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※これら掲載の記事はすべて実際の事件・団体等に関係の無い架空の物です。
安全は正しい防犯知識を身に付けることから
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警視庁メールマガジン第107号

==警視庁メールマガジン第107号==
                                   発行日:05/07/29



目次
[〜お知らせ〜警視庁広報課より]
●子供を事故から守ろう

[捜査一課業務報告  明智管理官の見た事件]
●ミスをした男

[大阪からコンニチワ〜西の探偵服部平次や]
●ちびっこ探偵流防犯術

[防犯ミニ知識]
●子供に優しい生活をしていますか

[ほんの一口〜読者の声]
●ルーバー窓が危険といわれたが

[トクトク裏ワザ〜肩の力を抜こうヨ]
●シルバーアクセサリーをきれいに

[内部密告コーナー]




[〜お知らせ〜警視庁広報課より]

●子供を事故から守ろう
 
 子供達にとっては待望の夏休みがやってきました。毎日朝から晩まで出かけて真っ黒に日焼けして帰ってきたり、友達の家で日が暮れるまでゲームをしていたりと、いろいろ忙しいことでしょう。
 しかしこの時期は子供の気も緩みやすく、さまざまな事件事故に巻き込まれやすくなる時期でもあります。
 水辺で遊ぶ時は大人と一緒に遊ぶ、危険な場所へ行かない、交通ルールを守る、出かける先を家の人に知らせて行く、花火は約束を守って遊ぶ、大人を声をかけられてもむやみについて行かないなど、基本事項を徹底するようにしましょう。出かけるときは防犯ブザーを携帯するということも大切です。
 また、インターネット使用についても、安易な使用による被害を避けるために、URLフィルタを導入する、パスワードをかけて利用できないようにするなど対策をしましょう。




[捜査一課業務報告  明智管理官の見た事件]


●ミスをした男

 夏休みに入ったということで、このメールマガジンを読んでいる学生さんも多いかも知れませんね。
 今回は過去にあった事件から、我々捜査一課が事故偽装を殺人と見抜いて犯人逮捕に至ったものをお話したいと思います。皆さんもどうやって見抜いたのか、考えてみて下さい。

 ある、事故多発の名所でその車は発見されました。ガードレールを突き破り、がけ下の海に車が転落しているのを朝通りかかった人が見つけて通報したものです。車は盗難届けが出ており、運転席の遺体からはアルコールが発見されました。また、深夜にその周辺をものすごいスピードで飛ばす車両を目撃していた人が何人もいたことから、酔って盗んだ車を乗り回した挙句に、ハンドル操作を誤ってがけ下に転落して死亡したものだと推測されました。
 亡くなった方は会社員、独身男性です。
 ところがその日の夕方になって事件は一転事故扱いから殺人に切り替えられ、私達捜査一課が取り扱うことになりました。一体何故、事故だったものが他殺だと判明したのでしょうか。
 これだけではヒントは少ないかも知れません。盗難車はマニュアルトランスミッション、いわゆるMT車でした。学生さんにはちょっと難しい話だったかも知れませんね。

 この事件が他殺だと判明したのは実は簡単なことでした。この男性は運転免許を持っていなかったのです。ある疾患を持っており、そのために運転免許を取得することができなかったからです。
 「なんだ、免許を持ってなくても最近は未成年の無免許運転だってあるじゃないか」と思われたかも知れませんが、MT車は何の知識もなくても暴走させられるほど簡単な操作ではありません。
 交友関係を洗うとすぐに容疑者は浮上し、1ヶ月も経たないうちにこの事件は解決しました。この容疑者も運転免許を持っているのは当たり前だと思っていたようで、亡くなった男性が免許を取得できない人間だったとは知らなかったとのことです。
 まるで小説さながらの事件でしたが結末は非常にお粗末なものでした。
 自分の罪を逃れようと小細工を弄したところで、いずれ真実は明るみに出るといういい例ですね。




[大阪からコンニチワ〜西の探偵服部平次や]


