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※これら掲載の記事はすべて実際の事件・団体等に関係の無い架空の物です。
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警視庁メールマガジン第172号

==警視庁メールマガジン第172号==
                                   発行日:2008/01/25



目次
[〜お知らせ〜警視庁広報課より]
●DV防止法が改正されました

[捜査一課業務報告  明智管理官の見た事件]
●本音の部分

[大阪からコンニチワ〜西の探偵服部平次や]
●「合法だから大丈夫」どこが?

[防犯ミニ知識]
●自転車の安全利用の促進

[ほんの一口〜読者の声]
●ポリグラフは証拠になるのですか

[トクトク裏ワザ〜肩の力を抜こうヨ]
●生鮮食品のお買い得はいつ?

[内部密告コーナー]




[〜お知らせ〜警視庁広報課より]


●DV防止法が改正されました

 配偶者からの暴力防止及び被害者の保護に関する法律(DV防止法)の一部が改正され、1月11日より施行されました。
 主な改正箇所は下記のとおりです。
・生命・身体に対する脅迫を受けた被害者も保護命令の申し立てができる
 実際に暴力を受けていなくても、将来受ける可能性が大きいと認められる場合、裁判所は保護命令を出すことができます。
・被害者に対する電話等の禁止
 電話だけでなく、メール、汚物・動物の死体等の著しく不快または嫌悪の情を催させる物・性的羞恥心を害する文書・図画の送付等、名誉を害する事項を告げることなどが禁止されます。
・被害者親族への接近禁止
 被害者に会えないならその家族を脅迫したり、物を送りつけたりするというような行為も併せて禁止出来ます。

 その他詳細については下記サイトをご覧ください。
 内閣府男女共同参画局  http://www.gender.go.jp/index.html




[捜査一課業務報告  明智管理官の見た事件]


●本音の部分

 捜査一課も人事と無縁ではありませんから、年度が新しくなると、新しく配属されてきたり、他へ異動する人間が出てきます。
 以前、異動の時期を迎える前に自分から異動願いを出した刑事がいました。その人はとても優秀な刑事で、根気のいる作業も不満一つ口にせず行う人でした。
 異動の理由は、「人を信じられなくなるのが嫌だから」というものでした。
 この刑事が異動する前に手掛けていた事件は、私もかかわっていました。
 事件は、財産分配のことでもめて高齢の親をその息子が殺害してしまったというもので、息子は決して最初からお金目当てで親を介護していたわけではなかったのですが、話の中で財産のことが話題に出て、つい売り言葉に買い言葉でトラブルになってしまったということでした。
 こういった事件は特に珍しいものでもありません。しかしその刑事をうんざりさせたのは、その後の聞き取り捜査でした。
 親が亡くなり、兄弟が逮捕されているのにも関わらず、それによって遺産が自分にはいくら入るとか、遺産を目当てにして高額な買い物の算定など、関係者はそればかり話していたようです。誰ひとり、親の死を悲しんだり、兄弟を思いやる発言をする人はいませんでした。
 このようなことも珍しくありません。遺産が多額であればあるほど、それにまつわるトラブルや確執は出てきます。
 しかし、葬儀の香典にすら文句を言う親族を目の前にして、その刑事は「心が折れそうだった」と思ったそうです。
 そういう理由で、刑事は他の部署へ異動しました。今でも時折廊下ですれ違ったりしますが、きちんと警察官としての職務を全うしているようです。
 私達の部署は、殺人や強盗といった生々しい事件を扱う分、そこにかかわる人間の本音部分に接することも多いものです。この刑事だけでなく他の刑事達もうんざりさせられるようなことに沢山出会っています。
 お金は人を変えると言いますが、人の命が失われた現場において平気で財産の話ができるような人たちとは、この先も相容れることはないと私は思っています。




[大阪からコンニチワ〜西の探偵服部平次や]


●「合法だから大丈夫」どこが?
 
 今回は薬物犯罪の話をするな。今の時期とか、薬物被害が流行る時でもあるしな。
 まず、「覚せい剤」と聞いて「使ってもいい」と答えるアホはおらんやろ。それが、「合成麻薬」とか「MDMA」になったら何故か「合法なら使ってもいいんじゃない」とか、「これは薬じゃない」という風な認識を持つ人が出てくる。
 こんなもん合法でもなんでもないし、例えば薬を渡そう、売りつけようとしてくる人間が「合法だから」と言ったとしたら、単に使わせるための口上だと思っておいた方がええ。本当に合法なものであればそんなコソコソやりとりをする必要はないはずや。
 一番見た目の細工が多いのが「MDMA」。俺も捜査上でいろいろ目にしてきとるけど、所持していてもパッと見わからんようにするための細工とか、抵抗感を持たせないようにするためのデザインとか、ホンマに子供相手に流通させる気なんやなと思うで。
 具体的に例をあげるとすれば、たとえばブランドもののロゴデザインのようになってたりとか、サプリメントのような色になってたりとか、とにかくバリエーションがある。錠剤のような丸型だけでなく、ハート型やら三角形とかも作られてるようや。
 このMDMAは、「エクスタシー」とか「バツ」という名前で呼ばれてるけど、強い精神的依存性があって、メチャクチャ危険なしろもの。ま、麻薬の類に安全なものはないから取り締まられるんやけどな。これは腎臓や肝臓に強い障害をもたらす作用をもつから、下手すると若いうちから寝たきりになんで。少しくらいならと思ってしたことで、長い人生そんなことになってもつまらんわな。受験勉強の効率を上げるためにこんなもん服用するくらいなら、しっかり休んでしっかり勉強しとき。
 あ、忘れとったけど、こういうものを飲めばダイエットできるみたいな間違った話も蔓延しとるようやな。言っとくけど、食べものを食べなければ体重が落ちて当たり前や。この手のドラッグは脳をマヒさせて、満腹状態を錯覚させているのと同じ。だから食べなくてもまったく平気だが、外見はおよそ綺麗に痩せたとは言い難い状況になる。頬はこけて顔色も悪く、髪の毛も抜けたりバサバサになったりするし、肌もくすんだ色になんで。
 この状態が本当に「ダイエットできた」という状態なのかどうか、安易に手を出す前によーく考えることやな。
 俺は体型がどうのより、快活で元気であれば、それでええと思うで。うちのうるさい幼馴染を押し付けたいくらいや。あれは元気やのうて「やかまし」言うんや。




