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警視庁メールマガジン第103号 |
==警視庁メールマガジン第103号==
発行日:05/06/03
目次 [〜お知らせ〜警視庁広報課より] ●始めませんか、「クール・ビズ」 [捜査一課業務報告 明智管理官の見た事件] ●インターネットの弊害 [大阪からコンニチワ〜西の探偵服部平次や] ●たたられた依頼人 [防犯ミニ知識] ●性犯罪出所情報スタート [ほんの一口〜読者の声] ●携帯のカメラで雑誌を撮影… [トクトク裏ワザ〜肩の力を抜こうヨ] ●しつこい訪問販売、なんとかしたい! [内部密告コーナー] |
[〜お知らせ〜警視庁広報課より] ●始めませんか、「クール・ビズ」 「ノーネクタイ・ノー上着」を実行すると体感温度が約2度下がります。また、冷房温度を26℃から28℃に引き上げることを全国のオフィスビルが実行したと仮定すると年間で原油約31万キロリットル分のエネルギーが節約できます。 その、夏の冷房設定温度28℃も、クール・ビズスタイルであれば快適に乗り切れます。 営業など社外の人間に対してノーネクタイはまずい、という場合でも社内では取り外しOKといったように応用を利かせる企業も出てきています。 地球温暖化防止「国民運動」の一環でもある「クール・ビズ」、あなたの職場でもいかがですか? ■6つの具体的な温暖化防止の行動の呼びかけ ・ 冷房は28度に設定しよう(温度調節で減らそう) ・ 蛇口はこまめにしめよう(水道の使い方で減らそう) ・ エコ製品を選んで買おう(商品の選び方で減らそう) ・ アイドリングをなくそう(自動車の使い方で減らそう) ・ 過剰包装を断ろう(買い物とゴミで減らそう) ・ コンセントをこまめに抜こう(電気の使い方で減らそう) (情報協力 環境省) |
[捜査一課業務報告 明智管理官の見た事件] ●インターネットの弊害 今は欲しい情報がインターネットですぐに手に入る時代になりました。新聞や書籍などもこの影響で売上が落ちているところもある、という話です。私としてはまだまだ紙媒体は必要な存在だと思いますけどね。 さてこのインターネットが当たり前のように生活の一部として定着し、ウェブサイトを運営しているという人も多くなってきました。 ところがそのウェブサイトが思わぬところで捜査に支障をきたすようになってきたのです。 それはある殺人事件を捜査していた時のことでした。犯人が使用したと思われる製品を作っている会社へ聞き込みに行き、他の場所も回って数日後もう一度そこへうかがいました。ところが、私達が何も言わないうちから社長があわてたように降りてきて出迎えられました。 その会社が直接事件に関わっていたわけではありませんから、配慮して受付には刑事であるということを伝えていないはずなのですが、何故かそれが知れ渡っていたのです。受付は再度私達が現れたのを見てびっくりし、急いで社長に連絡したというわけです。 よくよく事情を聞いてみると、話を聞いた担当者は個人的なホームページを持っていてそこで会社へ警察が来た、どんなことを聞かれて、事件に関わっていると思われる機械はこれだ、ということを詳細に書き込んでいたのでした。本人はばれていないつもりでも、社員にはその運営者がご本人であるということは周知の事実であり、刑事の特徴も細かく記されていたため、すぐに分かったということです。 警察が聞き込みに来るというのは滅多にない体験ですし、思わずそれを誰かに話したくなるというのも分かります。ただ、今までは近所話のレベルだったものが、インターネット上で公開されると全世界へ発信されてしまいます。 幸い犯人はインターネット環境を持っていなかったから良かったものの、下手をするとまだ発見していない証拠を隠滅されかねない事件でした。 これを教訓として、聞き込みの際には「近所に話すくらいは構いませんが、インターネットなどに事件が特定される形で書き込まないで下さい」と一言、お願いするようになりました。 |
