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※これら掲載の記事はすべて実際の事件・団体等に関係の無い架空の物です。
安全は正しい防犯知識を身に付けることから
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警視庁メールマガジン第121号

==警視庁メールマガジン第121号==
                                   発行日:06/02/10



目次
[〜お知らせ〜警視庁広報課より]
●改造空気銃規制法案提出へ

[捜査一課業務報告  明智管理官の見た事件]
●消えた弾丸

[大阪からコンニチワ〜西の探偵服部平次や]
●捜査のプロに挑戦した殺人犯

[防犯ミニ知識]
●危険な状況に陥ったら

[ほんの一口〜読者の声]
●サイトにアクセスしたら…

[トクトク裏ワザ〜肩の力を抜こうヨ]
●かち割り氷を簡単に作ろう!

[内部密告コーナー]




[〜お知らせ〜警視庁広報課より]

●改造空気銃規制法案提出へ

 改造エアガンによる発砲傷害事件などの増加に伴い、警察庁は銃刀法改正案を今国会に提出する方針を固めました。
 これまで不法所持対象外とされていたエアガンに対し、人の体に重大な傷害を与えることは出来ないが、出血その他の傷害を与える威力、気体の圧力により強力に弾丸を発射する機能があるもので、空気銃に該当しないもの、という「準空気銃」の基準を設置しました。これに該当するエアガンは所持禁止対象となります。
 成立後はユーザーが準空気銃にあたるかどうか、販売店に持ち込んで確認できるように詳しい測定方法を定め、周知・改修の期間をとった上で施行する方針です。




[捜査一課業務報告  明智管理官の見た事件]


●消えた弾丸

 今回はアメリカで発生した、ちょっと変わった事件をお話しましょう。
 銃犯罪の多発するアメリカでは、死因を特定したり、拳銃を特定するため被害者の体内に入った弾丸を必ず探します。(もちろん日本でも同様です)
 しかし弾丸というものは人の体に入ると思わぬ動きをすることがあり、予想した位置にないことが多いのです。一昔前までは解剖しても弾丸が見つからなければレントゲンを使って探していましたが、今では先にレントゲンをとり、弾丸の位置を割り出しておくというのが主流になっています。
 ある時、ギャング同士の抗争で発砲になり、胸を撃たれて死亡した遺体が運ばれてきました。撃たれた後もまだ息があったらしく、激しくのたうち回ったために全身は血まみれ、路上も血だまりが出来ていたという報告でした。
 この遺体の胸部を中心にレントゲン撮影し、担当者は弾丸を探しました。ところが何時間経っても発見することが出来ませんでした。もっと別のところに移動したのかと全身をレントゲン撮影し、頭からつま先まで探しますが見つかりません。胸にあるひとつの銃創以外に外傷はなく、弾の破片も、貫通した跡も見つからなかったのです。
 さて、あなたならどこにあると考えますか?
 検死官は遺体の肺を調べ、血がたまっているのを確認しました。そこで、こう推理しました。
 胸を撃たれた時に、肺に血がたまり呼吸が出来なくなった男は苦しくなりむせた。その時に、たまたま気管へ留まっていたであろう弾丸を大量の血とともに吐き出したのではないか…。
 彼の推理どおりでした。
 現場の血だまりを捜査員らが丁寧に探したところ、真っ赤に染まった弾丸が発見されたのです。
 弾の出て行った形跡がないのに、体外に排出されていたという、珍しい事件でした。




[大阪からコンニチワ〜西の探偵服部平次や]


●捜査のプロに挑戦した殺人犯
 
 ドラマや小説の殺人トリックを見て、「俺ならこうやる」という風に考えた人はおると思う。せやけど普通は想像にとどめとくもんやろ。それを、ホンマに実行した奴がおったんや。
 仮にAとでもしとこうか。Aは1年かけて綿密な計画を作り上げ、実験を繰り返したりシミュレーションしたりして、計画に漏れがないことを確認、いよいよ実行に移した。
 Aが考えたんは、死体に細工して死亡推定時刻をずらし、その間のアリバイを作るということやった。何時何分死亡という細かい死亡時刻はまだ今の技術でも出されへんけど、大体数時間の幅で割り出すことは出来るから、その時刻に完璧なアリバイがあればまず容疑者として疑われることはないと、そう考えたんやな。
 今やから言えるけどな、「死亡推定時刻をずらせばええ」と、そう考える人間は多いねん。そして、考えているほど現実も甘くないねん。
 Aの頭の中では死体に施した細工でうまいこと数時間、死亡時刻がずれてくれるはずやった。居酒屋で周囲の客やら店員に話しかけてうまいこと印象付けたAは、上機嫌で帰宅して眠りについた。翌日、警察が被害者の知人ということでAを訪ねてきたが、アリバイを主張。警察は居酒屋でAのいた時間を確認した。
 これでAは無事容疑が晴れ…るわけないやろ。数日後、Aは殺人犯として逮捕された。皮肉なことに、居酒屋にいた人間が全員、解剖で割り出された本物の死亡推定時刻より後にAがやってきて、あれこれ話しかけていたというのをバッチリ覚えてたんやな。
 詳しいこと書いて真似する人間が出てもあれやから細かいところまでは書かんけども、死体から死亡推定時刻を割り出す方法はいくらでもあるんやで。死斑、死後硬直、眼球角膜の混濁度、体表面の乾燥具合その他。外見だけで「死亡したのは何時ごろ…」とやっとんのはテレビだけや。
 どれか一つごまかせたところで、司法解剖すれば必ず正確な死亡時間帯が出る。
 プロの目は生半可な知識じゃごまかされへんで。




