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※これら掲載の記事はすべて実際の事件・団体等に関係の無い架空の物です。
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警視庁メールマガジン第189号

==警視庁メールマガジン第189号==
                                   発行日:2008/10/17



目次
[〜お知らせ〜警視庁広報課より]
●出会い系サイト規制法の改正について

[捜査一課業務報告  明智管理官の見た事件]
●警察に助けを求めた犯人

[大阪からコンニチワ〜西の探偵服部平次や]
●夫婦喧嘩は発覚の元!?

[防犯ミニ知識]
●新たな振り込め詐欺の手口

[ほんの一口〜読者の声]
●過失と故意の境界線は?

[トクトク裏ワザ〜肩の力を抜こうヨ]
●際限なきメール返信から抜け出そう

[内部密告コーナー]




[〜お知らせ〜警視庁広報課より]


●出会い系サイト規制法の改正について

 出会い系サイト規制法(正式名称は「インターネット異性紹介事業を利用して児童を誘引する行為の規制等に関する法律」)の改正について新規則が施行されます。

 平成20年12月上旬頃施行分
 ・出会い系サイト事業の届出に関する手続が規定
 ・児童による利用の禁止の明示方法

 平成21年2月1日施行分
 ・児童でないことの確認の方法

 児童が出会い系サイトを利用することのないよう、様々な法律が定められていますが、保護者の方においても、出合い系サイト規制法第4条において「児童の保護者は、児童によるインターネット異性紹介事業(出会い系サイト)の利用を防止するために、必要な措置を講ずるよう努めなければならない」と定められています。
 子供さんがどのようにインターネットや携帯を使っているか、きちんと関心を持つことが大切です。




[捜査一課業務報告  明智管理官の見た事件]


●警察に助けを求めた犯人

 人の財布をすり取ったスリが、それをひったくられて交番に駆け込み、ひったくりのことを告げたが、すり取った財布であることがばれて自分が逮捕されてしまったという事件がありました。このように、犯罪者の立場でありながら警察に助けを求めて逮捕されてしまったという人間は日本だけにとどまらず、世界各地にいるようです。
 とある国での出来事です。大きなビルに押し入った男が、金目のものを物色しているうち、そこの警備員に発見されました。刃物で脅そうとしたこの男、次の瞬間に泡を食って逃げ出すことになります。
 強盗に遭遇し驚いた警備員は、そこにあった斧で逆に反撃してきたからです。強盗犯にとって不幸中の幸いだったのは、この警備員が慌てるあまりに、斧の、刃の部分でなく持ち手側の方で殴りつけたことでしょう。
 頭部に打撲傷を負いましたがそれでも男はフラフラと逃げだします。ところがこれだけでは終わりませんでした。
 逃走用の車に乗り込んだ男、これで一安心と思ったのも束の間、警備員が走りだした車の窓をたたき割り、ハンドルを引っ張って、車は積んであったゴミの山に衝突。
 そのショックで男は車から脱出できなくなり、この男の通報によって駆けつけてきた警察官に救助された後、逮捕という結果になりました。
 警備員が斧まで持ち出したということで正当な反撃に当たるかどうか、というのは議論を要するでしょうが、建物を無事に守ったという点では非常に優秀なのかも知れません。
 ちなみに、この建物へ侵入しようとする泥棒は激減したそうです。
 どんな犯人でも恐怖を覚えれば最終的に警察へ通報してしまうのかも知れませんが、まずそういった状況を作らないことが大切といえるでしょう。




[大阪からコンニチワ〜西の探偵服部平次や]


●夫婦喧嘩は発覚の元!?

 夫婦喧嘩は犬も食わない、ということわざがあるけども、例えば夜に隣から男女の争うような声が聞こえてきたとしても、通報しない人の方が多くなってきた。いらんトラブルに巻き込まれたくない、という気持ちもあるやろけど、そのために犯罪に発展していてもなかなか通報されない状況にもなってきとる。
 昔、マンションの一室で子供が両親の留守中にやってきた同級生に殺害されたような事件でも、隣近所が悲鳴や物音を聞いていながら「誰かが通報しているだろう」と通報せず、殺人事件に発展してしもた。もし途中で警察が駆けつけてたら展開も違ったんやろけどな。
 地域コミュニティが密接なところやと、まだまだ昔のように家族ぐるみの付き合いが顕在というところもある。それが良いかどうかはさておき、そんなところで起きた事件の話や。
 夕食時も終わって各家庭がテレビを見てくつろいでいる時、あたりに響き渡るような叫び声やら騒音やらがある一軒家から響いてきた。
 そこは最近夫婦が入ってきた借家だったんやけども、食器の割れる音やら怒鳴り合いやら、ま、いわゆるド派手な夫婦喧嘩やな。
 最初は、事態が飲み込めて「なんや、夫婦喧嘩ならしゃーないな、しばらくしたらおさまるやろ」と思っていた近所も、時間を経てさらに騒々しくなるケンカに、少しずつ不安になってきた。
 「ひょっとして奥さん殺されるんとちゃうか」と心配になった住民の何人かが警察に通報、数分後にパトカーがやってきた。
 ここで普通なら「まあまあ」と収まるはずが、いつまでたってもパトカーが帰らないどころか、もう数台のパトカーがやってきた。近所からこっそりうかがっていた住民も、「なんやこら、どちらか殺されでもしたんか」とあわててやってくる始末。
 そうしたところ、意外な事実が発覚した。
 パトカーがやってきて警察官が2人をなだめているうちに、ひょんなことからこの警察官が、夫の方に見覚えがあることに気付いた。署の方に照会してみると、過去に薬物売買で逮捕歴がある。そしてこの喧嘩の最中にも薬物を使用していたことがわかった。それで奥さんの方もと調べてみれば、こちらも薬物を服用していたと白状し、それで急きょ応援を呼ぶという事態になったんやな。
 これは…警察のお手柄かそれとも通報した住民のお手柄か、ともかくこんな夫婦喧嘩やったらどんどんして下さい、っちゅーとこやろな。




