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※これら掲載の記事はすべて実際の事件・団体等に関係の無い架空の物です。
安全は正しい防犯知識を身に付けることから
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警視庁メールマガジン第104号

==警視庁メールマガジン第104号==
                                   発行日:05/06/17



目次
[〜お知らせ〜警視庁広報課より]
●情報管理の見直しを

[捜査一課業務報告  明智管理官の見た事件]
●わがままな証言者

[大阪からコンニチワ〜西の探偵服部平次や]
●頼みごと上手

[防犯ミニ知識]
●わんわんパトロールで地域防犯

[ほんの一口〜読者の声]
●詐欺だ!と言われて困っている

[トクトク裏ワザ〜肩の力を抜こうヨ]
●旅行先で迷った!?早めの脱出法

[内部密告コーナー]




[〜お知らせ〜警視庁広報課より]

●情報管理の見直しを
 
 4月1日より個人情報保護法が施行されましたが、その後も企業による顧客情報の流出が相次いでいます。4月は施行されたばかりということで厳重に管理していたものの、安心して監視の目が緩んだことによる流出といったケースが多いようです。中には、情報の入ったパソコンを車内に放置していて、それが盗難にあったという事件もありました。
 もう一度管理意識を新たにし、情報管理を徹底するとともに、セキュリティの見直しを行ってください。
 また、個人での情報管理も大切です。パソコンを廃棄する場合はパソコンリサイクル法に基づいての処理が必要になりますが、メールやパスワードなどが入ったまま廃棄するのではなく、専用のソフトなどを使って削除してから業者に渡すようにしましょう。メーカーによっては、完全にハードディスクの内容を消去してから廃棄するというサービスを行っているところもあります。
 個人情報が流出すれば、犯罪など悪用される危険性があります。個々で出来る対策はしておいた方が良いでしょう。




[捜査一課業務報告  明智管理官の見た事件]


●わがままな証言者

 今回は、私が出会った中では恐らく最大級の「理解できない」人の話をしたいと思います。
 一部の方を除き、家に警察が訪ねてくるというのは非常に緊張するものでしょう。中には「うちの子供が何かしたんでしょうか。でも息子は誰にも優しくて成績もそれなりに…」と、こちらに口を開く時間すら与えず一方的にまくし立てる方もおられます。逆に、珍しがって、「警察手帳はいつも持ち歩いているんですか?」とか「拳銃撃ったことありますか?」とこちらを質問攻めにする方もいらっしゃいますが…。
 ともあれ大抵の方はこちらが聞いたことについて知っている限りのことを教えてくれますし、警察の対応に不満がある方でも文句を言いつつ一生懸命思い出してくれます。
 ところが、あるお宅へ聞き込みにいったはずの部下が「まったく情報がとれませんでした」と報告をしてきました。もちろん警察に対して反感を持っていたり、その他さまざまな事情があって1度で証言がとれないこともあります。最初はそんなことだろうと思っていましたが、何度足を運んでもだめだったという報告を受け、そこの受け持ちや他の部下数人を交えて少し話し合いをしました。
 それで分かったのは、そこの家人がとんでもない無理を言う人間だということでした。
「話を聞きたいというのに手ぶらというのはおかしいのではないか」「一番上の上司が頭を下げてくるなら証言してやってもいい」「協力してやるのだから報奨金くらい出せるはずだ」と、万事が万事この調子だったそうです。
 ただ私はこれらの話から、この人が持っている情報は殆ど役に立たないと判断し、そこへの聞き込みは今までどおりとして捜査を進めていくように指示しました。
 案の定事件はそれからまもなく解決し、部下はそこのお宅へ嫌味もかねて(刑事も人間ですから)事件協力の御礼に伺ったそうですが、解決を知ると途端に態度が変わり「取調べなどでも必要だろうから情報を提供したい」と言って来たそうです。
 この変わりように驚きつつ、一応証言をもらって周囲の家へもついでに回ったところ、「あの家、大変だったでしょう」と思いがけないねぎらいの言葉をもらったそうです。事件が発生して聞き込みに回り始めた頃から、「タダでは証言してやらん」と豪語するケチぶりをアピールしていたとか。
 警察相手に強気な態度は結構ですが、聞き込みに関してはあくまでも「善意」で行っていただいていますのであしからず。
 



