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※これら掲載の記事はすべて実際の事件・団体等に関係の無い架空の物です。
安全は正しい防犯知識を身に付けることから
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警視庁メールマガジン第140号

==警視庁メールマガジン第140号==
                                   発行日:06/11/03



目次
[〜お知らせ〜警視庁広報課より]
●飲酒運転防止にご協力下さい

[捜査一課業務報告  明智管理官の見た事件]
●プロの仕事

[大阪からコンニチワ〜西の探偵服部平次や]
●今時チェーンメール

[防犯ミニ知識]
●火災報知器の取り付け時期を知っていますか?

[ほんの一口〜読者の声]
●引越しの挨拶

[トクトク裏ワザ〜肩の力を抜こうヨ]
●洗濯物をうまく干すゾ!

[内部密告コーナー]




[〜お知らせ〜警視庁広報課より]

●飲酒運転防止にご協力下さい

 警視庁では都内の飲食店、酒類販売店等で「飲酒運転させない宣言の店」ステッカー掲出のお願いをしています。
 運転する人には飲ませない、飲んだ人には運転をさせない、飲酒運転をする人にはお酒を売らないといった意思表示にご協力下さい。
 飲酒した人が車を運転することを知りながら帰宅させた場合、店側にも責任が追求されます。また、車で来たことを知っていながらお酒を勧めた場合も同様であり、一緒に飲んだ仲間も罰せられます。
 お酒を楽しむために必要なルールを徹底しましょう。




[捜査一課業務報告  明智管理官の見た事件]


●プロの仕事

 捜査一課の刑事もベテランになれば、それだけ目が養われていますからちょっとやそっとの偽装に騙されることはありません。絞殺を首吊りに見せかけたケースや、故意に突き落としたのを転落事故に見せかけようとしたケースなど、様々なものを見抜きます。
 どこで見抜くかといえばやはり、「現場に残る不自然さ」の一言に尽きます。
 そうですね、簡単な例を挙げるとするならば一度開封された商品でしょうか。
 丁寧に包装された未開封のものと、一度中身を取り出して、出来るだけ元通りに戻したもの。並べてみれば、元通りにしたつもりでも開封したものは一目瞭然です。袋にシワがよっている、中の商品の配置が偏っている、服であればしわが出来ている、たたみ方に崩れがあるなど。それは、手本となる未開封のものがあるから分かりますが、ベテランの刑事はこのお手本が頭の中にデータとして蓄積されているわけです。
 だから偽装されていれば何が違うのか、どこがおかしいかがハッキリします。
 新人の場合はまだこの経験も浅く十分とはいえませんから、ベテランに連れられて様々な現場で経験を積んでプロに近づいていきます。
 ところがベテランになる少し前、経験もそれなりに持ってはいるけれどもベテランには少し遠いという位置にいる刑事、これはその観察眼に気をつける必要があります。なまじ自分の判定に自信を持っている分、多少の疑問があっても強引に解釈してしまいますし、他の意見を聞いても受け入れようとしないことがあるからです。
 以前ある現場で、医師と刑事が喧嘩のような形になっていると連絡が入り、たまたま私が現場へ赴いたところ、病死説(刑事)と殺人説(医師)で意見が対立している最中でした。この刑事というのがそれなりに現場をこなしてきた人間で、「今までこういうのはいくつも見てきた。病死を疑うに足る所見がない」と言い、医師側は「明らかにおかしい所見がある」と主張します。
 私も同じ立場として刑事を支持したいのはやまやまでしたが、その医師も死体をみることにかけてはプロです。万が一があってはいけないということで、殺人事件の線も入れての捜査となりました。すると数日後、本当に殺人事件であったことがわかったのです。
 その刑事を決して否定するわけではありません。むしろ優秀な人間です。しかし、「こうに違いない」と思い込んでしまうことは危険でありまた、よくやりがちなミスであるともいえます。
 彼はのちに考えを改め、どんな小さな疑問の声にも耳を傾けて検証するようになりました。こうなると立派なベテラン刑事であると思います。
 プロであればあるほど、反論を無視しない。こういった職務においてとても重要な心構えだといえるでしょう。




