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※これら掲載の記事はすべて実際の事件・団体等に関係の無い架空の物です。
安全は正しい防犯知識を身に付けることから
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警視庁メールマガジン第116号

==警視庁メールマガジン第116号==
                                   発行日:05/12/02



目次
[〜お知らせ〜警視庁広報課より]
●その携帯電話、ちょっと待った!

[捜査一課業務報告  明智管理官の見た事件]
●子供に伝える難しさ

[大阪からコンニチワ〜西の探偵服部平次や]
●根本的な問題

[防犯ミニ知識]
●子供を連れ去りから守るために

[ほんの一口〜読者の声]
●「防犯カメラ作動中」の意味は?

[トクトク裏ワザ〜肩の力を抜こうヨ]
●バーゲンで本当に良い品をゲット!

[内部密告コーナー]




[〜お知らせ〜警視庁広報課より]

●その携帯電話、ちょっと待った!

 平成16年11月1日より改正道路交通法が施行され、運転中の携帯電話等の使用が禁止されています。しかし今年に入り、運転中に携帯電話を平気で使用する人が増加してきています。また、ドライバーでありながらカーテレビの画面に見入ったまま運転しているといったケースも起きています。
 イギリスでは、運転中に携帯電話を使用した場合、通常時より反応が約50%低下し、飲酒運転よりも危険であるという実験結果を出しています。
 イギリスで法的に許容されている飲酒量(血液中100mlにアルコール分80mg未満)を超えて飲酒し運転した場合と比較しても、携帯電話で通話しながらの運転の反応速度は約30%低下しました。(Direct Line・TRL調べ)
 アメリカでは携帯電話を使用して運転していると、負傷して病院へ運ばれる事故を起こす確率が通常の4倍になると発表されています。これらのデータについて、「ハンズフリーでも危険性に変化は見られない」という注目すべきコメントも出されています。(米道路安全保険協会(IIHS)調べ)
 これらはすべて海外での実験結果ですが、同じような状況の日本で絶対に起こらないとはいえない結果です。
 運転中はマナーモードにする、電源を落とすなどの対策を徹底し、日本では禁止されてはいませんがハンズフリーを過信しないようにすることが重要であるといえるでしょう。




[捜査一課業務報告  明智管理官の見た事件]


●子供に伝える難しさ

 例えば、「知らない人に声をかけられてもついていってはいけない」という注意の仕方がありますね。大人の方であればこう言われれば、様々な状況に応じて対応を変える事が出来ます。ですので、大人の誘拐というのは大抵複数によって行われ、力で抗えないようにして連れ去られるというパターンが殆どです。
 一方子供の場合、犯人は一人であり連れ去る時も強引な連れ込みはなく、むしろ子供のほうから車に乗り込んだというケースが多いように思います。
 「知らない人に声をかけられてもついていってはいけない」、ということを教えられているはずの子供が何故、その「知らない人」についていってしまうのでしょうか。
 一つに、子供が興味を示しそうな品物で連れ込んだというものがあります。これにつきましては防犯対策記事で説明してありますので割愛します。
 次に、「犯人は子供のことを調べて知っている可能性が高い」ということです。最近ようやく個人情報保護の重要さが注目され、児童名簿を作らないといった学校も増えてきました。しかし犯人は登下校中に何度か下見をして、めぼしをつけた児童の名前や家を調べるということをやっている可能性があります。名簿がないからと油断は出来ません。
 ですから「子ども自身が知らない人であればついていく必要はない」「普通大人が子供に道を尋ねることはない」と教えておくのが望ましいでしょう。
 また、昨今急増している、子供の性犯罪被害です。保護者の方はとかく、子供を性の対象とする人間の存在について子供から隠そうとします。もちろん教育によくないというのは当然のことです。しかし逆に教えないことによって、「子供の体を触る不審者」の対応が後手になってしまうことがあります。
 言いにくいから、教えたくないからでは子供の安全は守れません。親戚の方が「大きくなったね」と頭をなでてくるのと、知らない人間が「かわいいね」と体を触るのとはまったく別のものであり、後者において子供が受ける心の傷は深いと考えるべきです。
 「知らない、変な人に体を触らせない」「嫌な思いをしたら必ず周囲の大人に言う」、こういったことを教えるのも保護者の勤めでしょう。
 防犯ブザーを持ち歩くことは当たり前のことになっていますが、その力を過信しすぎないこと、何より子供自身がどれだけ非常事態に対応できるかが分かれ目です。もうこれ以上、子供が犠牲になる事件は起きて欲しくないものです。




