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※これら掲載の記事はすべて実際の事件・団体等に関係の無い架空の物です。
安全は正しい防犯知識を身に付けることから
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警視庁メールマガジン第184号

==警視庁メールマガジン第184号==
                                   発行日:2008/07/11



目次
[〜お知らせ〜警視庁広報課より]
●職務質問にご協力ください

[捜査一課業務報告  明智管理官の見た事件]
●安全なパスワードとは

[大阪からコンニチワ〜西の探偵服部平次や]
●自分だけはという認識

[防犯ミニ知識]
●プチ家出は子供からのシグナル

[ほんの一口〜読者の声]
●交通事故の死亡者数について

[トクトク裏ワザ〜肩の力を抜こうヨ]
●エコノミークラス症候群を防止!

[内部密告コーナー]




[〜お知らせ〜警視庁広報課より]


●職務質問にご協力ください

 6月8日(日)、東京都の秋葉原において、一人の男が持っていたナイフで次々と人を刺すなどして17人を殺傷するという痛ましい事件がありました。警察では、刃物等凶器を使用した犯罪等を未然に防止するため、取り締まりと警戒活動を強化しています。
 繁華街等において、行き先をお尋ねしたり、持ち物や車の中を確認させていただくことがありますので、ご協力をお願いします。




[捜査一課業務報告  明智管理官の見た事件]


●安全なパスワードとは

 少し前まで、必要な入金をするといえば外出してATMから振込というのが通常でしたが、今は自宅PCからネットを使って振込、という手段に変わったという人も多いのではないでしょうか。
 そのオンラインバンキングの申し込みをする時に、困ってしまうのがIDとパスワードの設定でしょう。ATMならカードと暗証番号があれば振込などはできますが、ネット上ではさらにIDとパスワードを新たに設定する必要が出てきます。結局忘れにくいようにと名前や誕生日を使った簡単なものにしてしまう、どこの銀行もIDとパスワードを統一してしまうということになっていませんか。
 IDは簡単に変えられませんが、パスワードは後からでも変更ができます。ここはひとつ、簡単な置き換えを使って他人に推測されにくいものを作りましょう。
 例えばIDがakechi、パスワードがkeishichoであったとします。このままではパスワードを検索するソフトにかかるとすぐに見破られてしまいますね。
 このパスワード、keishichoの、「o」を数字の「0」に置き換えてみましょう。
 「keishich0」、これだけではセキュリティにやや不安があります。そこで今度は、「i」を数字の「1」に見立ててみます。
 「ke1sh1ch0」、いかがでしょうか。このように変えることで、パスワード推測ソフトではほぼ解析が不可能になります。また、人が推測するにしても、ここにたどり着くにはそれなりの時間がかかります。
 数字に置き換えなくても、母音を大文字にするだけでも随分違います。
「kEIshIchO」、もちろん子音を大文字にしてもいいでしょう。入力時に少々手間はかかりますが、セキュリティという面では安心できます。
 ただしこれだと、パスワードを様々なサービスごとに考えなくてはいけない手間があります。
 そこで、銀行ならパスワードの頭に「xxbank」とつける、その他のサービスなら店名などをパスワードの頭につけるなどすれば、バスワードが共通していてもなかなか見破られません。もちろんこちらの頭につける単語も置き換えを使うことをお忘れなく。
 忘れないようにと誕生日や車のナンバーでつけている方はぜひ、その数字を単語に置き換えてみてください。例えば「0123」であれば、「oi2E」でもいいでしょう。忘れないで済むだけでなく、セキュリティも強固なものになります。ただし、ひねりすぎてどう置き換えたか分からなくならないようにして下さいね。
 それでも置き換えたことによって忘れるのが不安であれば…。パスワードを書き留めた手帳を、厳重に保管するしかありませんけどね。




[大阪からコンニチワ〜西の探偵服部平次や]


●自分だけはという認識

 前回でも触れたけれども、携帯電話から簡単にアクセスできる出会い系サイトとかその他の有害なサイトについて、実際にそれを利用して犯罪被害に巻き込まれるケースでは、大抵の被害者が「自分は大丈夫だと思っていた」「何かあったら逃げればいいと思っていた」というような認識を持っとる。
 俺はいつも思うんやけど、逆にどうして、自分なら犯罪の被害者にならないという自信を持てるのかを知りたい。危険だからアクセスするなと言われているのに、自分はその危険に巻き込まれないという確信なんか俺でも持てんで。探偵として事件に飛び込んでいく時は常に、何があるかわからない、という認識を持つのが当たり前やと思っとるし。
 今増加しとるインターネット上の犯罪予告なんかでも、未成年が補導・逮捕されとるケースも非常に多い。その多くが「やったらどうなるか見てみたかった」「皆の反応を知りたかった」という軽い気持ちでやっとんやな。
 有害サイトに書き込みしたらどうなるか、犯罪予告をしたらどうなるかということが想像できんのは、もう人間として致命的な欠陥やで。
 そしてその一方で、「未成年やから大目に見てもらえる」という、楽観的な部分があるのかなとも思う。前に、少年法改正について、「年齢にかかわらずきちんとした処分をすべき」とした警察庁の提案が却下されたということは書いたけど、そんな風に大人が「子供の犯罪行為については許してやらなければ」という扱いをするから、痛い目見るまでわからんのが出てくるんとちゃうか。まあ、痛い目見たとしても軽い処分で済めば、「こんなものか」とまたやる可能性も高いしな。
 確かに出会い系サイトにアクセスして被害に遭ったら「被害者」やろけど、そこに自分の意志でアクセスしたというのがある限り、俺は完全な被害者ではないと思っとる。
 先日、ハクチョウやコクチョウを殴殺した少年が初等少年院送致という処分になった。こう言われてもわからんかも知れんけど、結構重い処分や。つまり家庭裁判所はこの少年らを、「厳しい処分が必要」とみなしたということ。
 こんな風に、軽い気持ちで犯罪をやらかして、それが未成年だから許してもらえると思っている人間には、相応の処罰が必要だと俺は思う。
 そうすることで模倣犯や更なる被害者を減らす「抑止効果」が生まれると思うんやけどな。




