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※これら掲載の記事はすべて実際の事件・団体等に関係の無い架空の物です。
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警視庁メールマガジン第149号

==警視庁メールマガジン第149号==
                                   発行日:07/03/09



目次
[〜お知らせ〜警視庁広報課より]
●国際線航空機内への液体物持込制限が始まっています

[捜査一課業務報告  明智管理官の見た事件]
●キャリアも文武両道

[大阪からコンニチワ〜西の探偵服部平次や]
●調査偽装のトンデモ探偵

[防犯ミニ知識]
●安心できる引越しを

[ほんの一口〜読者の声]
●馬にのったおまわりさんを見たのですが

[トクトク裏ワザ〜肩の力を抜こうヨ]
●クローゼットを効率よく使いこなそう

[内部密告コーナー]




[〜お知らせ〜警視庁広報課より]

●国際線航空機内への液体物持込制限が始まっています

 今月1日より、日本発の全ての国際線を対象に、液体物持込制限が導入されました。
この制限はジェル及びエアゾールを含むすべての液体物に適用され、客室内に持ち込む際の制限であり、受託手荷物(カウンター等で預けるスーツケースなどの手荷物)には適用されません。
 適用外のものとしては、医薬品、ベビーミルク、ベビーフード、特別な制限食などがあります。
 持ち込み制限の詳細として、あらゆる液体物は、100ml以下の容器に入れること、それらの容器を再封可能な容量1L以下の透明プラスチック製袋に余裕をもって入れること、その袋の持ち込みは一人につき1つまで、保安検査後の免税店等で購入した酒類等は機内持込が可能(ただし海外での乗り継ぎにおいてはその国のルールが適用)となっています。
 また、100mlを越える液体については、スーツケース等に入れチェックイン時に受託手荷物として預ける場合は輸送可能です。
 詳細は最寄の旅行会社もしくは国土交通省ホームページ(http://www.mlit.go.jp/koku/03_information/index.html)をご参照下さい。




[捜査一課業務報告  明智管理官の見た事件]


●キャリアも文武両道

 いろいろなところへコメントをする機会が多いためか、聞き込み先で時折「いつも二人で行動しているのは、力仕事とそうでない方とに別れているからですか」と聞かれて苦笑することがあります。
 私の部下の剣持君は確かに力仕事の方が得意ですが、私も柔道やその他武道において段を持っています。犯人を取り押さえることもよくありますから、別に力仕事が不得手というわけではないんですよ。
 それから刑事は基本的に二人での行動が当たり前なので、むしろ一人で行くことの方が不自然だと思っておいて下さい。
 さてこの文武両道ですが、他のキャリアももちろん何かしらの段持ちです。それは警察官として当たり前のことですから、珍しいことではありません。とはいえ、やはり普段から鍛え上げているノンキャリアの警察官ほどではなく、あまり現場向きではないのは確かです。現場に出たとしても、犯人と格闘というのは殆どありえないと言ってもいいでしょう。
 しかし例外というのはどこにでもいるもので、キャリアでありながら武道も飛びぬけて強い、という人はいます。学生の頃から大会などでも優勝していたというつわものです。
 当然本人も現場へ出たがりましたが、何かあっては困るからと周囲の方が必死になって止めました。キャリアに何かあれば責任を問われるのは預かっている側ですから、仕方がないんですけどね。何かあればというよりは、この場合は取り押さえられる相手に何かあるのではないか、と私は思いましたが。
 この方は今は警察庁勤務をしておられますが、お住まいの近くで不審者情報がもたらされたり、痴漢が出没したりするという話を聞くと、先頭に立って見回りなどを始められるそうです。(今までに窃盗犯二人を現行犯逮捕、子供を数人不審な声かけから救っています)
 ドラマなどではただ威張り散らしているだけに描かれるキャリアですが、実際はそうでもないんですよ。気持ちは同じ人間、同じ警察官ですからね。




[大阪からコンニチワ〜西の探偵服部平次や]


