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※これら掲載の記事はすべて実際の事件・団体等に関係の無い架空の物です。
安全は正しい防犯知識を身に付けることから
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警視庁メールマガジン第97号

==警視庁メールマガジン第97号==
                                   発行日:05/03/11



目次
[〜お知らせ〜警視庁広報課より]
●住まいの防犯特集のお知らせ

[捜査一課業務報告  明智管理官の見た事件]
●無防備な日本の家屋

[大阪からコンニチワ〜西の探偵服部平次や]
●ストーカーを追い払え

[防犯ミニ知識]
●快適な住まいのために

[ほんの一口〜読者の声]
●留守だと知られたくない!

[トクトク裏ワザ〜肩の力を抜こうヨ]
●朝、スッキリ起床!

[内部密告コーナー]




[〜お知らせ〜警視庁広報課より]

●住まいの防犯特集のお知らせ
 
 引越しの広告が新聞に掲載されたり、テレビコマーシャルで流れる時期になりましたね。あちらこちらでもトラックに荷物を運び込んでいる風景を見かけます。
 しかし不慣れな土地ではその地方の犯罪状況がどうなっているのか、どこに警察署があるかなど、わかりにくいものです。
 そこで今号は、引越しなどで新しい土地において生活をされる方のための防犯情報をお届けいたします。引越し予定のない方もお住まいの家ではどうか、確認の意味でも目を通してみられて下さい。



[捜査一課業務報告  明智管理官の見た事件]


●無防備な日本の家屋

 仕事上数え切れないほどの外国人と話をしてきていますが、大抵驚くのが日本家屋の防犯意識の低さだといいます。チャイムを鳴らせばインターフォンでなくいきなりドアを開けるところがいくつもあり、公園では子供から目を離して保護者同士でおしゃべりに興じる、一人暮らしなのに日中施錠をしていないなどなど…。地域差はありますが、外国ではまったく考えられないことだ、ということです。
 そうですね、外国の家と日本家屋の最大の違いというと、ドアの開き方でしょう。ちょっとご自分の家を確認してみてください。引き戸のところは仕方がありませんがほぼ100%外に向かって開ける仕様になっているはずです。もちろんこれは防犯上というよりも、文化の違いから来ているものです。日本の家屋は必ず靴を脱いで上がるようになっていますね。内開きだとドアの開閉のたびに靴が邪魔になってしまい出入りが出来ません。そのため外開きが殆どです。それに対し欧米では、映画館など消防法で定められた場所を除き殆どが内開きです。
 これが防犯上、どう作用するか考えてみましょう。ドアを開けた時に不審者が立っていて侵入してきたとします。すぐにドアを閉めるとして、日本式では双方がドアノブを持って引っ張り合う形になりますね。こうなると力の弱い方が負けてしまいます。一方欧米式では、全体重をかけてドアを閉じた後(完全に閉じられなくてもかまいません)下駄箱や家具などでドアをふさいでしまえば、それ以上中に入ってくることは出来ません。日本式ドアですと、バリケードにしても入り口をすっぽり覆い、けり倒されないようなものでなければ難しいでしょう。
 このようにドアひとつとっても日本は欧米より侵入されやすいといえます。ですから在宅していても施錠を怠らず、無闇にドアをあけるべきではないのです。
 また外国では窓においても夜間窓を開けると警報ブザーが鳴り響くようなもの、侵入者感知ライトなどが当たり前に取り付けられています。
 塀などは、日本ではプライバシーを守るという観点からか、大人の背丈以上の高さで作られたコンクリート塀や柵が設けられていますが、これらも一度侵入されてしまえば逆に内部の様子がわからず、犯罪防止の牽制にはあまりならないといえます。オランダなどでは腰の高さに生垣をそろえ、通りからも見やすくすることで「人の目」を使って侵入を防いでいます。
 家の周囲にも、足がかりにして2階から侵入されるような場所はないかなどぐるりとチェックが必要ですね。
 むやみやたらに防犯グッズを買い込むのではなく、自分の家はどこが不安か、何を改善する必要があるのかを確認するだけでも、安全度はアップすると思いますよ。