[大阪からコンニチワ〜西の探偵服部平次や] ●たたられた依頼人 科学的に説明つかんような話というのは、探偵しとればいくつか経験するもんやけど、これはその中でもホンマに思い出したくない話やな。ちょっと怖いから気ぃつけや。 その依頼人が困っていることというのは、なんや仲間が誰かから恨みをかっているらしいということやった。 話を聞いてみるとその時点で判明したのは、夜道家への帰りを付回されたりとか、急に車のブレーキが利かなくなって路肩へ突っ込んだりとか、駅のホームで背中を押されて転落したりとか明らかに悪意を持った嫌がらせをされとるということ。ブレーキやら転落やらはれっきとした犯罪やし、警察へ届け出ることをすすめたんやけど、警察に相談して張り込みがついたらピタリとそういったことは止むらしい。で、事件が起きないなら警察もどうも出来んということで、一応被害届けだけ受理した形になっとると。それでもまた同じような目に遭うから仕方なく相談に来たと。 警察の張り込みに気づく言うたら相当なプロやで、相手は。というわけで俺もかなり気をつけて張り込みをしたつもりやったけど、やっぱり結果は惨憺たるものになった。1ヶ月も経てば相手も油断して再開するやろと考えていたのが甘かったんやな。 そんなこんなでまったく成果はあげられず、申し訳ないと思いながら依頼についてはもう少し時間をくれということになった。 こんな屈辱は初めてやったで。 ただ、そんなおり事件は急展開した。 年が暮れようとしていたある12月の日に、たまたま俺は依頼人と、一緒に歩いている仲間を見つけて、声をかけようとしたんや。 その時やった、これはホンマに俺の探偵魂にかけて言うで。彼らの後ろには誰もおらんかったし、見間違いでもない。いきなり空中から手が出てきて、一人を目いっぱい押したんや。そしてそのまま消えていった。 押された奴はとある店のショーウィンドウに突っ込む形になった。ガラスの割れる音と悲鳴とで、たちまちそこら一帯大騒ぎになった。 そいつが担ぎこまれた病院で、俺はある確信を持って依頼人に尋ねたんや。 「あんたら、変なことが起きる前どっかで肝試しせぇへんかったか?その時に何かせんかったか?」と。 したらやっぱり、有名なそういうスポットから肝試しに行ってきた証拠や言うて持ち帰ったものがあるらしいんやな。それからこういうことが起き始めたが、呆れたことに自分達のせいだとはこれっぽっちも思わんかったと。 その日のうちにそれを返しに行かせて現場で「二度とこういうことはしません」と手を合わせて、そっから何も起きてないらしいけどな。 ホンマ頼むで、冗談でもそんなことしたらあかん。探偵かて「たたり」はどうしようもないもんやから。 |
[防犯ミニ知識] ●性犯罪出所情報スタート 13歳未満の子供が被害者となった性犯罪受刑者の再犯予防を目的に、警察庁が出所日、居住予定地の情報を受け取る新制度が1日よりスタートしました。 実際の所在確認は情報をもとに交番勤務員らが担当し、対象者が帰住予定地に住んでいるかを定期的に確認します。更生の妨げにならないように、近隣住民らへの接触は必要がない限り避け、担当者が、巡回連絡で直接対象者に確認する場合もあります。 所在が確認できなくなった場合は、署長が本部長を通じて警察庁に通知。警察庁はほかの都道府県警本部長に情報の収集を指示します。性犯罪以外で服役した出所者でも、動機や手口から子供への性犯罪を引き起こす恐れがあると警察本部長が判断すれば「特例」として対象者に含めます。 今秋には出所者の氏名や居住地を登録したデータベースを作成、再犯防止と迅速な捜査に活用する予定です。 また、文部科学省では少年刑務所や保護観察所とも協力し、性犯罪者の再発防止に医学的治療がどの程度有効かについての研究に乗り出します。 慎重な運用や実効性の確保が今後の課題となっていくことと推測されます。 |
