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警視庁メールマガジン第179号 |
==警視庁メールマガジン第179号==
発行日:2008/05/02
目次 [〜お知らせ〜警視庁広報課より] ●取調べの一部録音・録画の試行について ●災害救助プロフェッショナル展のお知らせ [捜査一課業務報告 明智管理官の見た事件] ●揃えてあった靴 [大阪からコンニチワ〜西の探偵服部平次や] ●山での遭難費用はいくら? [防犯ミニ知識] ●ガソリン・軽油の買いだめ危険です [ほんの一口〜読者の声] ●密輸入された動物はどこへ行く? [トクトク裏ワザ〜肩の力を抜こうヨ] ●時差ボケを早く解消! [内部密告コーナー] |
[〜お知らせ〜警視庁広報課より] ●取調べの一部録音・録画の試行について 平成20年度中に、警視庁及び一部の大規模県警察において、取り調べの一部録音・録画の試行を開始します。 施行の目的は、きたる裁判員制度に向けて、裁判員にわかりやすい立証が可能になることを目指し、いかなる方策が有効であるかを検討することです。 対象とする事件は裁判員裁判対象事件(自白事件に限る)となります。 ●災害救助プロフェッショナル展のお知らせ 4月25日(金)〜5月6日(火)の間、警察博物館において「災害救助プロフェッショナル展」を開催致します。(金曜日は13:15以降開館、28日休館) 地震や災害に対する意識を高めてもらうため、災害に関する資料や器材、写真パネルなど沢山の展示をそろえています。 また、期間中は多くのイベントも開催されます。(雨天中止) ぜひ足をお運びください。 |
[捜査一課業務報告 明智管理官の見た事件] ●揃えてあった靴 少し不謹慎な話かも知れませんが、皆さんは自殺現場というものはどんなものだと思いますか。 ビルの屋上に靴がそろえて置かれ、その上に遺書が乗せられている。 こんな場面を想像する方も多いかも知れません。 それはドラマによる先入観だと言ったら、どうでしょうか。 飛び降り自殺の現場を発見した人はまず大抵119番に通報します。警察に通報する人もいますが、大抵は消防局から警察に連絡が入ります。 そして現場にかけつけて、本当に自分自身で飛び降りたのか、偽装であるのかの捜査が行われるわけです。 この時、私が見た多くの現場では、ほとんどの飛び降り自殺が靴を履いたまま行っていました。もちろん中には靴を脱いでいたケースもありますが、きちんと揃えてありそこに遺書までもが置いてあるということはあまりありませんでした。 しかし、自殺に偽装したケースでは、靴が揃えられ遺書がそえられてあったという現場に遭遇しています。被害者は加害者に、あるビルの窓から突き落とされていたのですが、落下した体の向きも不自然であり、その上に靴も揃えて置いてあれば刑事なら一目見て他殺とわかる状況でした。 もちろん、靴が脱いであれば他殺だ、と決め付けはいけません。そういった偏見は捜査を見誤るもとです。ただ、ドラマと現実は違うという経験の差が、作りあげられた不自然な状況に気付かせてくれます。 ドラマで必ず自殺者が靴を揃えて遺書を残しておくのは、飛びおりたという生々しいイメージを演出するものでしょう。古くは江戸時代から広まった宗教観によって実際に履物を脱いでの自殺が増え、それが時代劇に取り入れられたことに端を発するようです。 これから死のうという時に、発見された時の状況や周囲への説明など、あれこれ気遣う心の余裕が全員にあるとは思えません。自殺しようとする人の心理状況を決めつけることはできませんが、ドラマのように整っている不自然な状況であればあるほど、我々警察は偽装を疑うというわけです。 |
[大阪からコンニチワ〜西の探偵服部平次や] ●山での遭難費用はいくら? 最近国内旅行がブームなんやてな。この連休は天気もいいし、張り切ってキャンプ予定という人も多いやろ。 ま、キャンプくらいやったら遭難なんてことはないと思うが、登山をする人は必ず、山岳保険に入っておくべきや。 これは、いうなれば車の任意保険と同じ。入るのは任意やし使わないにこしたことはないけど、入っておけばいざという時に助かる。ま、車の方は任意といっても入っておくのが常識やけどな。自賠責だけでなんとかなると思ってる無責任な人間は車に乗って欲しくない。 ともあれ、この山岳保険はいろいろタイプもあるし、料金も設定によってさまざまやけど、大抵は一年間の保険料を一括払い。つまり、一年のうちに何回登山してもこの保険料は変わらないとこがほとんど。だから、「年に1回くらいしか登山しないからもったいない」と思う人がいるかも知れん。 けど、他の保険かてそうやろ?使わないかも知れないが、使う時が突然くるかも知れないから入っているというのが保険や。確かにいざという時払い渋るような会社の保険は選ばん方がええけども、かといって入っておかなくても大丈夫とは言い切れん。山岳保険は大抵、1日分の捜索費用くらいならおりるくらいの額が設定されとる。 ちなみにもし山で遭難した場合、警察官以外の捜索隊員日当の目安は約5万円。県によってこれより安いところも高いところもある。もちろん捜索隊が一人ということはありえんから、20人くらい動員されると1日100万円。 1日で見つかれば構わんけど、数日かかれば100万円が日数によってどんどん加算されていく。こんなもん、個人で払える金額やないで。 ちなみにヘリコプターを飛ばすと、これも地域差があるが、1時間100万円。 もし自力で下山したとしても、出された捜索隊の費用は全額支払いやで。 これを考えると一年間数万の保険料が高いかどうかは…ま、人次第やろな。 |