[大阪からコンニチワ〜西の探偵服部平次や]


●ストーカーを追い払え
 
 4月5月になると、ストーカーに関する調査依頼が少し増えるなぁ。それも大体新しく越してきたっちゅー人からや。新顔が珍しくて付回されとるんかもしれんな。
 このストーカーやけども、いくら規制法が出来たっちゅーても「尾行されてる気がする」「いつも同じ人に同じ場所で会う」というくらいでは警察は動かへん。というか、動かれへんのや。それじゃ犯罪行為をしとるとはいえんからな。
 そのうち被害者も自分の気のせいかもと思うようになって、余計にストーカーの行為を増長させてしもたりするから、やっぱり変だと思たら先に自衛しとかんとな。
 まず尾行については帰宅ルートをいくつも持ったり、帰宅時間を変則的にすることで対応が出来る。これでやりにくいなと思ったらさっさと離れて行くやろ。可能なら今日は自転車明日は車、次は電車という風に変えたったらええな。徒歩は危険やからできる限り避けた方がええ。
 同じ場所でいつも会うというのは、相手が同じ生活圏だったり同じ生活時間帯であれば、出会う確率っちゅーのは高くなるから、まずは自分が行く時間をまるっきり変えてみることや。それでも出会うなら店を変えたりとかな。その先でも出くわすならストーカーだと疑ってかまへん。そこでも出会うということは私生活も見張ってる可能性がある。つまり周辺に出没しとると考えられるから、いつどこでどの店で出会うか、ということを記録して警察に相談した方がええやろな。その場では動いてくれんでも、こまめに最寄の交番に行ったりしとけば、目撃したストーカーが勝手にびっくりしてくれるし。まあ中にはまったく自分のことと思わん図太い奴もおるけどな。そういうのはより証拠を残すやり方で接近してくるから警察に被害届け出した方が早い。
 これくらいの警戒をしておけば、初期段階のストーキングはかなりはねつけられる。ストーカーかて調べにくい相手より油断しとる人間の方がやりやすいし。
 それからもっとも基本的な追い払い方法。一人暮らしでも帰宅したら中に向かって一言「ただいま」言うて入ることやな。出かける前に玄関の電気をつけっぱなしにしとくとええやろな。これやと例えば中に空き巣がおったとしてもあわてて逃げ出すし、同居人がおるように見せかけられるしで一石二鳥や。
 ま、一人暮らし専用のとこやったら大家のおる前ではせんように注意やで。




[防犯ミニ知識]


●快適な住まいのために

 「日当たり良好でベランダもあって、近くにかわいい公園もあって、コンビニにも近くて隣が親切な人…」と、ここまで細かい条件はないにしても、こういったことを基準にアパートやマンションを探しておられる方はいらっしゃいませんか?
 そんな条件よりももっともっと重要視すべきものがあります。ズバリ「防犯上の問題はないかどうか」です。引っ越してきたら痴漢多発地帯だった、駅からの道のりが街頭もなくて暗い、隣人が怪しい物音を深夜立てるなどなど、困った住民の方から相談が持ち込まれます。
 これから住居を決める方は、価格や条件に気をとられて防犯面をおろそかにしないよう注意して下さい。
・1階、最上階は出来るだけ避ける
・オートロックを過信しない
・管理人や大家などが近くに常駐している
・駐車場、駐輪場が同じ敷地内にある
・昼間だけでなく夜どんなところか確認する
 こういったことを踏まえて選びましょう。また、隣人がどんな人であるかというのも、直接訪ねてみるなどして確認しておくと安心ですね。
 すでに住居を決められている場合は、前の住人がいたところであれば、必ず鍵は変えるようにします。管理人に断ってから自分で補助錠をつけてツーロックにしておけば尚安心です。
 女性の方で、女性専用アパートなら安心だからと思っておられる方もいますが、それは大きな間違いです。女性しか住人がいないとわかっているため、性犯罪の対象になりやすく、そういった犯罪の被害に遭わないよう夜の施錠は必ず確認し、洗濯物も必ず毎晩取り込むようにしましょう。付近での犯罪情報にも耳を傾ける必要があります。
 住宅の周囲を昼間歩き回ってどこに何があるのか、不審者に追いかけられた場合どこに逃げる場所があるかといったところも確認して下さい。子供さんがおられる場合は通学路の確認を親子で行うとともに、防犯ブザーの使い方についても学んでおきましょう。
 訪問者の面でも気をつけることがあります。誰がこようといきなりドアをあけない、ということです。最近では「宅配便ですと言ってもなかなかドアを開けてもらいにくくなった犯罪者が、「下の階の者ですけど…」「ここの大家です」と言ってくるケースがあるようです。まずはインターフォンごしで話を聞いて、書類や何かを持ってきたのであればおいて立ち去ってもらいましょう。防犯のためと言えば怒る人はいないはずです。
 新しい生活を快適に始めるためには、防犯体勢を整えることが重要です。しっかりと対策をたてて下さいね。