[防犯ミニ知識]


●危険な状況に陥ったら

 最近の事件で思うことは、不審な物音、悲鳴を聞いていても通報しない人が増えたということです。昨年発生した、女子高校生メッタ刺し事件でも、近所の人達は被害者の悲鳴や走り回るような物音を聞きながら通報せずにいたということが分かっています。
 もちろん通報する側として、「ただのケンカだったらどうしよう」「勘違いかも知れない」「関わりあって面倒なことになりたくない」「今後の近所づきあい」という心の葛藤があるでしょう。それは人として当然のことでありまた、連絡したり助けに出たりして自分が危険な目に遭うという状況はさけるべきです。これは、「救助者の安全確保」と言われ、二次被害にあわないために重要なことなのです。
 もし不審な物音がする、悲鳴がするという状況で通報の必要があると思った時には、外には出ず電話で110番して下さい。その時に、以下のようなことを聞きます。
・「事件ですか、事故ですか」
・どこで発生していますか(住所だけでなく、目標となる建物、交差点場所など)
・いつ頃発生しましたか(さっき、数分前、今も継続中など)
・犯人の特徴、車両の特徴など。声だけの場合でも遠慮せず伝えてください
・今どういう状態ですか(事故であればこれで救急車の要請が必要か判断します)
・あなたのお名前、電話番号等を教えてください(確認のため折り返し電話することがあります)
 こういうことを尋ねますのであわてないようにして下さい。
 
 次に、もし自分が救助を必要とする状況下になった場合です。よく「助けて」ではダメ、「火事だ」と叫べということが言われていますね。
 もちろんそれでもいいのですが、これを覚えておいて下さい。
 「警察!」「110番!」と叫ぶことです。
 襲われている最中にこんなことを考える余裕はないかも知れません。しかし、「助けて」と言われるよりも「警察を呼んで!」と叫んでいる人の方が聞いたほうも「今外で、警察を呼んでと叫んでいる人がいる」と通報しやすいのです。
 いざという時のことも予測しておく。これがどんな事件・事故からも生還する一つの方法であるといえます。
 何かあった時は「警察!」と叫ぶ。覚えておいて下さいね。

 


[ほんの一口〜読者の声]

 
●サイトにアクセスしたら…
「ある掲示板に書き込んであるサイトにアクセスしたら「あるところからアクセスが集中しています。IPはとってありますので全員訴えます」と書いてありました。アクセスしただけで犯罪になってしまうんですか?」

 ハイテク犯罪対策総合センターからお答えします。
「インターネット上において普通に公開されているページへのアクセスは、何ら罪に問われることはありません。例えば、そのページが管理人以外の誰かによって改ざんされたり、パスワードをかけて特定の人間以外見られないようにしてあるページへ他人のIDとパスワードを使って不正にアクセスすると罪に問われますが、今回のケースは問題ないといえるでしょう」




[トクトク裏ワザ〜肩の力を抜こうヨ]


●かち割り氷を簡単に作ろう!

 こんにちは!交通課の由美ですvv世の中バレンタイン一色です!とりあえず私は今年も義理チョコを贈って来月のお返しを約束させるぞー!
 さてさて今回はちょっと時期ハズレ!?バーにあるようなアイスピックで砕いた氷を家でも作っちゃおうというものです。ふとおいしい氷でお酒が飲みたくなった時、こたつで贅沢な一杯をやりたい時にどうぞ!
 用意するものは、よく洗った牛乳パック。それに、十分沸騰させたあとさました水を入れます。沸騰させるときに気をつけて欲しいのは、「あっ沸騰した!」と火を止めるのではなく、それから最低でも5分は沸かし続けてお湯の中の空気がちゃんと抜けるまでおいておくということ。また、パックに注ぐときは十分さまして下さいね。
 牛乳パックにさました水を9割くらい注いだら後は冷凍庫へ。倒れたりして水が漏れないように気をつけてください。
 氷が出来たら牛乳パックに水道水をちょっとかけると簡単に外せます。後はお好みで砕いてお楽しみあれ!




[内部密告コーナー]※警察官の日常の風景を紹介するコーナーです。

 最近孫が出来たMさんは、その写真を取調べ中の相手にも見せて自慢している。
 やってきた民間人にも見せようとして周囲に止められていた。


 


[あとがき]

 帰宅して「ただいま」と声をかけると奥から「お帰り」と飛びついてきていた子供達も、今は部屋から出ると寒いとかで、こたつに入ったままお出迎えです。確かにこたつは一度入るとなかなか出られませんね。かくいう自分も寝るまではこたつに足を突っ込んだままで、よく家内に怒られています。
 春はもうすぐといいますが、まだまだ冷えそうですね。
 それではまた。


[警視庁メールマガジン]
総編集長: 警視庁 警視総監  白馬
編集長:   警視庁 総務部    牛黒
発行: 警視庁
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