[防犯ミニ知識]


●自転車の安全利用の促進

 昨年末警察庁の懇談会において、自転車の利用者が守るべきルール、「交通の方法に関する教則」が改正されることに決まりました。
 懇談会の報告書においては、下記の行為が禁止されることになりました。
・携帯電話を通話、操作しながらの運転
・ヘッドホンを使って外部の音が聞こえない状況での運転
・自転車の不必要なベル使用(他人とのトラブルにつながるため)
 また、幼児を乗せる場合は一人のみとし、前後に二人乗せるのは危険とも指摘されています。
 これらに罰則はありませんが、安全な自転車の運転を行うためには各自が守る必要があります。

 なお、「自転車安全利用五則」では以下のように定められています。
1. 自転車は、車道が原則、歩道は例外
2. 車道は左側を通行
3. 歩道は歩行者優先で、車道寄りを徐行
4. 安全ルールを守る
  飲酒運転・二人乗り・並進の禁止
  夜間はライトを点灯
   交差点での信号遵守と一時停止・安全確認
5. 子どもはヘルメットを着用

 自転車は一時停止しなくても良いというような間違った認識を持つ運転者がいますが、一時停止が必要な場所でこれを怠った場合、3ヶ月以下の懲役又は5万円以下の罰金が科せられます。
 また、無灯火(5万円以下の罰金)、酒気帯び運転の禁止(5年以下の懲役又は100万円以下の罰金、ただし酒に酔った状態で運転した場合)、二人乗りの禁止(5万円以下の罰金/2万円以下の罰金又は科料)、並進の禁止(並進可の場所を除く、2万円以下の罰金又は科料)と、様々な罰金が定められています。
 自転車が加害者となる交通事故が多発している今、「規則を知らなかった」だけでは済みません。きちんと正しい乗り方を知っておくようにしましょう。




[ほんの一口〜読者の声]

 
●ポリグラフは証拠になるのですか
「民事の紛争にも双方が同意すればポリグラフ鑑定を依頼できるというのを「日本法科学鑑定センター」というところが始めたそうですが、刑事事件においても、やはりポリグラフの信用度は高いんでしょうか?」

 広報課からお答えします。
「現状において、ポリグラフ検査の結果が証拠として採用された例はあまりなく、被疑者の同意を得て検査を行い、その結果を捜査に生かすという流れになっています。
 被疑者が同意した場合に限りポリグラフ検査は証拠能力があると法律にも定められており、同意なくしての検査は認められていません。
 信用度というよりも、捜査方針に参考として取り入れると言った方が正しいでしょう。」




[トクトク裏ワザ〜肩の力を抜こうヨ]


●生鮮食品のお買い得はいつ?

 こんにちは!交通課の由美ですvv都内でも雪が降りました〜。交通パトロールの前に、こちらが事故を起こさないよう気をつけないと!数センチの雪だからと油断せず、マイカーにはきちんとチェーンや冬タイヤを装着してくださいネ。
 今回は物価が値上がっている時だからこそ安く買いたい!野菜やお肉その他、生鮮食品を安く買える日は…?
 それは、金曜日なのです。
 週末に人を集めるため、土曜日に安売りセールを仕掛けているスーパーも多いのですが、土曜日は仕事が休みで買い物にくる人も多いため、安いといっても実はそれほどでもないことがほとんど。黙っていても売れるからです。
 そして実はその前の日、金曜日の方が生鮮食品が安売りになっていることが多いのです。これまでの在庫を整理して、土曜日にもう一売りするためお買い得価格になっていることもしばしば。
 よーくご近所のスーパーをチェックしましょう!




[内部密告コーナー]※警察官の日常の風景を紹介するコーナーです。

 考えごとに夢中だったIさんは、急須にインスタントコーヒーの粉を入れ、お湯を注いで湯呑に入れていた。まあいいか…。




[あとがき]

 突然寒くなって来たと思ったら、都内でも雪が降ってきました。あわてて冬タイヤに変える人、車をあきらめて電車で帰る人など様々です。
 しかし冷え込んだのは温度だけでなく、経済も一気に冷え込みました。ますます暮らしにくくなりそうです。気温とともに上昇してくれるといいのですが…。
 それではまた。


[警視庁メールマガジン]
総編集長: 警視庁 警視総監  白馬
編集長:   警視庁 総務部    牛黒
発行: 警視庁
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