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※これら掲載の記事はすべて実際の事件・団体等に関係の無い架空の物です。
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警視庁メールマガジン第142号

==警視庁メールマガジン第142号==
                                   発行日:06/12/01



目次
[〜お知らせ〜警視庁広報課より]
●運転免許証がICカード化されます

[捜査一課業務報告  明智管理官の見た事件]
●警察が隠語を使う理由

[大阪からコンニチワ〜西の探偵服部平次や]
●現実のカーチェイス

[防犯ミニ知識]
●津波の2メートル、波の2メートル

[ほんの一口〜読者の声]
●非番中に犯罪に遭遇したら?

[トクトク裏ワザ〜肩の力を抜こうヨ]
●免疫高めよう、ニンジンジュース!

[内部密告コーナー]




[〜お知らせ〜警視庁広報課より]

●運転免許証がICカード化されます

 警視庁では来年、平成19年1月4日から免許証がICカード化されます。これは、偽造免許証によって他人名義の銀行口座が開かれたり、携帯電話の利用契約を結んでの振り込め詐欺が行われる手口を防止するためのものです。ICカード免許証は、偽変造免許証の作成が極めて困難であり、不正使用を防止できます。
 見た目は殆ど変わりませんが、写真の向かって左横部分にICチップがつけられ、またプライバシー保護のため本籍地の記載が削除されます。
 作成にあたってはご自身で指定した、2種類の暗証番号を設定していただくことになります。この設定により、他人がICカード読み取り装置を使っても暗証番号入力が必要になるので、読み取りを阻止することが出来ます。
 尚、暗証番号を3回続けて間違うと、ICチップは読めなくなります。その際には都内各試験場、各免許センター、各警察署において復旧ができます。ただし暗証番号を忘れた場合の照会は各試験場に直接本人が来場された場合のみです。
 また、交付手数料は従来の交付手数料に450円が加算されます。
 



[捜査一課業務報告  明智管理官の見た事件]


●警察が隠語を使う理由

 警察を取り扱った番組、ドラマも増え、「がさいれ(家宅捜索)」「ヤマ(事件)」「半落ち(一部自供)」という言葉なら一般の方も聞いたことがあると思います。特に「半落ち」は有名な小説のタイトルにも使われ、映画化されたことで広まりました。
 警察の隠語は独特なものが多く、大抵は警察関係者以外が聞いてもわからないような言葉になっています。詐欺事件を「ゴンベン」、汚職事件を「サンズイ」というように言葉のへんからとられた隠語もあります。
 以前隠語について、全国で少しずつ異なっていると話をしましたが、そのため地域が大きく異なるような警察同士が話をすると、まったくかみ合わないことがあります。特に関東と関西となると大きな違いがありますので、お互い話が通じていると思って電話でやりとりをして、後で確認してみたらまったく見当違いの結論になっていた、ということもあります。本当は「それはどういう意味ですか」と聞けばいいのに、恥ずかしいから聞けないという人もいるのです。困ったものですね。…誰とは言いませんが。
 この隠語ですが、段々と一般にも広がるようになってきて、すでに公開されているようなものについてはあまり使わない傾向になってきています。また、警察無線を盗聴して捜査内容を聞いたり、他に広める人間も多く、警察は対応に苦慮してきました。(今ではそう簡単に盗聴できないようになっています)
 そのため、他の人が聞いてもわからないような、数字交じりの隠語が最近では使われています。
 本来アンダーグラウンドの世界で使われていた隠語を警察も使うようになったのは捜査上当然のなりゆきなのですが、テレビや映画などでも当たり前のように登場する。不思議な光景です。




[大阪からコンニチワ〜西の探偵服部平次や]


●現実のカーチェイス
 
 こないだ刑事ものの映画を見たんやけど、気持ちいいほど車ぶつけるわ物壊すわで、「犯人を追いかける方が被害額でかくなっていくんちゃうか?」と思うほどやった。まあ街中で犯人と車に乗ったまま銃撃戦ということからしてありえへんのやけどな。こんなんして関係ない人間に当たったら始末書どころの話やないし。ま、映画は映画として楽しんでおくのが一番や。
 現実のカーチェイスはどうかというと、かなり地味やで。や、地味というたら失礼やけど、少なくとも皆が期待しとるような、蛇行運転のあげくかっこよく前に回りこんで犯人の車をぶつけさせ停止させる、ということは滅多にないな。暴走族や停止命令を無視して逃げた違反車両を追いかける時も、自分たちより相手の方が事故をせんように、慎重に慎重を重ねて追跡しとるくらいやで。
 ちなみに追跡中に万が一物を壊したらもちろん弁償やし、始末書も書かなあかんし、何より「お前ら何しとんねん」と怒られんねん。(容疑者が壊したものはきっちり容疑者に請求がいく)
 逃走した容疑者がスーパーだの百貨店に万が一逃げ込むことがあったら、ホンマ頭痛いで。棚でも倒されてみい、請求は容疑者にいっても警察が知りませんということは出来ん。後日挨拶に行くくらいは必要や。警察が倒したら…大恥やろな。
 よく、「警察の呼びかけを無視して逃走した車両が数百メートル先で事故、運転手は死亡」という不幸な事故があるやろ?あれで「警察が無理に追わなければ事故にならなかった」と文句を言う人がおるけど、警察かてわざと事故させたろと思って追いかけたわけやないんやで?むしろ事故を起こしてしまったことは、追跡した方にとっても残念なことや。簡単に「警察の追跡に問題があった」とか言うたら現場の人間が気の毒や。それに、そう言うたところで「じゃあ今度からあまり追跡しないようにしよう」ということにはならへんからな。
 なんや裏では、「何キロ逃げればパトカーは追跡を諦める」とか「隣の県に逃げれば追いかけてこない」とかいうガセ情報が出回っとるらしいけど、そんなことありえへん。追跡しとる間に無線で、追跡の連携とるよう指示出しとるし、管轄外に逃げても事後承諾という形でそこに入るし。
 せやから暴走族はもちろんのこと、違反して警察に停められたら「なんとかなる」と思わずに正直に停まっとくことやな。罰金数千円で済むところを、自分の命支払うことほどばからしいことはないで?




