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警視庁メールマガジン第145号 |
==警視庁メールマガジン第145号==
発行日:07/01/12
目次 [〜お知らせ〜警視庁広報課より] ●雪山での遭難が相次いでいます [捜査一課業務報告 明智管理官の見た事件] ●事故現場に連れ戻された男 [大阪からコンニチワ〜西の探偵服部平次や] ●この写真誰がとったんや! [防犯ミニ知識] ●振り込め詐欺の手口をおさらいしよう [ほんの一口〜読者の声] ●出会い系で未成年が書き込んだら? [トクトク裏ワザ〜肩の力を抜こうヨ] ●炭酸飲料をおいしく保存! [内部密告コーナー] |
[〜お知らせ〜警視庁広報課より] ●雪山での遭難が相次いでいます 平成18年12月29日から平成19年1月3日にかけての登山で、全国で16件の遭難事故が発生しています。平成17年が9件、平成18年が7件であったのに対し、遭難件数は2倍になっています。 携帯電話で救助を求めるケースもあるようですが、雪山などでは電池の消耗も激しく、すぐに使えなくなってしまいます。必要な時だけ取り出して使い、使わない時は服の下に入れておくという対応が必要です。GPS機能を持っている携帯で常に自分達の位置を確認し、救助隊に知らせることによって救助されたケースもあります。 登山だけでなく、スキーなどのウィンタースポーツを行う場合、その他の場合もしっかりと事前に情報をチェックし、絶対に「立入禁止場所」「歩行禁止場所」などに入らないようにしましょう。 「このくらいの天気なら」と思わず、少しでも天候が悪くなってきたら直ちに登山を中止する、そんな判断を身につけましょう。 |
[捜査一課業務報告 明智管理官の見た事件] ●事故現場に連れ戻された男 新しい年になって約2週間が経過しました。そろそろ新年気分も抜けて、日常が戻りつつあることでしょう。 さて年末年始、全国都道府県警察がかなり厳しく飲酒運転の検問等を行いましたが、今回はそういったことに関係のあるエピソードをお話したいと思います。 ある男が酒を飲んで車を運転して帰る途中、人身事故を起こしそのまま逃走しました。いわゆるひき逃げでした。 飲酒運転での人身事故ですから逮捕は免れません。それで逃げてしまえばいいと判断したのでしょう。最近は本当にこういったケースが多いですね。 そのまま逃げると車からあしがつくと思ったのか、男はある程度走ったところで車を停め、これを乗り捨てる形で歩き始めました。そうして交差点まできた時に、丁度ゆっくりと走ってきていた車へ向かって手を振り、これを停めました。 不審そうな顔で助手席の窓を開ける同乗者へ男は「この先で事故があって…家まで乗せていってくれないか?」と、ろれつの回らない口調で告げました。 助手席の男はドライバーとヒソヒソ話をし、その男をジーッと眺めた後、「いいですよ」と後部座席のドアを開けてくれました。 男は自分の幸運に感謝しながら後ろへ乗り込みました。 一応遠慮気味に「●●町までお願いできますか」と伝えると、安心感からか、「さっきこの先でさ、人をはねた事故があってね…」と話し始めました。 すると助手席の男が興味をひかれたのか、振り返って「それ、どこ?」と尋ねてきます。男は得意げに「えっと、××町のあたりかな。▲の看板があるところ。轢かれたのは女だったかな…」と話します。助手席の男はふんふんと頷きながらどこかへ電話をかけているようでした。 それからすぐに男は、車が来た道へ戻っているのに気がつきました。おや?と思っているとあっという間に男が人を跳ねた現場へ。 そこには救急車とパトカー数台が停止していました。 そう、彼は幸運などではなく、停めた車は覆面パトカーだったのです。助手席にいた警察官の迅速な通報により、被害者はすぐに救助され、幸いにも一命を取り留めました。 もちろん男はその場で逮捕。車もすぐに発見されました。 悪いことは出来ないという、典型的な見本です。 |