[大阪からコンニチワ〜西の探偵服部平次や]


●根本的な問題
 
 今回はちょっと、一部の人宛の話になるけど許したってな。
 あんな、メールマガジンで俺の記事読んでいつもメールくれる人とか、「こんなことがあった」と話をしてくれる人はとても嬉しいしこっちも読んどってためになるんや。けど、メールで調査の依頼をしてくる人。殆どお断りさせてもらってんねん。ごめんな。
 一つに、依頼量が多すぎてとてもやないけど請け切れんというのがある。俺の体はひとつ。まだ高校生やし調査にかかる期間もあるから、探偵として依頼を引き受けられるのは1ヶ月にせいぜい1つか2つ。メールでくる依頼の量は、多いときは1週間に5件くらいあんねん。これ全部引き受けとったら学校行かれへんし。
 もちろん中には、「これはやばいやろ」というものもあって、そういう場合は俺から改めて連絡とらせてもろて話を聞くけどな。そういうのんは本当に年1件あるかないかやし。
 そらもちろん今まで数々の事件を解決してきとるし、こうやって記事書かせてもろとる点からしても、俺に依頼するのは信用できるし安心という気持ちもわかるけどな。
 ただ、世の中の探偵や興信所全部が胡散臭いわけやないんやで?
 テレビに出とる弁護士やその道の専門家も、全国からあれこれ相談や依頼が殺到するらしいけど全部断っとるて話や。理由は俺があげたんと同じ。遠いテレビの有名人より最寄のプロ、てとこや。
 第一見も知らない人の依頼をいきなり引き受けるのもおかしな話やで。
 や、最初はもちろん知らん同士やろけど、やっぱり会って話をしてるうちに人となりがつかめてくるもんや。それで依頼を引き受けるか受けないかを決めたりするもんやねん。少なくとも俺はそうしとるし。来るもん全部なんて引き受けられんし、犯罪の片棒担がせようと悪意を持って来るモンもおるしな。
 けど、テレビに出てるから、有名人やからという理由で依頼してくる人は大抵、話を聞いてもらえたら引き受けてくれるもんと頭から思てるやろ?それが困るんや。
 こういう人はとかく肩書きに騙されやすい傾向があるから、注意せんとあかんで。大言壮語する探偵に騙されんようにな。頼ってくる人の相談を請けられんのは心苦しいけど、直接会って話を出来る、真面目な探偵を是非見つけて欲しいもんや。




[防犯ミニ知識]