[防犯ミニ知識]


●津波の2メートル、波の2メートル

 11月15日に発生した千島沖地震では、広範囲にわたって津波警報が発令されました。ところが、予測された高さが2メートルであったにも関わらず、実際に避難したのは全避難指示・勧告対象者の約1割でした。
 中には、波の2メートルと混同している人もおり、津波の本当の恐ろしさが十分伝えられていないことが原因であると考えられます。
 津波で何度か死者を出している地区へアンケートを行ったところ、過去死者が出ているにも関わらず、2メートルの津波で避難すると回答したのは全体の4分の1。過半数は「5メートルで避難する」でした。これは、過去災害を経験したことが今回の災害被害を過少評価させたと考えられています。もちろんこんな判断を容易に下してしまうのはとても危険なことです。
 1993年7月12日に発生した北海道南西沖地震は、その規模もさることながら(M7.8)、「境界型反射波」という、対岸に津波が押し寄せた後陸地境界に反射して戻ってくる反射波のため、場所によっては1時間に3メートルの津波が13回襲来しています。ですから、地震が発生し津波警報が出された後24時間ほどは警戒をする必要があります。
 波は海面近くの海水だけが風で動かされているので、仮に2メートルの波に飲まれた場合でも、波はすぐに移動していきますし、足がつく場所であればすぐに立ち上がることが出来ます。
 しかし2メートルの津波は、簡単に言えば従来の海面の高さにそのまま2メートルの高さが加わったものであり、威力も波とは比較になりません。津波にさらわれた死亡者の殆どは流される間に岩や建物に激突して打撲などが原因で亡くなっています。車でさえ簡単に流されてしまうのです。
 今回、津波を見に行った人まで現れたようですが、津波を視認してから逃げても間に合いません。絶対に軽い気持ちでそういったところへ行かないようにしましょう。
 今後また警報や避難指示・勧告などが出た場合は速やかに避難してください。お年寄り、障害者の方など、避難が困難な場合は近所で声を掛け合って避難に協力しましょう。
 過去大丈夫だったから今度も大丈夫、という保証はどこにもありません。




[ほんの一口〜読者の声]

 
●非番中に犯罪に遭遇したら?
「刑事さんにもお休みの日はあると思うんですけど、そういう時に例えばひったくりとか、指名手配犯を見かけたらどうするんですか?非番だから警察署に連絡するのが先ですか?変な質問だとは思いますが教えてください」

 捜査一課からお答えします。
「警察が土日に110番通報を受けても「お休みです」と言わないのと同じように、例え非番であっても犯罪に遭遇すれば見捨てておけないのが警察官です。
 中には、たまたまなじみのコンビニで店員と会計の時に話しこんでいたところ、たまたまコンビニ強盗が入ってきてその場で取り押さえたというつわものもいます。
 また、遊園地で発生したひったくり犯を園内の端から端まで追いかけ続け、逮捕して所轄警察に引き渡したという警察官もいます。ただし、一緒にきていた家族のことをすっかり忘れていて夕方になって思い出し、家族からはお説教をされたようですが…。
 ともあれ、非番だから犯罪を目の前で見ても何もしません、という警察官はまずいません。」




[トクトク裏ワザ〜肩の力を抜こうヨ]


●免疫高めよう、ニンジンジュース!

 こんにちは!交通課の由美ですvv12月に入り、歳末特別警戒中です。急いでいる時ほど、確認はしっかり行ってくださいネ。
 さて今回はこの季節増えるインフルエンザや風邪、その他の病気から体を守るための強い味方について。
 体にいいものとして青汁がありますが、体によくてもなかなか飲みにくい味ですよね。また、子供さんもあまり飲みたがりません。
 そこでオススメするのはニンジンジュース。ニンジンにβ-カロチンが含まれているのは知られているとおりですが、これ、免疫力をたかめる働きもあるんです。ニンジンをジュースにすることによってさらに消化・吸収も早まり、より効果がアップします。
 ニンジンは皮付きのままジュースにして下さい。味付けにハチミツを少し使うと子供さんも飲みやすくなります。
 免疫力アップだけでなく、肺がんのリスクを半減させるとも言われているニンジンジュース。この冬、いかがですか!?




[内部密告コーナー]※警察官の日常の風景を紹介するコーナーです。

 「来年から日記をつけるぞ!」と3年用の日記を買って来たSさん。
 去年の年末もそう言って3年用日記を買って来たのを私は知っている。




[あとがき]

 カレンダーもあと1枚となりました。来年のカレンダーを何にするか、犬と猫で家族の意見が分かれているようです。風景画のカレンダーを提案したら却下されました。風景画は卓上カレンダーを仕事場に飾っておこうと思います。
 これから年末に向けて事故が起きやすくなります。心に余裕を持って、笑顔で年末を迎えましょう。
 それではまた。


[警視庁メールマガジン]
総編集長: 警視庁 警視総監  白馬
編集長:   警視庁 総務部    牛黒
発行: 警視庁
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