[大阪からコンニチワ〜西の探偵服部平次や] ●この写真誰がとったんや! 相変わらず金だけとっていい加減な調査する探偵がおるんやなぁ。こないだ俺んとこに持ち込まれた事件なんやけど、ちょっとした浮気調査のはずが事件に発展してな。あ、一応依頼者には個人が特定されん範囲で公表してもええ、ちゅーて許可もらっとるけど。 その依頼者をAさんとしとこか。Aさんが、B(仮名)探偵社に、旦那が浮気しとる可能性があるから調査して欲しいと持ち込んだ。Bに決めたんは料金が安かったんと、話してみたら気さくでいい人そうやったからやと。ま、それはええねんけど。 ところが数日尾行しているうちに、たまたま旦那が浮気相手と歩いてるところへ通り魔の暴行に巻き込まれたんやな。よーあるやろ。自転車ですれ違いざまに通行人殴ったり、薬品引っ掛けたりするようなやつが。 それで、不幸中の幸いだったんが探偵が尾行して写真とってたっちゅーんで、この際浮気のことはちょっとおいといて、その写真を検分ということになった。 ところが、や。 全部ピンボケ。なんも写ってへん。いや写ってへんということはないな。何か意味不明の色とりどりのものが写ってた、というべきか。 感心するで。手ぶれ補正対応のデジカメで、ここまでヘタクソに撮れるんもそうおらへん。 調べてみたらその探偵社が雇っていたのが、時給何百円かの適当なアルバイトだったんやけどな。 それもおいといて、これでは犯人の手がかり以前の問題やということで、俺んとこに回ってきよった。こんなん回されてもなぁ…。 とりあえず写真をあれこれ見ていって、何とか犯人の自転車に特徴を見つけ出してめでたく逮捕、や。 事件解決とか、浮気発覚とかはどうでもええことやけど、あんな腕前の人間を雇っとる探偵社て…あきれるわ。事件が起きんかったらあのピンボケの写真を依頼者に見せるつもりやった、っちゅーことやろ。 帰宅時はまあしゃーないにしても(普通はこれも綺麗に撮影するんが当たり前やけど)、レストラン内で座って食事しとる二人の写真さえボケて判別できん、っちゅーのはちょっと考えた方がええで。 |
[防犯ミニ知識] ●振り込め詐欺の手口をおさらいしよう 昨年も様々な手口の振り込め詐欺が全国で多発しました。 当メールマガジンでは新しい手口が出るたびに紹介してきていますから、今回は簡単にどんな手口があったか、どう対応すればいいかをおさらいしたいと思います。 ・家族に成りすますケース もはや説明不要なくらい全国で広まった手口ですね。普段からコミュニケーションをとっておく、家族同士での合図を決めておく、すぐ振り込まず必ず本人に確認を、ということが必要です。 ・有料サイト登録ケース あなたが利用したサイトの利用料金が…、もしくは、サイトの「入り口」ボタンを押して中に入ると「登録されました。つきましては会員料金を…」という請求をしてくるもの。正当な登録手続きをしていない限り、払う必要はありません。 ・融資保証金ケース 低金利・保証人不要等をうたい、融資をしますよと持ちかけるケース。ところが最初に「保証金が必要」とまとまったお金を請求され、振り込むとあれこれ理由をつけて返金しないというもの。もちろんこんなうまい話があるわけがありません。 ・官公庁を騙るケース 税金の返還がある、年金が多く支払われていたので返金して欲しい、地上デジタルに変わるのでアンテナ料金が必要など、行政を騙り騙し取るケースです。おかしいと思ったら通知されている番号ではなく、電話帳やサイトで調べた問合せ先に連絡しましょう。 ・警察官を名乗るケース 「示談金を払えば逮捕されない」「裁判にしない」と、人の弱みにつけこむケースです。警察官がお金を請求することは絶対にありません。こんなことがあった場合は速やかに最寄の警察署へご連絡下さい。 ・携帯電話番号変更ケース 予め身内を装って、「携帯電話の番号を変えた」と通知しておき、後日振り込め詐欺の手口を使用するもの。相手が確認のため電話をかけてきても、変更先にかけてくるので簡単に騙されてしまいます。こんな時は変更前の番号にかけてみる、直接会ってみるという風な対応が必要ですね。 ・裁判所支払い命令ケース 今現在数件の通報があった最新のケースで、裁判所を騙り「ここの有料サービスを使ったがお金の振込みがない。あなたは至急にこの支払いをするように」という支払命令を装ったケースです。裁判所が電子メールなどでこんなことを送ってくるわけはありません。もしこんなメールを受け取ったら絶対に振込みはせず、直ちに警察へご連絡下さい。もちろんメール内に記載されているような「民事訴訟法改正によりメールで命令を送達することが可能になった」ということもありません。 |
[ほんの一口〜読者の声] ●出会い系で未成年が書き込んだら? 「たまに、出会い系サイトに援助交際のこと書き込んで逮捕されてる人とかいますよね?あれって、例えば未成年側はどうなるんですか?注意されるくらいですか?」 広報課からお答えします。 「ちょっと名前が長いのですが、「インターネット異性紹介事業を利用して児童を誘引する行為の規制等に関する法律」というものが平成15年から施行されており、第6条で、出会い系サイトを利用して援助交際の相手を探すと処罰されると定めています。これには大人も未成年も関係なく、探した対象が全員処罰されます。つまり、児童(出会い系サイト規制法における「児童」とは、18才未満の少年少女をさします)でも処罰対象になります。 軽い気持ちで出会い系サイトを利用した、自分なら大丈夫だと思った、犯罪被害にあった人の殆どがそう言っています。 危険なことはやめましょう。」 |
[トクトク裏ワザ〜肩の力を抜こうヨ] ●炭酸飲料をおいしく保存! こんにちは!交通課の由美ですvv新年が明けると同時に初詣…の交通整理でした。何台か、飲酒運転の車も検挙しましたヨ!新年早々そういうことはやっちゃダメ!今年も皆さん交通ルールを守って安全運転して下さいね。 今回はパーティで飲み残したり余ったりした炭酸飲料を効率的に保存するワザです。1.5リットルのペットボトルを買っていたりして、中途半端に残しちゃうと困るんですよね。 やり方は簡単。きっちりと蓋を閉めたあと、さかさまにして冷蔵庫などで保存するだけ。これで密閉されるので、次にあけたら炭酸が抜けちゃってたなんてこともなくなります。ただし長期保存には向きませんから出来るだけ早く飲みきって下さいね。 瓶のビールなどの場合はコルク栓などをしっかりと押し込み、テープなどでよくとめた後、同じようにさかさまにして保存が出来ます。 500mlペットボトルなどで、口をつけて飲んでいた場合はそこをきちんと拭いてから栓をしてくださいね。 これからは余っても安心保存です! |
[内部密告コーナー]※警察官の日常の風景を紹介するコーナーです。 新年が明けて、今年が平成18年か19年か迷うというのはよくあるが、Sさんは「今年って平成20年?」と聞いて回っていた。1年飛ばしてます。 |
[あとがき] 年初めから嫌な事件が続きます。どうして簡単に人の命を奪ってしまうのでしょう。取り返しのつかない事態を引き起こす前に、他の方法はなかったのか、いつも考えます。 昨日と同じように今日を繰り返していくことを退屈だと思うかも知れませんが、失って初めて単調という幸せを知るということもあります。 最後の一線を越える前に思い出していただきたいものです。 それではまた。 [警視庁メールマガジン] 総編集長: 警視庁 警視総監 白馬 編集長: 警視庁 総務部 牛黒 発行: 警視庁 転載を希望する場合はご連絡下さい。 |
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※これら掲載の記事はすべて実際の事件・団体等に関係の無い架空の物です。