●ちびっこ探偵流防犯術
 
 大阪府警から、今回は子供向け記事でよろしゅう言われたんで、探偵の才能を磨きつつ防犯にもなるっちゅー技を伝授するで。しっかり覚えとくんやで。
 まず留守番しとる時の心構えや。まさかチャイムがなったからっちゅーてすぐにドア開ける奴はおらんやろな?探偵失格やで?ちゃんとインターホンやカメラがあればそれで確認。宅配便や郵便やったとしても、子供だけで留守番しとる時は開けたらあかん。
 さてこういう時、探偵やったらどうするか、やで。俺の活躍…もとい、このメールマガジンを読んどるならわかるよな。荷物は受け取らずに持って帰ってもらう。「サインするだけやから」言われても、宅配便を装った強盗なんてざらにおるしな。「留守番でわからんから夜にまた持ってきて」でええねん。「子供だけやから」って言うたらあかんで。どうしてもという場合は荷物をドアの横に置いてもらい、ドアチェーンをかけた状態で伝票のやり取りをしてハンを押す。荷物は大人が帰ってくるまで置いとくか、盗難が心配やったら持ってきた人が立ち去るのを待ってから中へ入れればええ。
 次に、セールスとか目的が分からん人の場合や。こんなんはバカ正直に相手する必要はあらへんし、わざわざ「子供しかいない」ということを教える必要もあらへん。黙って切ればええねん。ドアを叩いてきたり立ちのかんような場合は警察へ電話してや。
 電話がかかってきた場合はどうすればええか。例えば「お母さんいてる?」と聞かれた場合や。さあ名探偵ならどう答えるのが正解やと思う?
 そうやな、俺やったら「おかん今ドラマ見てる最中やねん。これ邪魔したらえらい怒られるからまたにしてや」と言うかな。ここまでうまく言えんでも「母ちゃん夕ご飯作ってる最中で手が離されへんねん」とかでもええで。重要なんは、家にいるのは子供だけやない、ということをそれとなく伝えることなんや。
 外で遊ぶ時の探偵としての心構えは、一杯あるんやけど、まあ最重要なもの言うたら、安易に近寄ってくる大人を信用するな、っちゅーことかな。ほれ、あるやろ。「駅どっちの方向かわかるか?車で来とるんやけどちょっと乗って案内して」と声をかけてきたりするのが。
 子供に道を聞く大人がどこにおるっちゅーねん。おかしいやろ?この時点でさっさと逃げといた方が無難やで。それと、「お母さんが事故にあって病院に運ばれたから連れて行ってあげる」とか言うてくる大人とかも注意な。昔から言われとるけど。ホンマにこんな大変なことになっとったら家族か警察が迎えに来るっちゅーねん。ええか、せかされたからってのこのこついていったらあかん。むしろ近くの交番目指して、探偵の持てる力全てを使ってたどりつくんや。あ?交番の場所知らん?探偵として恥ずかしいで、それは。
 いろいろ言うてきたけど、名探偵諸君のうまい切り抜けに期待しとるで。ま、東京の少年探偵団とかいう生意気なボウズのようにはなったらあかんけどな。




[防犯ミニ知識]


●子供に優しい生活をしていますか

 夏休みのこの時期、水難事故と同時に、子供が巻き込まれる交通事故も多発します。遊びに行こうとそわそわして注意力散漫になっている状態で、信号が待ちきれなくて道路に飛び出したり、親の車で出かける時に、車の周辺で遊んでいて轢かれたりなど、ちょっとしたミスが招く事故は多いのです。
 また、子供が嫌がるからとチャイルドシートをしていなかったために、衝突などの衝撃で車外へ投げ出され、死亡するケースも増加します。
 逆に大人にとっては仕事後のビヤガーデンなどで飲酒の機会も増え、そのまま安易な気持ちで自動車のハンドルを握る人もいるでしょう。飲酒運転の車に巻き込まれ、不運にも命を落とした子供達は大勢います。もし自分の家族がそんなことになったらあなたは許せますか?飲酒の後は家族のために、絶対に車の運転をしない、という強い意志を持ちましょう。
 子供に、交通事故に遭わないためのルールを教えることも大切ですが、大人もこういったことに気をつけるのは当然のことといえます。