●子供を連れ去りから守るために

 広島の女児殺害事件で容疑者が逮捕されました。しかしその容疑者像と一致しない不審者の目撃情報もあり、簡単に安心することは出来ません。
 連れ去りの手段として車が使われることが多く、「知らない人が声をかけてきても近寄ってはダメ」と教えておられる親御さんもおられるでしょう。しかし「どういう風に気をつけるべきか」ということに関してはどうしても、「車が近寄ってきたら逃げる」というあいまいな注意になってしまうのではないでしょうか。
 車での連れ去りを防ぐ第一の方法として、歩道の奥寄りを歩くということです。時折縁石を友達同士でふざけながら歩いていたり、道路にまではみ出して歩いている子供さんがいますが、こういう状況だと車で連れ去りやすいだけでなく、交通安全の面から見ても大変に危険です。特に、このところ歩道を歩いている子供達へ暴走した車が突っ込んでくるという事件もあり、車の交通量が多い通学路については注意が必要です。
 次に、子供の好きなもので誘い込もうとする相手に気をつけるということです。どんなに警戒していても、お菓子や興味のあるゲームを出されるとそちらに気を取られてしまいがちです。「こういうもの出されたらどうしたらいい?」と親子で話し合いをしておきましょう。
 そして、車の弱点を教えておきましょう。
 車に乗っている人が声をかけてきても近寄ったりせず、1.5メートルないし2メートル離れていればいきなり手を伸ばされても届くことはありません。話をする時は常にこの距離が保てるように、ご自宅の車で練習してみてください。また、車というものはいきなりターンすることは出来ません。もし不審者に襲われそうになった、連れ去られそうになったら逃げる時は車の向きと反対に逃げる、ということも一緒に練習してみましょう。
 これらのことに気をつけるだけでも安全の度合いはぐっと高くなります。親子で街を歩きながら「こういう時はどうする?」「車に乗ってる人に話しかけられた場合は?」と確認することが大切です。
 不審者情報についても地域で声を掛け合い、情報が一箇所で止められてしまうことのないようにしましょう。




[ほんの一口〜読者の声]

 
●「防犯カメラ作動中」の意味は?
「いつも楽しみに読んでます。本屋とかで、「防犯カメラ作動中」という張り紙とかがありますよね?でもこういうのをつけてると万引きとかに逆に警戒されるんじゃないでしょうか?黙って撮影してはどうかと思うんですけど。そのほうが見つけやすいと思うし。どうなんでしょうか」

 捜査一課からお答えします。
「この表示には2つの意味があります。1つは、防犯カメラがあることを知らせることで、犯罪への抑止力を持つということです。車を運転中「この先交通違反取締り中」という看板が立っていたら、思わず違反してないかチェックしますよね。それと同じです。
 もう1つの意味として、肖像権の問題があります。犯罪防止のためにカメラを設置しているということを知らせる目的で、告知の必要があります。この告知なしでカメラを設置したり隠し撮りするというようなことは許されません。個人の肖像権侵害となってしまいます。」




[トクトク裏ワザ〜肩の力を抜こうヨ]


●バーゲンで本当に良い品をゲット!

 こんにちは!交通課の由美ですvv今年もあと1ヶ月、師走は特に違法駐車、交通事故が増えます!忙しくても常に心にゆとりを。
 さて今回の裏ワザは、この時期から年明けにかけて増えるバーゲンセールにて、良品と粗悪品を見極めよう!というもの。掘り出し物を狙っている人はよーくよーく見て下さいネー。
 まずバーゲンセールの仕組みを理解しましょう。売られているものは、正規品として販売していて売れ残ったのを値下げして売っているものと、元からバーゲン用に作られた品の2種類に分かれ、品質としては当然前者の方が上です。
 さてこの正規品のほうを見分けるのが重要になってきます。
 ヒントは値札。元のタグの上にシールが張ってある、価格変更の形跡がある、というのは大抵正規品。そうではなく最初から印刷された値札がついているのはバーゲン用であることが殆ど。
 全部のお店が当てはまるわけではありませんが、大手百貨店や大手衣料品店の場合はこういうことがよくあります。よく観察して、いい品を手に入れて下さいネ!私もボーナス出たら買いに行こっと♪




[内部密告コーナー]※警察官の日常の風景を紹介するコーナーです。

 仕事は出来るものの、一般教養がいまいち頼りないK君。この間「北海道から北方領土まで車で何時間ですか?」と聞いていた。


 


[あとがき]

 今年の流行語大賞や、紅白の出場者が発表されると「ああもうそんな時期か」と思います。1年あっという間ですね。
 昨年は年も終わろうかという時にスマトラ沖地震が発生しました。未だ復興のめどすら立っていないそうですが、少しずつ世界からの支援を受けて人が戻ってきているそうです。1日も早い復興をお祈りします。
 今年はこのまま何事もなく終わりたいものですね。
 それではまた。

[警視庁メールマガジン]
総編集長: 警視庁 警視総監  白馬
編集長:   警視庁 総務部    牛黒
発行: 警視庁
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