[防犯ミニ知識] ●ガソリン・軽油の買いだめ危険です 暫定税率が期限切れとなり4月1日からガソリン・軽油価格が下がりました。しかしまた5月から値上がりとなり、ガソリン等の買いだめに走る方がいることについて危惧の声が上がっています。 ガソリンは気温がマイナス40度でも気化し、少しの火種でも爆発的に燃焼します。 消防法令に適した金属容器には、入れて良い容量の上限が定められており、セルフスタンドにおいては、利用者が自らガソリンを容器などに入れることが禁止されています。ガソリンを40リットル以上保管する場合は法令に基づき建物の大幅な改修が必要とされています。また、40リットル以下の保存でも、容器での保存は極力控えてください。 先日も、店員の目を盗み車内の金属缶にガソリンを給油していた男が火災を発生させています。引火の原因はわかっていませんが、ちょっとしたことでも発火するガソリンは扱いに慎重さを必要とします。 今回のケースは幸い爆発にまでは至りませんでしたが、ガソリンも軽油も、いったん火がつけば大規模な火災となります。もし家で火災が起きた場合、周辺へも類焼の危険があります。 スタンドで携行缶に給油する場合でも蒸気がもれれば、服の静電気で引火する可能性は十分あります。そうなった場合大やけどを負う可能性があります。 また、ポリタンクへ給油した場合エア抜きがなく膨張するため大変危険です。絶対にポリタンクへの給油はしないでください。 買いだめに走るよりも、急発進・急ブレーキをさけ、エコドライブを心掛けましょう。こちらの方がはるかに安全にガソリン代を節約できます。 |
[ほんの一口〜読者の声] ●密輸入された動物はどこへ行く? 「ペットショップで輸入を禁じられている動物が売られていたとか、税関で密輸入が発見されたとか、そういうニュースがありますが、犯人はともかくとして、押収された動物や植物はその後どうなるんでしょうか?やはり元の国に戻すんですか?」 広報課からお答えします。 「本来なら原産国に戻すべきですが、実際には国内の動物園や水族館、その他の施設に引き取ってもらっています。なぜかというと、密輸入動植物の場合、帰国費用は原産国が負担するもの、として決められています。 しかしこれらの動物の多くの原産国は開発途上国であり、帰国費用を出す余裕がありません。そのため、日本が引き取ることになります。」 |
[トクトク裏ワザ〜肩の力を抜こうヨ] ●時差ボケを早く解消! こんにちは!交通課の由美ですvvいよいよゴールデンウィーク後半の連休に突入ですね。この時期は他県からのドライバーも増え、不慣れな道でいきなり車線変更したりブレーキを踏んだりと、事故につながる危険が増えるもの。いつもより気をつけて運転してくださいね。 さて今回は、旅行に行くなら海外!という方のために、時差ボケを早く解消するワザです。現地でめいっぱい楽しむためにぜひ活用してくださいね。 まずはハワイやアメリカなど東方面に向かう場合。午前中に到着する便が多いのですが、到着していきなり休むよりは、無理してでも街に出て、日光にあたるようにしておいた方が、翌日から行動するのに体がきつくなくて済みます。 また出来れば事前にも早寝の習慣をつけておいた方が楽です。 逆に、ヨーロッパなどの場合夕方につくことが多く、機内であまり眠れなくても食事をとったらすぐ寝る時間になるため、比較的時差ボケは出にくいといえます。 日本へ帰国する時はこの逆の対策を行ってくださいね。 どうぞ楽しい旅行を! |
[内部密告コーナー]※警察官の日常の風景を紹介するコーナーです。 ガソリンが値上がりする前にとあわててマイカーに乗って給油に行ったGさん。 長い間待ってやっと自分の番、というところで、財布もなにも持ってきてないことに気づき、スゴスゴと帰宅したらしい。 |
[あとがき] 春爛漫を通り越して連日猛暑なみの気温になっています。年々夏が前倒しでやってきているような気がします。 その一方で家計状況は大きく冷え込む状況に。まったく困ってしまいますね。 しかし交通課としては、ガソリン価格に遠慮して、ドライバーが燃費の良い走行を心掛けてくれれば事故も減るのでは…と思ったりもします。もちろん安くなればそれに越したことはありませんが、ガソリンを減らさない、地球にやさしい走り方をしてくださいね。 それではまた。 [警視庁メールマガジン] 総編集長: 警視庁 警視総監 白馬 編集長: 警視庁 総務部 牛黒 発行: 警視庁 転載を希望する場合はご連絡下さい。 |
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