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※これら掲載の記事はすべて実際の事件・団体等に関係の無い架空の物です。
安全は正しい防犯知識を身に付けることから
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警視庁メールマガジン第188号

==警視庁メールマガジン第188号==
                                   発行日:2008/10/03



目次
[〜お知らせ〜警視庁広報課より]
●平成20年全国地域安全運動等の実施について
●10月は全国一斉飲酒運転根絶キャンペーン

[捜査一課業務報告  明智管理官の見た事件]
●薬物を分析する

[大阪からコンニチワ〜西の探偵服部平次や]
●平然と笑う犯人

[防犯ミニ知識]
●高速道路での後部座席シートベルト非着用を摘発へ

[ほんの一口〜読者の声]
●違反切符、値切れるの?

[トクトク裏ワザ〜肩の力を抜こうヨ]
●乗り物酔いを簡単に防げ!

[内部密告コーナー]




[〜お知らせ〜警視庁広報課より]


●平成20年全国地域安全運動等の実施について

 10月11日(土)から10月20日(月)までの10日間、全国で「全国地域安全運動」を実施いたします。
 住民の皆さんや自治体、警察が協力して安心して暮らせる地域社会の実現を目指して行われるものです。
 運動重点として「子どもの犯罪被害防止」「住宅を対象とする侵入犯罪の防止」「振り込め詐欺の被害防止」がおかれており、各地域でも発生水準の高い犯罪及び地域住民が強い不安を抱いているものが選定されています。
 安全で安心なまちづくりに皆さんで協力していきましょう。

●10月は全国一斉飲酒運転根絶キャンペーン

 警察庁では、10月中を「飲酒運転根絶運動強化月間」として、全国一斉に飲酒運転根絶のキャンペーンを展開します。10月9日には、都内・港区虎ノ門のニッショーホールで、警察庁主催、内閣府と国土交通省後援による「飲酒運転根絶シンポジウム」を開催します。
 飲酒運転は絶対にしない・させないを合言葉に、皆様のご協力をお願いいたします。

 「飲酒運転根絶シンポジウム」事務局  
 http://www.no-inshuunten.jp/index.html




[捜査一課業務報告  明智管理官の見た事件]


●薬物を分析する

 事件の報道などで時折、「A容疑者の持っていたものから検出された毒物が、B犯行現場に落ちていた毒物と成分が一致した」というコメントを聞くことはありませんか。
 「被害者の衣服についていた血痕と加害者の服についていたものが一致した」、こちらの方がわかりやすいかも知れませんね。
 犯人が逮捕された状況においてなぜこんなことをわざわざ調べるの、と思われる方もいらっしゃるでしょう。持ち物から血液が出てくればそれは被害者のもので決まり、見ている方はそれでいいかも知れませんが、警察や法廷では「それはあなたの決め付けであり、両者が一致するという裏付けはない」ということになってしまいます。
 そこで、機械による分析を用いて、この二つの物質が本当に一緒であるかを確認するのです。
 血液であっても「たまたま犯人が同じ血液型で、これはケガをした時についた血だ」ということもできますね。そういうことがないように、細かな成分まで調べます。
 ちょっと不謹慎かも知れませんが、食品に変なものが混じっていて回収になった時のことを考えてみましょう。食品の袋や箱に書いてある「ロット番号」やその他製品番号などで「番号が××で始まる製品は回収します。その他は安全です」という風に必ず指定があります。これは、同じ製品を作っていても、使った原材料などの違いにより、明確に製品を区分できるからです。つまり企業側にすれば、製品番号を見れば2つの製品が同じものか違うものかわかるわけです。
 これと同じで、薬品なども成分を調べればはっきりと、AとBが同じものであるか、違うものであるかが区別できます。それによって容疑が濃くなるのか否定されるのかが判明します。
 ですから、犯行に使われた薬品を、犯人と疑われた人間が持っていたからといってその人が必ず加害者であるかは決めつけることはできません。こういった検査を待ってからということになります。もちろんその間に裏付けを取るのも我々警察の役目ですけどね。
 



[大阪からコンニチワ〜西の探偵服部平次や]


●平然と笑う犯人

 今までに経験した一番怖かったことは何ですか、という質問が来たけれども、そんなもん記憶にないなぁ。もちろん事件の真相を調べていく上で、ゾッとしたことはある。
 今回はそういう話をしようと思う。
 殺人事件でな、犯人がいろいろトリックを使って人を殺すというのはドラマとか小説の中だけがほとんどやけど、犯人自身がマスコミや警察の前で平然と話をしているというのは現実においてもそう珍しい話やない。中には喜々として捜査の手伝いしたりマスコミと仲良くなったりしとるのもおる。ま、心理的にはそうすることで、捜査がどこまで進展しとるかチェック入れたりしとるんやろけどな。
 警察も殺人事件や強盗事件などにおいて、捜査しとるとなれなれしく近寄ってきてやたら話しかけてきたりする人間というのがどんな類かよく分かっとるから、ま、適当に話を合わせてるようでもしっかり観察してたりするもんや。
 俺が関わった連続殺人事件でも、被害者は全員が全身切り刻まれて死んでいるというむごいものがあった。すごい凄惨な現場やったで。
 犯人の手掛かりも乏しく、警察と協力しての捜査は困難を極めた。結局、最後の殺人の時に犯人は致命的な証拠を残して、それがもとで逮捕に至ったんやけども。
 警察が聞き込みに回ったり、話を聞いたり、またやってきたりする中で平然と応対し、かつ、時折俺を見つけると話しかけてくるような、学校教師やった。しかも美人で優しいと評判の女性教師。時折現場にも顔を出して「どうですか」と心配そうにしてたしな。子供たちはそれまで知らずにずっと授業受けてたんや。
 この二面性にはビックリしたけれども、逮捕された時、「どうして現場に平然と来たのか」と聞かれて満面の笑みで「だって、犯人がここにいるのに、必死に犯人探しをしている人たちを見るのが面白かったから」と言ったんやで。あれは心底ゾッとした。怖い顔というのはいくらでもあるけれども、ゾッとする笑顔っちゅーのはそんなに巡り合えるもんやないで。
 本当に恐ろしい悪魔は美しい姿で現れるというけども、人間の本質をよく見抜いた言葉かも知れんわ。