[防犯ミニ知識]


●プチ家出は子供からのシグナル

 もうすぐ夏休みがやってきます。毎年この季節は学生さんや生徒さんにとっては楽しみで仕方がないことでしょう。
 親御さんにとっては子供さんが遊びに出かける機会が増えたり、夜遅くなっても帰ってこなかったりと頭痛のタネが増えるかも知れませんね。
 さて今回は、「プチ家出」という言葉にスポットをあててみたいと思います。
 プチとつくととてもかわいい単語に聞こえますが、実はこの「プチ家出」、とても深刻な問題を抱えています。
 普通の家出と違い、例えば一晩帰ってこなかった、数日友達の家に無断で泊まっていたというようなケースを「プチ家出」と呼ぶのですが、これはあまりいい傾向ではありません。
 遊びが楽しい、友達と一緒にいる方がいい、これはどんな子供でも体験することです。しかし、家に帰らないでずっと遊んでいる、何日も友達の家を泊まり歩くというようなことになってくると、犯罪に巻き込まれたり、非行への道を歩むことにつながりやすく、楽観視してはいられません。
 子供さんがプチ家出をしているというご家庭に話を聞くと、「この前も数日で帰ってきたから、今回もそのうち帰ってくる」という風に、大きな問題として考えていないケースが多々あります。つまり、子供さんが事件や事故に遭遇しても、すぐには気付けない状況なのです。家庭の機能が崩壊しているといってもいいでしょう。
 もしも子供さんがプチ家出をするようになったら。頭ごなしに叱るのではなく、胸の内をしっかり聞くようにすることが大切です。また、連絡をしてきた時も、じっくりと話を聞いて、戻るまでは次の連絡を約束させるなど、子供さんが帰りやすい連絡しやすい状況にしておくべきでしょう。
 夏休みだから子供の好きにさせている、は言い訳にはなりません。プチ家出を遊びの延長とは考えず、家庭の問題として正面から受け止めてください。




[ほんの一口〜読者の声]

 
●交通事故の死亡者数について
「交通白書とかの資料を読むと、交通事故の死亡者数は年々減っていますよね。でもこの数字より実際の死亡者はもっと多いということも聞きました。あの数字は何を目安に出しているのでしょうか?」

 広報課からお答えします。
「警察庁発表の交通事故死亡者数についてですが、全体的に減少しているのは事実です。シートベルトやエアバッグ、チャイルドシートなどが普及してきて、死亡事故につながる要因が減少したことも考えられるでしょう。
 また、基準により、事故から24時間以内に死亡した人を交通事故死亡者数としていることも関係があるでしょう。国により基準は違いますが、日本では24時間以内とされています。
 今年6月からは後部座席のシートベルトが義務化しました。これによってさらなる交通事故死亡者減少に向かうことが期待されています。」




[トクトク裏ワザ〜肩の力を抜こうヨ]


●エコノミークラス症候群を防止!

 こんにちは!交通課の由美ですvv暑い暑い夏がやってきました。デオドラントスプレーと日焼け止めが手放せません!止めていたパトカーに乗り込む時の熱気は本当に大変。
 さてさて。海外旅行シーズンを前に、飛行機に乗る方が心配するのが「エコノミークラス症候群」。「私はファーストクラスだから関係ないワ」という人はいいのですが、長時間飛行機に乗る人にとっては心配ですよね。「燃油サーチャージ」がかなり高いために、別の意味で心配という人もおられるかも知れませんが…。
 さてこのエコノミークラス症候群ですが、やはり基本は水分をとること。目安としては、1時間にコップ一杯だと思って下さい。
 「そんなこと言っても、そんなに頻繁に水を飲んだらトイレに行きたくなるのでは?」と思う方、実は機内は気圧調整の関係で湿度が20%という、極端な乾燥状態にあるため、これくらいの水なら飲んでも体内で水分補給に回るだけで、トイレに立つようなことにはなりません。
 ただし、「どうせ水を飲むなら」とお酒を飲んでは×。お酒は逆に脱水症状を促してしまうので、お酒を飲むなら同時に、多くの水分補給もしないと危険です。
 ちなみに湿度20%というと砂漠とほぼ同じ状態。こんな条件下で、のどが渇いたと感じてから水分を補給しても既に体中の細胞が乾燥状態。のどが渇いたと思う前に定期的な水分補給を。
 また、眠る際にはマスクをしたり、目に時折目薬をさすことで粘膜を守ることができます。
 しっかり対策をして快適な空の旅をしましょう。




[内部密告コーナー]※警察官の日常の風景を紹介するコーナーです。

 電話で相手に町名の漢字を確認していたGさん。
「数字の五に、東京の京ですね」と聞いたら相手に、「はい、数字の五に京都の京です」と言われ一瞬ムッとしたらしい。




[あとがき]

 サミットも無事終了し、関係者はほっと一安心といったところです。やっと警備担当者も枕を高くして眠れるのではないでしょうか。
 また、不審物や不審者の取り締まりにご協力いただいた市民の皆様にもお礼申し上げます。
 「安全な国日本」をこれからも世界にアピールしていけたらいいですね。
 それではまた。


[警視庁メールマガジン]
総編集長: 警視庁 警視総監  白馬
編集長:   警視庁 総務部    牛黒
発行: 警視庁
転載を希望する場合はご連絡下さい。


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