[大阪からコンニチワ〜西の探偵服部平次や]


●頼みごと上手
 
 ちょっとな、自分の周囲の人間をまあ何人か思い浮かべてみ。その中でえらい頼みごとがうまい人とか、押しが強いなぁと思う人とかおるやろ。その人達の共通点というのは何か、考えて欲しいんや。言うてもそんなすぐに浮かばんかもしれんけど。
 俺が思いつく人で共通してるなと思うのは、頼み方。必ず下手に出て相手を立てつつ頼んでるっちゅー感じやな。それでダメそうやったら一旦引いて、ワンランク落としてまた頼む。それなら相手も一度断ったという引け目があるから引き受けやすいとか。
 俺の知っとる会社のお偉いさんも、女子社員にちょっと頼みごとをと思ったらさっくり断られた、その後どうも女子社員達から敵視されている気がするちゅーて、困って相談を持ちかけてきたことがあるんやけども、頼む時の態度が問題なんやないかな、思うで。
 社長やら部長やらというような肩書きがある人は人を使うのに慣れてるやろ。もちろん下の人間も「上司」やから命令されても従うけど、これが肩書きなくしたらどやろか。そら人間やから頼みごとをされて聞いてくれることがあっても、面倒くさかったり何のメリットもないなと思ったら断ることだってあると思うで。
 で、そのお偉いさんも何も悪気はなくて頼んだつもりが、女子社員の方は高圧的な言い方にカチンときたらしいんやな。「キミ、これやっといて」っちゅーような言い方されたらまあ、いい気持ちはせんわな。
 人間には陰と陽の二面があるというけども、頼みごとがうまい人はこれをうまく使うわけなんやな。困っている人を見ると何となく手を差し伸べたくなるように、「今困ってるからこれをお願いしたい」と弱みを見せられるとかなり断りづらくなる。ほら、強気で押してくるセールスマンはさっさと追い返したくなるけど、しょんぼりして「これが売れないとノルマ達成できない」とつぶやくセールスマンはかなり追い返しにくいやろ?これと同じや。
 俺も調査とかする時にはこれを利用して「おっちゃん、頼むでー」とかやったりすることもあるし、覚えておけば敵を作らず仕事もこなしていけると思うで。
 押すだけでは開かん扉もある。人の心がまさにそうやで。




[防犯ミニ知識]


●わんわんパトロールで地域防犯

 「わんわんパトロール」という言葉でインターネット検索をかけると、実に5000件以上のヒットがあります。気軽に参加できる防犯対策ということで広がりを見せつつある、このパトロールについて今回はお話ししましょう。
 名前からも分かるように「わんわんパトロール」は犬の散歩を監視の目とし、住居侵入や子供を対象にした犯罪、その他の犯罪を防ぐ目的で結成されたものです。とはいっても特別なことをする必要はなく、毎日いつもどおりに犬の散歩をするだけです。
 では何故これが防犯に役立っているのでしょうか?
 それは、わんわんパトロール隊の皆さんがそれぞれつけておられる、パトロール隊であることを示すバッジやパス、たすきが、これから犯罪を行おうとしている者にとって大きな抑止力になっていると考えられます。犯罪者は、警察官やパトカーの姿を見るとギョッとしてその場を立ち去ったり、そこでの犯行を思いとどまるといいますが、まさに同じ効果が出ているといってもいいでしょう。
 現に、わんわんパトロールを行っている地域では住居侵入や子供が狙われる事件が減少したというデータもあり、是非これからも広めていって欲しい活動です。
 わんわんパトロール結成の仕方や、必要な情報などもインターネットで調べることが出来ます。
 いつも行っている日課を防犯活動に。子供を犯罪から守りましょう。