[防犯ミニ知識]


●高速道路での後部座席シートベルト非着用を摘発へ

 今年6月から施行された改正道路交通法において、後部座席のシートベルト着用が義務化されました。
 秋の交通安全運動までは周知期間ということで、高速道路でも悪質なケースを除き非着用については指導・注意にとどまっていましたが、10月からは指導に従わない場合摘発という形になります。一般道路では今後も引き続き指導のみにとどまることになります。
 いまだに、「後部座席は助手席に比べて(事故を起こした時でも)安全」と思っている人がいるようです。しかし、衝突事故などで、事故自体は軽いものであったにも関わらず、後部座席に乗っていた子供か車外に投げ出されて死亡したり、衝突時、体が半分出た状態で車が側壁に激突し、死亡するというような、シートベルトをしていれば助かったケースも数多くあります。
 シートベルトをしない理由として「体が圧迫されている気がする」「自己責任だから従いたくない」という声もあります。もともと体を固定するためですから、圧迫感があるのは当然ですし、シートベルト非着用で他の人に重傷を負わせる可能性を考えれば自己責任とは言っていられません。実際後部の同乗者がシートベルトをしていなかったために事故時、後部座席から前へと投げ出され、助手席の同乗者に激突、双方が死亡した痛ましい事故もあります。
 義務だから仕方なく、というのではなく、自分の命を守ると同時に、事故の被害を広げないという意味からもシートベルトは着用しましょう。
 発車前のシートベルト確認、家族で行ってくださいね。




[ほんの一口〜読者の声]

 
●違反切符、値切れるの?
「服部君に質問なんですが、大阪のおばちゃんって何でも値切りますよね。売る方もまけるのがあったりしますけど、警察の取り締まりとかの違反のお金とかも値切れるもんなんですか?気になります!」

 今回は服部君がお答えします。
「スピード違反とか駐禁で取り締まられて「まけてや」と値切るんは、どこでもよくある光景やで。テレビの特番でも大阪が出たら「6000円?まけて!」「無理や」という会話があったりするやろ。
 けど、こういう反則金や罰金はさすがにまけることは出来んな。大阪の人間でもきっちり払ってもらうことになる。
 ま、反則金の交渉の前に「25km/h違反や」と言われた時点で「20キロにまけて!」と応酬が始まるんやけどな。こればっかりは真似したらあかんで」




[トクトク裏ワザ〜肩の力を抜こうヨ]


●乗り物酔いを簡単に防げ!

 こんにちは!交通課の由美ですvv皆さん後部座席のシートベルトしてますか?10月からは本格的に高速道路で摘発が開始となります。面倒と思わずしっかりつけましょう!
 さて今回は行楽シーズンで増えてくる乗り物での移動。マイカーなら酔わないけどバスや電車はちょっと…という人のために、簡単にできる乗り物防止ワザをご用意しました!
 自分で運転しない車に乗り合わせる場合は、大人ならサングラスをかけるという方法があります。これは、視覚からくる刺激をやわらげる役割がありますが、当然透明な紫外線カットのサングラスなどは意味がありませんので注意。色つきのものが良いでしょう。
 子供さんや、サングラスは人目があってちょっと…という公共の乗り物に乗る場合は、事前に梅干しを食べたり、乗っている時にガムをかむという手があります。また、換気ができる乗り物なら窓を少しあけて空気の流れを作ってもいいでしょう。子供さんならガムも食べやすいですからね。
 酔い止めの薬もいいですが、買い置きがない、突然出かけることになったというような時はどうぞお試しあれ。
 おっと、高速バスなどはシートベルトもあわせてご着用くださいネ!




[内部密告コーナー]※警察官の日常の風景を紹介するコーナーです。

 お孫さんがつたないながらもしゃべるようになってデレデレのEさん。
 デパートなどに出かけるとねだられるままにおもちゃを買っては娘夫婦に叱られているらしいが、時折「孫のために」と言われて娘夫婦にお小遣いもあげているらしい。
 まごまご詐欺だね、と課内ではもっぱらの噂である。




[あとがき]

 日没の早まりとともに、随分と涼しい風が吹くようになってきました。朝布団から出て、思いがけない空気の冷たさにびっくりすることがあります。もう冬はすぐそこですね。
 また、日が早く暮れるようになって、今までの感覚で車のライトをつけていると時間的に暗くなり過ぎていることもあります。日没後にまだ明るいからとライトをつけないでいると、違反になりますから気をつけて下さいね。
 それではまた。


[警視庁メールマガジン]
総編集長: 警視庁 警視総監  白馬
編集長:   警視庁 総務部    牛黒
発行: 警視庁
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