[ほんの一口〜読者の声] ●携帯のカメラで雑誌を撮影… 「友達と本屋さんに行ったんですが、友達が立ち読みしていた雑誌に欲しい情報があったからって、携帯のカメラで撮影してました。私が「それっていけないことじゃないの?」って言ったんですけど「撮影しただけ。万引きしたわけじゃないから問題ない」と言われました。どうなりますか?」 捜査一課からお答えします。 「カメラ付携帯電話で書店において、購入しない雑誌の記事を撮影したりすることは「デジタル万引き」という犯罪です。通常の万引きと同じ窃盗罪にあたります。 せっかくカメラで簡単に撮影できるのだから、買わずに情報を手に入れたいと、安易な気持ちで行われたのでしょうが、犯罪行為です。絶対に行わないで下さい」 |
[トクトク裏ワザ〜肩の力を抜こうヨ] ●しつこい訪問販売、なんとかしたい! こんにちは!交通課の由美ですvvやってきました紫外線の季節!今日も日焼け止めをしっかり塗って働くぞー! 先日、ある新聞社の勧誘員が強引な勧誘をして「特定商取引法違反(禁止行為)」の疑いで逮捕されましたが、今回はそういったトラブル時に覚えておきたい裏技です。 まず相手がしっかりと素性を明らかにしない場合は、その時点で応対をやめることが重要です。「近所に越してきた者ですけど」「宅配便です」と言ってあけさせるなんて悪質な手口もあります。だから、チャイムが鳴ったらいきなりドアを開けるというのは「ここは警戒心が薄いですよ」と教えるようなもの。絶対やめましょう。 ドアホンやドアスコープがついていないという場合でも、ドア越しに声をかける、チェーンをはめたままドアをあけるといった慎重な対応をして下さいね。 それでも相手が確認できなくてドアをあける場合は、自宅電話の子機もしくは携帯電話を手に持ってあけるクセをつけましょう。そして訪問販売・新聞の勧誘などで、興味はなく帰って欲しいと思ったならきちんとその意志を告げます。この時に「ちょっとからかってやろう」とか絶対に思わないこと。 その上で相手が帰らないのであればここで電話を持って、「警察に通報します」と言いましょう。それでも「やれるものならやってみろ」というようであれば本当に通報して構いません。 警察がかけつけるまでの間危険を感じたり、電話を取り上げられて通報が出来ない状態に陥った場合は実際に契約してしまって勧誘員を返し、その後改めて警察へ通報するという手もあります。 契約してしまって大丈夫なの!?という方もおられるかも知れませんが、クーリングオフを使うことが出来ますし、そもそも契約を強要した場合は契約そのものが本人の意志でなかったとみなされます。ただし、「どうせ返すんだから」と商品を使ってしまってからでは意味がありません。 しつこい勧誘員を防ぐにはまずドアを開けないことから。これはうそでもなんでもなく本当のことなのです。 こちらの読者コーナーも参考にして下さいね! 警視庁メールマガジン第16号 |
[内部密告コーナー]※警察官の日常の風景を紹介するコーナーです。 ある雑誌記事で、「50万部売上達成、50万人の読者に感謝」というものが載っていた。へぇーと思いながら読んでいたら上司のNさんが寄って来てその記事を読み、「この雑誌面白そうだな。俺も買うか。次からは51万人読者だな」と言った。 1万部も買うのか。 |
[あとがき] 6月というと梅雨に衣替え。うちの子供達も1日の朝、大騒ぎをしながら夏服を着て登校していきました。最近では私服の学校も増え、気温に合わせての服選びが出来るので便利だろうと思っていたのですが、妻に言わせると「毎朝の服選びが大変」ということらしいです。一長一短なんですね。 さて今年から導入されたクール・ビズ。一人一人が出来る省エネ運動が少しずつ浸透していって欲しいものですね。 それではまた。 [警視庁メールマガジン] 総編集長: 警視庁 警視総監 白馬 編集長: 警視庁 総務部 牛黒 発行: 警視庁 転載を希望する場合はご連絡下さい。 |
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※これら掲載の記事はすべて実際の事件・団体等に関係の無い架空の物です。