺の名前を使いたいだけやろ。ちいとは自分で動けや。 法律っちゅーもんは、困ってる人間にわざわざ手を差し伸べてくれるわけやない。何とかしたいと思って自分で行動しとる人間を助けるもんや。 何か困っとることがあったら無駄銭使う前に自分で調べや。そんでどうにもならなくなったら胸張って俺に「何とかせぇ」言うたらええんや。俺も張り切って仕事できるからな。 世の中、1つや2つくらいの解決策は簡単に見つかるもんやで。 |
[防犯ミニ知識] ●口座の売買は犯罪です 「あなたの使わなくなった口座を買い取ります」「口座を作るだけでお金がもらえるアルバイト」、こんな言葉を見かけたことはありませんか? こういった口座は振り込め詐欺などに悪用されることが多く、その不正な利用を防止するため 「金融機関等による顧客等の本人確認等に関する法律」の一部が改正され、預貯金通帳等を譲り受ける行為についての罰則が設けられました。平成16年12月30日より施行されています。 このため、下記のような行為は罰せられます。 1.他人に成りすまして口座を利用する目的で行われる預貯金通帳・キャッシュカードの譲受け等、及び相手方にその目的があることを知った上での譲受け等 2.正当な理由なく、有償により行われる預貯金通帳・キャッシュカードの譲受け等 3.1、2の行為をするよう人を勧誘・誘引する行為(インターネット上含む) これらが処罰の対象となります。(50万円以下の罰金) また、いわゆる口座屋など業として1、2を行う行為はより重く罰せられます。(2年以下の懲役もしくは300万以下の罰金またはその両方) 安易な気持ちでこういった売買に加担することのないようにしましょう。加担した時点であなたも犯罪者となります。 |
[ほんの一口〜読者の声] ●衝突事故が多発する時間帯とは? 「交差点などで、衝突事故が増える時間帯があると聞きました。本当にあるのでしょうか?自分が事故に遭わないためにも知っておきたいと思います」 交通課からお答えします。 「あります。全赤信号と呼ばれる状態のことで、すべての方向の信号が赤になっている3秒間をさします。 この時間帯は、昭和40年代第一次交通戦争の時に考案されたシステムで、目の前の信号が青になった途端急発進し、事故を起こす車が急増していたために設けられたものです。 しかしこの時間帯を利用して、目の前の信号が赤になっても「まだ間に合う」と無理に進入したり、交差する信号の方を見ていて赤になったとたん車を発進させるドライバーも多く、そのためこの時間帯は交通事故がもっとも発生しやすいとも言えます。 勘違いされている方が多いのですが、青信号は「進め」ではなく「進むことが出来る」という意味です。青になったからといって安全であるというわけではありません。また、赤信号では車両等は停止線を越えて進行してはならないとされています。交差点内において既に右左折している車両はそのまま進行できますが、これについては青信号側の直進車両の進行を妨害してはならないとされています(道路交通法施行令第2条)。 信号が変わったから急いで発進するのではなく、注意して発進するようご協力をお願い致します。また、赤信号であるにも関わらず強引な進入は違法行為でありますので絶対にやめましょう」 |
[トクトク裏ワザ〜肩の力を抜こうヨ] ●毛布の汚れを簡単に落とそう! こんにちは!交通課の由美ですvv今年の私の抱負はズバリ、取締りをバリバリやること!私の前で違法駐車は許さないデスヨ! さてさて新年最初の裏ワザは、冬重宝する毛布の汚れを、クリーニングに出すことなしに落としてしまおうというもの。といっても昔からある汚れや、何かをこぼして汚れたようなものには適さないので注意してね。 まずは天気の良い日を選んで毛布を干し風を通します。乾燥したら布団たたきでよくたたいて埃を落とし、毛布を取り込みます。 次に中性洗剤を入れたぬるま湯にタオルをつけ、それを固く絞ったもので、毛布の表面の汚れをふき取ります。クビが当るところとかは特に汚れてる可能性があるから念入りにね。 その後ぬるま湯で固く絞ったタオルでその洗剤をよくふき取り、風に当てて乾かします。 これでかなりの汚れを落とすことが出来ます。 もちろん最近は洗濯できる毛布も多いんだけど、なかなか洗ってる暇がないという時はコレを試してみてくださいね! |
[内部密告コーナー]※警察官の日常の風景を紹介するコーナーです。 初詣の警備に出ていたKさんは、「はい、こちら危ないですから足元気をつけてください」と言った直後に自分が転んだ。 |
[あとがき] 年末年始にかけて、偽札事件が全国で起きています。神様の見ている前で偽札を使うとは図々しいにも程があります。天罰てきめんで次々逮捕されているようですけどね。一万円札を細かく畳んだまま出すのは要注意ということです。 今年は事件事故の少ない一年になるといいのですが。 それではまた。 [警視庁メールマガジン] 総編集長: 警視庁 警視総監 白馬 編集長: 警視庁 総務部 牛黒 発行: 警視庁 転載を希望する場合はご連絡下さい。 |
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