[防犯ミニ知識]


●新たな振り込め詐欺の手口

 みなさんは「エクスパック」という日本郵便のサービスをご存じですか?500円で専用の封筒を購入すれば、窓口に持っていかなくてもポストに投函でき、入るだけ書類やCDなどがつめられるというものです。手軽で荷物の追跡もできるため、オークションなどにも利用している人が多いみたいですね。
 さてこのエクスパックが最近振り込め詐欺の新たな送金方法として使われはじめ、日本郵便や郵便局窓口でも注意を呼び掛けています。
 振り込め詐欺といえばATMが主流でしたが、金融機関が対策を強化したり、呼びかけの徹底がなされた結果、8月にはATMを使っての被害が一千件を下回りました。ところがそれとは対照的に増えてきたのが、このエクスパックで現金を送らせるという手口なのです。
 エクスパックには現金を入れて送ることはできませんが、中身の確認をされることはありません。詐欺師はここに目をつけて「エクスパックならすぐ届くから」と、被害者にお金を入れて投函するよう指示しています。
 一見収まりかけたかに見えた振り込め詐欺は今年に入って1.5倍の被害数に増えており、手口も複雑化しています。
 今月は警察庁により「振り込め詐欺取り締まり強化推進期間」と定められており、ATMの周辺に警察官を集中配置するなど行っていますが、エクスパックまでひとつひとつ取り締まることはできません。
 どんな事情があっても、「すぐに送金すること」「振り込め詐欺ではないと説明して欲しい」「ATMではなく郵便・宅配便で」と言われたような場合、詐欺を疑って下さい。
 詐欺師は日々新しい手口を実行しています。




[ほんの一口〜読者の声]

 
●過失と故意の境界線は?
「ニュースの報道で、これは明らかに殺人だろうっていう時でも、過失致死と言われたりしますが、殺人になる場合と過失致死になる違いというのはどうなっているのでしょうか?」

 捜査一課からお答えします。
「言葉でいえば、そこに殺す意志があったかなかったかですが、過失も故意も主観的なものですし、過失致死と殺人では罪の重さも違ってきますから、殺人として立件されたが、殺人の意志はなかったと主張する被疑者も多いです。
 逆に、旅行先などで見知らぬ外国人に「友達が向こうで待っているので渡して」と騙されて、親切心でトランクケースを運び、税関で捕まって開けてみたら麻薬だったというような場合、故意よりも過失とみなされる割合は大きいでしょう。
 また、「これを実行すれば死ぬ可能性がある」とわかっていて犯行を行った場合は未必の故意といって、殺意が認められるというケースもあります。
 基準がこれと決まっているわけではありませんがひとつ言えるのは、殺すつもりはなかったと言われて、はいそうですか、と過失を認めるほど警察や検察は甘くないということです。」




[トクトク裏ワザ〜肩の力を抜こうヨ]


●際限なきメール返信から抜け出そう

 こんにちは!交通課の由美ですvv朝晩めっきり冷え込むようになって、今はいいけれどもっと寒くなったら朝起きれなくなりそう…って思ってます。今年の冬はあまり冷え込まないといいなぁ。
 今回は、携帯でメールのやりとりをしてるけど、いい加減終わらせたいなぁ、という人のためのちょっとしたワザです。
 いつでもどこでも手軽にメールを送れるようになったのはいいけれど、友達とメールのやりとりをしていると、いつ切ったらいいかわからない、こっちはこれで終わりのつもりでもまた相手から返事が来る、というような時。
 一番簡単なのはひとまず電源を切ってしまうこと。
 10分くらい放置しておけば相手も「何かあったのかな」と思ってメール送信をやめるでしょう。
 その後、「さっきはごめんね、電波の届かないところに入っちゃったみたい。今日はもう家に帰って寝ます。おやすみなさい」とでもフォローしておけば、これでまた無限のやりとりが再開、なんてことはなくなるはず。
 家にいてメールを打っていたなら、「家族に叱られたから」「親に呼ばれたから」「誰か人が訪ねてきたみたい」という口実もありでしょう。
 オーソドックスですがやっぱりこれが一番みたいですね。




[内部密告コーナー]※警察官の日常の風景を紹介するコーナーです。

 ある事件で報道のテレビに映ったかもと、放映を気にしていたSさん。テレビを見て「おい、後ろ禿げたやつが映ってるぞ、随分薄くなってるなぁ、誰だ」と言ったが次の瞬間振り向いた顔はSさんだった




[あとがき]

 10月15日は年金受給日であり、振り込め詐欺が多発することから、全国ATMを警察が重点警戒していましたが、それでも3件の詐欺被害があったそうです。
 これだけ警戒していてもなくならない裏にはまだまだ、「自分がひっかかるわけがない」という油断があります。
 行政や自治体、身内などから電話でお金の支払いの話が出たらまず、詐欺では?と疑ってかかりましょう。
 それではまた。


[警視庁メールマガジン]
総編集長: 警視庁 警視総監  白馬
編集長:   警視庁 総務部    牛黒
発行: 警視庁
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