[ほんの一口〜読者の声]

 
●詐欺だ!と言われて困っている
「ネットショップを経営しています。先日商品を発送した時キズがあるのに気がつかず送ってしまいました。そのことからお客様から抗議があり、直ちに新しいものをお送りするとともに丁寧にお詫びしたのですが、『キズがあるのに発送するとは詐欺だ。気がつかなければ黙っているつもりだったのだろう。詐欺で訴えてやる』と連日のように電話されて仕事にも支障をきたし、大変困っています。果たしてこれは詐欺になるのでしょうか」

 捜査一課からお答えします。
「詐欺という言葉ばかり先行して、誰もが簡単に口にされますが、実際の詐欺罪とは人を騙して財物を交付させるということです。今回のケースは抗議に対しすぐに対応しておられますし、新しいものと取り替えたということで相手に損害は生じていません。ですから詐欺にはあたりません。むしろ、業務に支障が出るほど電話をかけてくるというのであれば、そちらの方が罪になる可能性があります。被害が続くようであれば一度最寄の警察へ相談されるといいでしょう」




[トクトク裏ワザ〜肩の力を抜こうヨ]


●旅行先で迷った!?早めの脱出法

 こんにちは!交通課の由美ですvvこの間スィーツのおいしいお店を発見!メニューも多くてよく通ってます。夏までに体重増えそう…うう。
 さて今回は、夏の旅行シーズンにお役立ち、旅先で迷子になった時、時間をロスせずに抜け出す方法です。
 ナビがあるならいいけれど、そんなものは積んでなくて地図があってもどこだか分からない、そういう田舎道に迷い込んでしまったらまずは県外ナンバーの車を探しましょう。県内ナンバーだとそのドライバーの自宅や友人宅についてしまう場合が多いけど、県外ナンバーならかなりの確率で県外の目的地に向かって走っているはず。むやみにあちらこちら走るよりはこちらの方が効率がいいといえます。
 また車が通りかからなくて道を聞くのであれば、酒屋さんやお蕎麦屋さんといった、出前をしているお店のほうが分かりやすく教えてもらえます。国道、駅、観光スポットなどならガソリンスタンドで聞くのも手。
 ある程度交通量のあるところなら空車のタクシーを捜してついていけば、大抵は街の中心地に向かうので迷子状態から脱出することが出来ます。タクシーというのは駅やデパートなどに停車していてそこからお客さんを乗せて郊外へ向かったりするもの。途中で別のお客さんが乗ることがあるかも知れないけれど、そういう時は落ち着いて他のタクシーを探すか、一旦停車して場所を確認するのが良いでしょう。
 車でも徒歩でもそうですが、出発前にまずはきちんと道を確認しましょう。その時、目的地から出発点へと逆にたどれば道も見つけやすくなります。
 くれぐれも「何とかなるさ」で出かけないように。見知らぬ土地でキョロキョロしながら走るのは事故の元ですヨ!




[内部密告コーナー]※警察官の日常の風景を紹介するコーナーです。

 交通安全指導で地元の幼稚園へ出向いたFさん。
 幼稚園児から「おまわりさんもっと手を上げて」と突っ込まれたらしい。


 


[あとがき]

 最近とみに、飲酒運転による事故が多発しているように思います。仕事帰りの一杯はたまらないものですが、飲むのであれば最初から車には乗ってこないべきです。そんな人間が運転する車に突っ込まれる方はたまったものではありません。
 お店側も、運転手には飲ませないということを徹底してもらいたいものです。
 それではまた。


[警視庁メールマガジン]
総編集長: 警視庁 警視総監  白馬
編集長:   警視庁 総務部    牛黒
発行: 警視庁
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