[大阪からコンニチワ〜西の探偵服部平次や]


●今時チェーンメール
 
 少し前にな、「テレビ番組の実験でこのメールがどこまで届くか試している。出来るだけ沢山の人に回して欲しい」とか「新しいウィルスが出た。有効対策はこのファイルを削除して」というメールが日本中に回ったことがあってん。いや日本中というのは大げさやけど、受け取ったことはある、という人も多いはずや。
 後者なんかそれを実際に実行するとパソコンが初期化するというか、下手すると立ち上がらなくなるもんやってんけどな。いくら広めた方に悪意はないといっても被害におうた方はたまらんし。
 こんなもん真に受けるんは公式サイトもろくに確認せんアホだけやと思ってたけど、最近ではブログとかmixiみたいな閉鎖されたコミュニティの中で回されたりしとるみたいやな。
 手口もそのまんま。「これを出来る限りの人に回して」と最後に書いてある。
 こんなもん信じて回したらあかんで。他の通信の迷惑になる。
 そもそも、そういう風に情報の真偽を確かめられないのなら、うかつに第三者へ知らせるべきではないんや。自分もわからんことを右から左に他へ流したらあかん。
 これは少し前の事件で、今は沈静化しとるけども、恐らくまた別の内容として流行する可能性はあると思う。利用者の年齢低下も原因やけど、知識不足もあると思うし。学校で友人に話をするのと同じ意識でネット上で情報を発信する。そうすると、学校とは比較にならない速さで広まるというのが理解できんのやろな。
 あんな、例えば「××で行方不明になった人を探している。この記事をコピーペーストして出来るだけ多くの人に広めて欲しい」というものがあったとするやろ?それを見るとほっておけない人らは「かわいそうだから自分のところにも書いて人に広めよう」と思うかも知れん。それが相手の狙いやねん。
 本当に行方不明者を探しているのなら、そんな情報が集まるかどうかわからん閉鎖されたコミュニティよりも、メディアに取り上げてもろた方が早いし、オープンな場所としてサイトを立ち上げた方がなんぼか早い。年に何回か、犯罪の情報提供を呼びかける番組しとるやろ。そっちの方が情報提供者が見とる可能性高いからや。
 せやからいくら「弁護士が証明しています」とか「警察も協力しています」とか「これが本人の電話番号です」とあっても、それが一方的な情報でしかない以上、信じたらあかん。いくら善意といっても広めるのに手を貸した時点で善意ではなくなってまうで。
 こういうのを信じるクセがついとると、振り込め詐欺にもあっさり騙されるから注意が必要や。ネットの向こうの相手が本気で情報発信しとるかどうかなんて、誰にもわからんのやからな。




[防犯ミニ知識]


●火災報知器の取り付け時期を知っていますか?

 法律が変わり今年の6月から、新築の住宅には火災報知器の取り付けが義務になりました。しかしこれは新築の住宅だけが対象で、既存の住宅に対する取り付け期限は各自治体によって異なります。
 ところが「法律によって義務化されている。早く取り付けないと罰せられる」と、いかにも今すぐ取り付けなければならないかのように錯覚させて、高額な火災報知器を売りつける業者がいます。「消防署の方からきました」「役所に言われてきました」と、点検を口実にして上がりこみ、設置を迫るものです。
 報知器自体はホームセンターで購入でき、取り付けるのにも資格はいりません。
 最近ではより確実に相手を騙すために、予め電話で「何月何日に点検にいきますがご都合はいかがですか?」と確認することもあるようです。
 しかし振り込め詐欺などでもそうでしたが、相手が名乗る名前をそのまま信用してしまってはいけません。消防署や役所に電話をかけて、そういう作業を業者に依頼したか、今日点検の予定が入っているかどうかを確認するクセをつけましょう。また、消防署や役所がものを販売したり、業者にその販売を委託することはないということを覚えておいて下さい。
 制服を着ているから安心、身分証明書を持っているから大丈夫、という場合でも、その制服が本当に消防署のものか、身分証明書が役所発行のものかというのは本職の人たちでなければわかりません。最近では安心させるためにインターフォンで話している相手を、「身分証明書を見せますので確認のため玄関まで出てきて下さい」とドアを開けさせてしまう手口も報告されています。
 東京都では平成22年3月までに取り付けが必要であるとされていますが、自治体によってはもっと短く、平成20年までにというところもあるでしょう。
 皆さんで自分達の住んでいる地域はどうなのか確認をして、こういった悪質商法が入る隙のないようにしておきましょう。