●調査偽装のトンデモ探偵
 
 これはこれまでの体験でも結構珍しい部類に入る。何と言っても探偵を捕まえた話やからな。
 あれは雪もちらつく、底冷えするような日のことやった。俺のところへ数人の男女がやってきた。てっきり顔見知りかと思ったらまったくの他人で、ただ俺への依頼について内容が一致したから一緒に来たらしいんやな。なんのこっちゃ。
 それも話を聞くにつれて状況が判明してきた。
 まずこの依頼者に共通するのは、ある探偵社に調査を依頼したこと、その結果がとんでもないでっちあげやった、ということ。つまり調べもせんと適当なことを報告書として書いて法外な料金をふんだくっていたと。それだけやったら消費者センターでもなんでも行けばいいとは思うんやけど、それでものうのうと看板を出しているのが許せない、詐欺師として捕まえて欲しいとこちらに依頼してきたわけや。
 俺としてもまあそういう人間が「探偵」名乗っとるのはどうかと思うから、ほなやったるかと計画を練った。
 詐欺っちゅーのはな、こちらがいくら「あいつは詐欺だ」と言っても、その明白な証拠がなければ警察も手が出せん。ちゃんと調査しなかったという証拠を出して欲しい、ということになるからな。
 で、知り合いにちょっとお願いして浮気調査依頼をしてもらい、様子を見ることにしたわけや。探偵に渡すターゲット役、奥さんの写真も、了承を得た上でその知り合いの奥さんに協力してもらい、作ったもの。
 まず、「ターゲットはパチンコ店で浮気相手と会う約束をしていた」という話を問題の探偵に連絡する。俺はパチンコ店に入れへんからその店の前で出入りする人間をチェック。依頼してきた人達は中で各所に散らばって、探偵が来るか確認する。
 そんで知り合いにそこから探偵の携帯へ「どうですか」と連絡を入れてもらった。すると探偵は平然と「今その店にいます。奥さんはキョロキョロしながら相手を探しているようですね」と答えた。後ろからはパチンコ店独特の音がする。
 けども実際その店には探偵は来てなかった。そういう効果音の音楽を後ろでかけながら、さもその場にいるように演じてみせたわけやな。
 その後何度かそういう風に試してみたけど、全部そうやった。これで探偵が調査どころか、「調査する気すらない」というのがハッキリわかったわけや。
 そして調査最終日に、「▲公園で会うつもりらしい」と知り合いに連絡を入れてもらった。そんで俺らは全員その公園に待機。そこでまた知り合いに「今の様子はどうですか?妻の姿は見えましたか?」と電話してもらうと、「はい、公園のベンチに座っている奥さんがいます。携帯をいじっているようです」と声が。
 それを録音した後待機しとった警察官にこれを確認させ、俺の依頼人らそのまま警察署に行って、詐欺で被害届提出。自宅でのうのうとしとった探偵はすぐに逮捕。
 ちなみに知り合いの奥さんはずーっと知り合いと一緒に自宅へおり、念のため警察官にアリバイ確認をしてもらったから、探偵が言い逃れする余地もない。
 いろいろ裏技は使こたけど、詐欺っちゅーのはホンマに立証難しいからな。過去の余罪については立証できるかわからへん。でもな、こんなインチキするから真面目にやっとる探偵までも一まとめにされるんや。そういう意味では俺もこの事件にかかわることが出来て勉強になった。
 やっぱり探偵は頭だけでなく足も使ってなんぼや。




[防犯ミニ知識]


●安心できる引越しを

 町のあちこちで引越しトラックがとまっているのを見かけるようになりました。きちんと通行の迷惑にならないよう駐車していればいいのですが、中には平気で一車線をふさぐような駐車をしているケースもあり、交通課も取り締まりに手を焼いているようです。「あの住人は最後まで迷惑をかけて出て行った」といわれないように、あらかじめ業者にと打ち合わせしておくなどして、こういったところまで気を遣いたいものですね。
 さて引越しが多くなれば自然、トラブルも発生しやすくなり、警察へも相談が持ち込まれることがあります。
「業者に持ち物を盗まれたようなのだがどうすればいいか」「お金のことでトラブルになった」「契約と違う料金を請求された」等など。
 まず引越し業者を選ぶ上で一番重要なのは、料金形態ですね。パッと見て安いからここに決める、という風に決めてしまうと、意外に荷物があって入りきらなかった場合オプション料金がついたり、プランによっては割高になってしまったりと、当初の計画よりも予算オーバーしてしまうことがしばしばあります。
 しっかりと見積もりをしてもらい確認しておきましょう。業者がきちんと確認を行った上で見積もりをしていれば、勝手に料金を上乗せして請求することは出来ないとされていますし、支払う義務もありません。(依頼した側が変更を頼んだり、人数を増やすなど料金変更につながる行為を行った場合を除きます)
 次に、引越し作業においてはきちんと契約どおりになっているか確認しましょう。見積もりでは作業員は5人となっているのに実際には3人しかいない、トラックが不必要に何台も来ているというような、契約と異なる場合、料金の差額返還を求めることも出来ます。
 引越し先で一番多いトラブルが、荷物や住居の破損汚損及び荷物の紛失トラブルです。
 予め入居先は確認しておき、引越しの時についたような傷などがあればきちんと業者に申し出を行いましょう。引越しから3ヶ月を過ぎますと、弁償を請求することは出来ません。よく、引越しの荷物をいつまで経っても解かない人がいますが、後から破損や紛失に気づいても遅いので、早めに整理しましょう。
 尚、これらは「標準引越運送約款」に基づいてお話しています。業者によっては独自の約款を作っているところもありますので、契約をする前によく確認して下さい。
 トラブルが生じ、どうしても誠意ある解決が見られない場合は、消費者センターへ相談してみましょう。




