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※これら掲載の記事はすべて実際の事件・団体等に関係の無い架空の物です。
安全は正しい防犯知識を身に付けることから
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警視庁メールマガジン第176号

==警視庁メールマガジン第176号==
                                   発行日:2008/03/21



目次
[〜お知らせ〜警視庁広報課より]
●身分詐称詐欺に注意しましょう

[捜査一課業務報告  明智管理官の見た事件]
●余計なお世話

[大阪からコンニチワ〜西の探偵服部平次や]
●逃亡に成功するも別件で取り押さえられたマヌケ男

[防犯ミニ知識]
●中国に対する渡航情報について(外務省)

[ほんの一口〜読者の声]
●弁護士に定年はないの?

[トクトク裏ワザ〜肩の力を抜こうヨ]
●病院の薬代を安く抑えたい!

[内部密告コーナー]




[〜お知らせ〜警視庁広報課より]


●身分詐称詐欺に注意しましょう

 引越しのシーズンです。新しい土地で生活を始められるみなさんにおかれては、あわただしい日々がしばらく続くでしょう。
 そんな時「水道の検査にきました」「住人調査です」という訪問者があれば、ついついドアを開けてしまうこともありますね。
 この時期は、土地に不慣れな人を狙って、行政指導の調査であるように見せかけ、料金を請求する詐欺被害が増える時期でもあります。
 電力会社や水道局では調査を民間に委託していても、その調査で料金を徴収することはありませんと呼びかけています。
 不審な訪問には身元を確認し、こちらから電話で問い合わせるなどしましょう。またアパートなどの場合は管理人に確認をとりましょう。
 



[捜査一課業務報告  明智管理官の見た事件]


●余計なお世話

 警察では大抵、「不審な人間を見かけたら知らせて下さい」「不審な情報があれば通報して下さい」ということを呼び掛けています。
 これが裏目に出た場合どうなるか…というお話です。ただし場所はアメリカですが。
 アメリカのとある州で、日々平穏な暮らしをしていた男性がある日目を覚ますと自宅をぐるっと警察が囲んでいたという事件がありました。それもただの警察ではなく、特殊部隊とされるSWATにです。
 この男性は潜伏していたテロリストでも指名手配犯でもなく、本当に普通の市民でした。ただ、彼が一度眠るとなかなか目がさめない性質であったことが、より事態を深刻にしてしまったようです。
 私が話を聞いたのは警察側からですから、こちらの視点からだとこういうことになります。
「彼は我々の呼びかけにも一切応じず家に立てこもり、電話もまったく出なかった。家族を人質にして立てこもっている可能性及び銃を外に乱射する可能性も考え、あたりの道路を封鎖し、SWAT及びネゴシエーターを現地に派遣して行方を見守った」
 そのころ彼はといいますと、いつもどおり寝る前に電話の呼び出し音を切り、ぐっすりと眠りについていたのでした。
 深夜すぎ彼は、のどの渇きを覚えて水を飲みに起き上がります。そこで彼はやっと、外から呼びかける声に気付いたのでした。
 電話をかけるからという声に従い受話器を取ると、ネゴシエーターから外に出てくるようにと言われ、何が何だか事態が飲み込めないまま出て行った彼が見たのは、厳重に自宅を取り囲み、銃を構えている警官の姿でした。心当たりがないわけですからかなり怖い思いをされたと思います。
 さてどうしてこのようなことが起きたのでしょうか。発端は男性が親類に冗談交じりに話した出来事でした。このあたりに窃盗及び強盗事件が相次いでいることを心配した親類が忠告したところ、この男性は「うちに入ってきたら銃で撃退してやるよ」と答えたとのこと。
 これはアメリカではまったく珍しい言葉ではないと思うのですが、親類は何を思ったかそれを警察に通報、どう通報したらこうなるのかわかりませんが、かくして男性の自宅をSWATが取り囲むという出来事に発展したわけです。
 この話を私に知らせてくれたパットも半分呆れていましたが、様々な勘違いが重なってこんな事態になったのは間違いないでしょう。
 その後男性と親類の交流がどうなったかまでは残念ながら聞いていません。




[大阪からコンニチワ〜西の探偵服部平次や]


●逃亡に成功するも別件で取り押さえられたマヌケ男
 
 ある事件の、何回目かの公判の時やった。裁判官も書記官も検察官も着席しとって、あとは被告人と弁護人の到着を待つばかり…いや、時間になってもこの二人が到着せず、不穏な空気が広がり始めた頃のこと。弁護人が足音も荒く駆け込んできて、「被告人に逃げられた!」と大声で叫んだ。
 当然法廷内は騒然とし、裁判官はビックリしたような顔でそれでも平静を取り戻し、閉廷を知らせた。
 これがドラマやったらここでタイトルバック出るやろな。
 ともかく、なんでこんなことが起きたかというと、この被告人は逃亡の意志が薄いとして、保釈金を払って保釈されていたとこやったから。起訴されとっても保釈を裁判官が認めれば、保釈金を払って外に出ることは可能やし。
 それでまんまと逃げられてしまったというわけなんやな。もちろんこんなこと不祥事以外のなにものでもあらへん。
 そういうわけで警察は行方を追ったがこれがなかなか情報が入ってこない。警察だけでなく検察の面目も丸つぶれということでこの弁護人、相当に怒られたらしいけどな。
 ところがこの男、意外なところから逮捕された。
 見つけたのは国税局の職員。たまたまこの男が社長をつとめる会社の税務調査に入る予定やったんやけど、この男調査からも逃走しとって、職員は写真を見て顔を覚えていたのが運のつき。
 休日に職員が家族と出かけてたまたま立ち寄った店内で見覚えのある顔に遭遇し、念のため同僚に連絡をとって尾行のうえ確認、声をかけたところ逃走しようとしたためこれを取り押さえて警察に突き出したということや。
 逮捕はいいけどこれでますます警察の面目丸つぶれやないか。
 それはさておき、ある意味警察より怖いと言われる国税局の調査からは逃げきれんかったようやな。
 そういうわけでこの男、かなり重い実刑を食らったという話や。その後しっかり会社にも国税局の調査が入って脱税も発覚したらしいで。