[ほんの一口〜読者の声]

 
●留守だと知られたくない!
「この春から一人暮らしを始めるのですが、地域的に空き巣被害が多く、とても心配です。在宅しているように見せかけられる方法を教えてください」

 生活安全課からお答えします。
「夜遅く帰って来るのでしたら、出来れば洗濯物は外に干さない方がいいでしょう。外に干せば、出ている間は留守だということがすぐにわかります。また、テレビをつけっぱなしにしておいたりCDプレーヤーをタイマーセットして決まった時間にかける、という方法もあります。
 最近ではタイマーをセットしておいてオンオフが出来る電灯もあります。
 また、可能であれば「防犯カメラ作動中」といったステッカーをドアに貼っておくのも良いですね。
 もちろん鍵もそなえつけのものだけでなく補助錠を使用する、窓には防犯フィルムを貼るなどの基本的な対策も必要ですよ。
 空き巣の被害に遭わないためには侵入者に「この家は防犯意識が高くてダメだ」と
思わせることです。隙を見せないようにしましょう」




[トクトク裏ワザ〜肩の力を抜こうヨ]


●朝、スッキリ起床!

 こんにちは!交通課の由美ですvvこの間の雪は本当にビックリ!かと思えばポカポカ暖かい毎日。体調を崩さないよう気をつけようね。
 さてさて、これからいくら眠っても眠っても寝足りない季節がやってきます!朝すっきり目が覚めて眠さを残さないためにも、是非このワザを試してみて下さい。
 まずは自分の部屋をチェック。太陽光が入る位置にベッド、布団を移動させます。なければ、タイマーのある電気コードを買ってきて電気スタンドにつないで下さいね。
 太陽光があたる人は、大体起きる10分くらい前から光が当たるというところを確認すれば、あとはそのまま目覚ましをセットして眠ればOK。光が入らない人はそのタイマーを起きる10分前の時間にセットするだけ。
 光の刺激で浅い眠りへと体が移行し、ちょうど良い時間に目覚ましが鳴るよう調整するわけです。
 さらにもっとスッキリ起きたいという人は目覚ましより小さな音で、起きる5分前に音楽が鳴るようにしておきましょう。光の刺激、音の刺激といった感じでよい効果があります。が、音の刺激は浅い眠りへと導く効果が大きいため、目覚ましより大きな音は使わないで下さいね。
 これで新しい年度から早々遅刻、なんて事態は避けられますヨ!




[内部密告コーナー]※警察官の日常の風景を紹介するコーナーです。

 交通違反取締りの現場において、運転中の携帯電話使用者を停止させた時のこと。
 Kさんは「ダメでしょー、メールしてる時に電話しちゃ」とわけのわからない叱り方をしていた。




[あとがき]

 春の訪れとともに全国的にスギ花粉が飛び交っているようです。薬局には花粉対策コーナーが出来、いろいろな人が熱心に商品を見ています。私も周囲の、症状に悩まされている同僚、友人らと「あれは効く」「これはダメ」と毎日話をしています。当分つらい日々が続きそうです。皆さんもお気をつけて。
 それではまた。

[警視庁メールマガジン]
総編集長: 警視庁 警視総監  白馬
編集長:   警視庁 総務部    牛黒
発行: 警視庁
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