 さて、水難事故を防ぐためにはどうしたらいいのでしょうか。
 もちろん水辺へ不用意に近づかないということも大切ですが、それでは楽しく遊ぶこともできません。
 海や川へ遊びに行った時は、流れが速い場所はないか、遊泳禁止区域はないかなどをしっかり確認し、危ないところへ近寄らないようにすることが重要です。子供達から目を離さないことはもちろん、遊ぶ場所をしっかり決めておきましょう。
 30分泳いだら10分休憩するというように、こまめに休憩をとりましょう。もちろん水に入る前の準備体操も大人が率先して行いましょう。
 万が一おぼれている人を見つけたら、まずは浮き輪やボードなど、浮くものを投げるようにします。安易に近づくと一緒におぼれることもあります。救助する際は指導員やライフセーバーなど訓練を受けている人に任せるようにしましょう。
 
 こういった、当たり前のことを注意し、実践するだけで事故に遭う確率は非常に低くなります。無事に新学期を迎えるためにも親子での事故に対する話し合いはきちんと行いましょう。




[ほんの一口〜読者の声]

 
●ルーバー窓が危険といわれたが
「インテリアとしてルーバー窓をつけているのですが先日友人から、「このタイプの窓は危ないと言っていた。対策をした方がいい」と言われました。どのようにするのがいいのでしょうか?」

 捜査一課からお答えします。
「ルーバー窓は外から中が見えにくく、風を取り入れる窓として人気がありますが、ガラスが簡単に取り外せるため、空き巣などの侵入口として使われるという欠点があります。
 最近のルーバー窓ではガラスが取り外せない構造になっていたり、面格子が一体になり防犯性を高めたものが出ていますが、旧式のものである場合は、さまざまな器具を取り付け、防犯対策をする必要があります。
 格子をつけて侵入自体をできなくする、侵入ガード器具を設置して、窓から侵入すると警告音が鳴り響くようにする、ビスをコーティングしてはずせなくするといった対策が有効です。
 機能性もですが、これからの窓は防犯性も考慮したほうが良いといえます」




[トクトク裏ワザ〜肩の力を抜こうヨ]


●シルバーアクセサリーをきれいに

 こんにちは!交通課の由美ですvv8月がやってきますね。お盆休みをとったらプールへ行くぞー!
 さて今回は、この時期汗やほこりでくすみがちなシルバーのアクセサリーをわざわざ磨かずにきれいにしちゃおうというものです。金メッキなどには効果がありませんので注意して下さいネ。
 やり方はとっても簡単。炭酸飲料にポトンとアクセサリーを入れて、一晩置いておくだけ。これで、布などでは取りきれなかった細かな部分の汚れまできれいになっています。さびを取るのは酸味料なので、飲み残してすっかり炭酸が抜けてしまったようなサイダーなどでも十分です。
 ただし、いぶし仕上げといって、銀の黒く変色する性質を利用して仕上げてあるアクセサリーはこの方法は使わないで下さい!せっかくの細工がとれてしまいます。こういったアクセサリーは丁寧にシルバー専用の布などでお手入れを。
 せっかくだからアクセサリーはいつもピカピカで身につけたいですよネ!




[内部密告コーナー]※警察官の日常の風景を紹介するコーナーです。

 電話をしていてメモを取ろうとして、ペンのインクが切れていたので隣の席のH君に「ごめん、書くもの貸して」と言ったら孫の手をくれた。
 もっと状況読んでよ…。


 


[あとがき]

 先日関東地方を襲った地震は、被害は少なかったものの、都市部の交通網の脆さを浮き彫りにしました。これから改善していく必要があると思います。
 また、情報伝達についても、正しい震度の送信が遅れるといったこともありました。地震が来るといわれていた関東でさえこうなのですから、地震被害の対策についてまだまだ検討の余地がありますね。
 それではまた。


[警視庁メールマガジン]
総編集長: 警視庁 警視総監  白馬
編集長:   警視庁 総務部    牛黒
発行: 警視庁
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