[防犯ミニ知識]


●中国に対する渡航情報について(外務省)

 既に報道でご存じの方も多いかと思いますが、チベット自治区ラサ市において僧侶と警察との間で衝突が発生し、死傷者が出る等情勢が悪化しています。このチベット自治区周辺では観光客の受け入れを停止する区域も出ており、外務省では旅行者に対して注意を呼び掛けています。
 また、現地に滞在されている方もデモや騒動が起きている危険地域には立ち入らず、最新情報を入手する等、安全確保に努めてください。
 これらの情報は海外に渡航・滞在される方が自分自身の判断で安全を確保するための参考情報です。本情報が発出されていないからといって、安全が保証されるというものではありません。
 なお、地域により衛生状態は必ずしも良くありません。伝染病、寄生虫病予防のために、生ものは口にしないなど衛生面に注意し、飲料水は必ずミネラルウォーターか湯ざましを利用します。A型・B型肝炎の感染例も比較的多く、長期滞在する場合は予防接種をお勧めします。
 小さな飲食店の中には衛生上の問題がある店もあり、病死した豚の肉や、農薬等が付着したままの野菜、工業用油を使用したりして中毒になるケースがあります。
 鳥インフルエンザの人への感染例、死亡例も報告されていますので注意が必要です。
 写真撮影についても十分な注意が必要です。開放都市・地区であっても軍事関係の施設・設備は写真撮影が禁止されています。一般市民や少数民族等による街頭デモなどの政治活動を写真撮影していて、警察官からフィルムを取り上げられたケースがあります。
 中国政府は自国の法律を遵守する外国人は歓迎する一方で、これに違反する者は厳しく取り締まる方針を打ち出していますので、十分に留意ください。




[ほんの一口〜読者の声]

 
●弁護士に定年はないの?
「警察にこんなこと聞くのはおかしいかも知れませんが、弁護士って定年とかはないのでしょうか?本人が希望すれば好きなだけやってられるんですか?」

 広報課からお答えします。
「弁護士さんにお話を伺いましたところ、定年はないとのことです。その気になればいつまでも弁護士として仕事を続けられるようです。現に100歳を超える弁護士が存在していたという記録もあります。
 ただ、大抵の方は体力的な問題や依頼者の希望に応えられないという点から、ご自分で引退年齢を決められるようです。」




[トクトク裏ワザ〜肩の力を抜こうヨ]


●病院の薬代を安く抑えたい!

 こんにちは!交通課の由美ですvv花粉が飛び交う季節になりました。憂鬱な思いで毎朝出勤されている人も多いかも知れませんね。マスクにサングラスといういでたちも増えてきて、職業柄思わず目を向けてしまうことも。花粉の季節が早く過ぎるといいですね。
 さて今回は病院の薬代を少しでも節約しようという裏ワザです。
 まず一番よく知られているのがジェネリッ医薬品を使うということ。これは特許の期間が切れたため後発メーカーが安く薬を販売しているもので、確かにかなりお安く薬を買えます。しかし、構成成分が変わっていて人によってはアレルギーが出てしまう可能性もあるので、何でもかんでもジェネリックにせず、きちんと医師と話し合って下さい。
 次に、薬局で薬と一緒にもらう、薬品名や効能が書かれた一覧表を受け取らないようにすることで、数十円カットできます。これは「薬剤情報提供料」というもので、もちろん初診の時や薬を変えた時はしっかり受け取った方が安全ですが、ずっと通院していて毎回同じ薬をもらうというような人の場合は不必要なものです。処方箋を渡すと時に「いりません」と伝えましょう。
 次に、医療報酬制度改正にともなって、たとえば2週間しかもらえなかった薬が1ヶ月分もらえるようになったりしています。1回でも通院回数が減れば交通費や再診料も減りますね。これを利用してみましょう。
 少しの節約でもバカにならない医療費、うまく出費を抑えていきましょう。
 尚今回の情報提供は新出病院の新出先生からでした!




[内部密告コーナー]※警察官の日常の風景を紹介するコーナーです。

 見回り中コンビニへ捜査のため立ち寄ったS君。駐輪しておいた自転車の鍵が壊れて開かなくなり引きずるようにして交番へ戻って来たが、途中子供たちから「お巡りさんが自転車盗んでる!」と大声で騒がれたらしい。




[あとがき]

 オリンピックを目前にしての中国情勢悪化は、中国だけでなく世界中に衝撃をもたらしています。オリンピックだけでなくサミットにも影響が危ぶまれる今回の暴動ですが、春休み中国への旅行を計画しておられた方は渡航を考えられた方がいいと思います。よその地域だからといってもその紛争の火の粉がいつ飛んでこないとも限りません。危険な思いまでして得られるものはないでしょう。
 それではまた。


[警視庁メールマガジン]
総編集長: 警視庁 警視総監  白馬
編集長:   警視庁 総務部    牛黒
発行: 警視庁
転載を希望する場合はご連絡下さい。


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