[ほんの一口〜読者の声]

 
●馬にのったおまわりさんを見たのですが
「この間、ある住宅街を散歩していたら、馬に乗ったおまわりさんが現れてビックリしました。初めて見ました。あのあとしばらくしてもう一度その辺りを歩いてみましたが、見かけることはありませんでした。あれは映画の撮影か何かですか?」

 広報課からお答えします。
「それは交通機動隊に所属する騎馬隊ですね。交通安全週間などに、児童の登下校時の交通整理を行ったり、防犯パレードに参加したり、小学校の交通安全教室で指導を行ったりします。
 普段は馬事公苑で生活しており、競走馬が引退した後の再就職先というわけです。ただし、すぐ仕事につけるわけではなく、車や人ごみの中でもじっと立っていられるよう研修が必要ですので、再就職といってもデビューはそう簡単に出来るわけではありません。」




[トクトク裏ワザ〜肩の力を抜こうヨ]


●クローゼットを効率よく使いこなそう

 こんにちは!交通課の由美ですvv暖冬のため去年、冬のボーナスで買ったコートをついに1度も着ずじまい…悔しいのでしまう前に一度袖を通そうと思ってます。
 今回は引越しシーズンにありがちな、持ってきた荷物が入りきらないというトラブルにピッタリな収納ワザです。
 学生向けや単身者向けのアパート、マンションにもオシャレなところが増えてきました。作りつけのクローゼットというのも珍しくありません。
 ところが作りつけであるということは融通がきかないということ。衣服を入れたりしたらいっぱいになってしまって困った、なんて経験もあるのでは?
 まず収納位置を決めましょう。一般的に、目の高さから、立って手を下に下ろした時の指先までの範囲は「ゴールデンゾーン」と言って、頻繁に使うものを入れると良いゾーンです。ここに服をつるしたりするわけですが、バッグなども一緒につるしておくと、下のスペースをとらなくて済みます。突っ張り棒をハンガーパイプの上に取り付け、そこにS字フックをかけてバッグなどをつるすといいでしょう。置いて保管するより使い勝手が良く、湿気対策にもなります。
 さて空いた上下のスペースにはあまり使わないようなものやかさばるもの、吊り下げておくと生地がいたむセーター類などを入れておくといいでしょう。下のスペースには市販の収納ケースなどを置くと便利です。ただし、「あれはどこにしまったっけ?」なんてならないように、きちんと仕分けすることも忘れずに。
 少しでも収納を効率良く行い、快適な新生活をスタートさせて下さいネ!




[内部密告コーナー]※警察官の日常の風景を紹介するコーナーです。

 Kさんが「孫孫詐欺にやられて困る」とこぼしていたので、犯罪に巻き込まれたのかと慌てたら、可愛い孫におねだりされてついオモチャを買ってしまう、ということだった。
 被害届出されますか?




[あとがき]

 そろそろ大学の合否が決まり、高校受験があちらこちらで実施されている頃かと思います。保護者の方々は夜も眠れない時期ですね。
 どんな道を歩むにしても、それはすべて良い経験になります。何年か経って「あの時は苦労したけど楽しかったなぁ」という思い出になることを願っています。
 それではまた。


[警視庁メールマガジン]
総編集長: 警視庁 警視総監  白馬
編集長:   警視庁 総務部    牛黒
発行: 警視庁
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