[ほんの一口〜読者の声]

 
●引越しの挨拶
「小さなアパートに住んでいますが少し前に、「引っ越してきた者ですが」といって訪ねてきた人がいました。その時には手が離せなくてドアごしに挨拶しただけですませてしまったのですが、後日改めて挨拶しようと、管理人さんに聞いたら最近引っ越してきた人はいないと言われました。これは何だったのでしょうか」

 広報課からお答えします。
「2つ考えられます。一つは、様々な方法を使ってドアを開けさせる訪問販売の類ですね。宅配便・引越しの挨拶というのはよく使われる手です。
 もう一つは平成13年実際に発生した、強盗事件のような手口と考えられます。こちらは同じマンション内に引っ越してきたと、挨拶であるかのように装い、家人がドアを開けたところで押し入り、現金と通帳を奪って預金を引き出して逃げた事件です。
 他にも可能性は考えられるかも知れませんが、ドアをすぐに開けなかったのは正解でしたね。
 宅配便や引越しなどだと、すぐにドアを開けなくてはいけないという気持ちになりがちですが(相手はその心理を突いてくるわけです)、まず一呼吸おいて、宅配便なら「誰からですか」「品は何ですか」と確認する、引越しなら「どこの部屋ですか」「どなたですか」と声をかけて、いずれも一度チェーンをしたままで確認をし、安全だと思えたらあけるという手間をかけましょう。」




[トクトク裏ワザ〜肩の力を抜こうヨ]


●洗濯物をうまく干すゾ!

 こんにちは!交通課の由美ですvvこないだ友人が鍋奉行だということが判明。皆で集まっての鍋は仕切り合戦になってます。
 さて今回は段々と乾きにくくなってくる洗濯物。乾燥機があればいいけれど、そんなもの買う余裕ありませんという時に覚えておくと便利なワザです。
 やり方は簡単、干す時に順序や一手間くわえるだけ。
 洗濯バサミが沢山ついてるあの角ハンガー。これに洗濯物を干すときは外側から、薄いもの・厚いもの・普通という風に、生地の厚さを順番にしてつるしていきましょう。こうすると洗濯物の間を風が通りやすくなり、早く乾きやすくなります。
 次にパンツ・ジーンズの類。これはポケットが早く乾くように全体を裏返し、ウェスト部分を上にしてつるします。さらに、ウェスト部分をはく時のように筒状にして干すといいですね。
 靴下類は、一度中に手を通して布地のはりつきをとってから干して下さい。
 これで多少は乾く時間が違ってきます。洗濯の取り込みが面倒にならなくなりますネ!
 誰ですか?1週間に1回しか洗濯しないよと言っているのは?




[内部密告コーナー]※警察官の日常の風景を紹介するコーナーです。

 Kさんはいつも楽しみにしているドラマの録画を忘れ、あわてて奥さんにセットを頼むメールを送ったが、間違えて課長に送信してしまい「うちの家内に頼んでおけばいいのか?」と言われたらしい。




[あとがき]

 年賀状関連の書籍やダイアリー、カレンダーが並び始めました。大きな事件のないようにと願った今年もまた、様々な事件があったことを思い出します。せめてあと2ヶ月、悲しい事件は起きて欲しくないものです。
 誰もが笑顔で年末を迎えたいですね。
 それではまた。


[警視庁メールマガジン]
総編集長: 警視庁 警視総監  白馬
編集長:   警視庁 総務部    牛黒
発行: 警視庁
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