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※これら掲載の記事はすべて実際の事件・団体等に関係の無い架空の物です。
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警視庁メールマガジン第190号

==警視庁メールマガジン第190号==
                                   発行日:2008/10/31



目次
[〜お知らせ〜警視庁広報課より]
●「携帯を契約するだけの仕事」に騙されないで

[捜査一課業務報告  明智管理官の見た事件]
●事件の複雑化

[大阪からコンニチワ〜西の探偵服部平次や]
●自宅へ詐欺師がやってくる

[防犯ミニ知識]
●地デジに工事費用は必要か

[ほんの一口〜読者の声]
●職務質問にて

[トクトク裏ワザ〜肩の力を抜こうヨ]
●生ゴミの臭い、なんとかしたい!

[内部密告コーナー]




[〜お知らせ〜警視庁広報課より]


●「携帯を契約するだけの仕事」に騙されないで

 「携帯電話を契約してきてくれるだけで5万円アルバイト代として差し上げます」、こんな広告が目に入ったらあなたはどうしますか。
 今年後半から、携帯電話を契約し、アルバイト料と引き換えに業者へ携帯を渡していた学生達が、数ヵ月後に多額の通話料金を請求されるという被害が増えています。
 簡単に出来て受け取れる金額も大きいことから、学生がアルバイト感覚で引き受けることが多く、通話料金などは業者側が支払うという言葉に騙されているようです。
 こういった携帯電話が振り込め詐欺に使われた場合、契約者として被害者が刑事責任に問われる可能性もあります。
 うまい話はありません。
 安易な気持ちで契約を結ばないようにしましょう。




[捜査一課業務報告  明智管理官の見た事件]


●事件の複雑化

 時折このメールマガジンをいつも読んでいるという方から、「何々という事件の続報をテレビで見ないのですが、どうなったのかわかりませんか」というお問い合わせがあります。
 調べてみて「犯人は逮捕されました」なら良いのですが残念ながら未解決のまま、というものも多くなってきました。
 どうしてこういったことが起きるのでしょうか。
 私は、警察の捜査力が落ちたとは思っていません。もちろん責任転嫁をしようとも思いませんが、それでも犯罪のグローバル化、複雑化による検挙率の低下は避けられないと思います。
 通信機器ひとつをとってみても、今なら人目につく危険をおかさずとも、携帯電話で報道やニュース内容がわかりますし、仲間と連絡をとることも簡単でしょう。
 また、外国人の犯罪集団流入による、身元特定の困難さもあります。全部の国が日本と同じような戸籍システム、データシステムではありませんからね。
 インターネットの発達も少なからず影響しているでしょう。何の関係もない人間がネット上のやり取りで集まって犯罪を行い、そしてまた各地へ戻って行く。被害者に対して何の動機も関わり合いもない人間を、現場に残された遺留品から見つけ出すのは非常に困難です。
 このような犯罪の複雑化に伴い、警察では犯人の有力な情報に懸賞金制度を設置したり、テレビ局と提携して情報番組を放映するなどして、広く事件が周知出来るようにしています。
 アメリカではコールドケースといって、未解決のままになっている事件を再捜査したりするシステムがあります。例えば何十年も前の事件でも、今の最新技術で捜査が可能になることは珍しくないからです。最近の例は「ロス疑惑」ですね。
 日本では時効があるので残念ながら「コールドケース」も捜査することは出来ません。しかし捜査本部が縮小されても、事件そのものは発生当時から捜査され続けています。
 犯罪の複雑化に伴い、日本でもアメリカのような捜査方式が必要になってくるのかも知れません。




[大阪からコンニチワ〜西の探偵服部平次や]


●自宅へ詐欺師がやってくる

 今年はまた振り込め詐欺の被害が爆発的に増えとるんやてなぁ。その多くが還付金詐欺といって、お金が戻ってくると言われてだまし取られるケースというから、年金トラブルだとか、団塊世代の定年退職やら、詐欺師の方が世間の動きに敏感なのかも知れんな。
 さてATMで振り込んでだまし取られる手口がオーソドックスながらまだ続いとるんやけど、警戒が厳しくなったり、携帯電話を使用していると行員に声をかけられたりするようになったことから、現金送付の手口が移行しつつあるというのは前回のメルマガでも、防犯知識のコーナーで取り上げてたと思う。
 エクスパックだけでなく宅配便でも送らせるのはあるけども、最近では「友達に自宅へ取りにいってもらうから」という、初期に戻った手口が復活しとんやな。被害者の方としても「自宅を知っているのだから子供本人に違いないだろう」と思ってしまうところもあり、安心して渡してしまうことがあるようや。
 けどもよく考えて欲しい。何十万、何百万という大金を本人が来ないで人に取りに行かせることを、子供が本当にやらせるかという話や。本当にお金がいるような場合なら本人が取りに来るのが筋やし、相手側としても当然それくらいは許容するはず。他人に取りに行かせて何かあったらどうするんや。
 ま、そういうことを冷静に考えられなくするからこその詐欺なんやけどな。
 ともかく、この詐欺の要は冷静な判断力を被害者から奪うことにある、といっても過言ではない。逆に言えばそこに騙されなければ落ち着いて電話の声を聞けるはずや。
 実際、振り込め詐欺の電話がかかってきたけれども、「子供はこんな声やない」とか「息子はこんなこと言う人間ではない」と疑って、被害を逃れた人もたくさんおる。
 テレビで様々な振り込め詐欺の手口を紹介しとるけど、いちいちそれにあてはめて「これは詐欺ではなさそう」とか「テレビではやってなかったから大丈夫」と判断するのやなくて、電話でお金の振り込みを要求したり、電話で返金の手続きを案内するという、あとで形に残らない金銭のやり取りを指示するということ自体がおかしいということを忘れんといてな。
 あ、ちなみに振り込め詐欺の被害額は、税金の犯罪被害などの控除対象とならんから注意必要やで。




[防犯ミニ知識]


●地デジに工事費用は必要か

 さて皆さん。2011年にテレビは地上デジタル放送に切り替わりますが、あなたの家のテレビで地デジ放送を見るのに、アンテナ工事は必要だと思いますか?
 答えはNOです。
 もちろんご自宅の状況によっては、新たにアンテナを取り付けたり、受信するための機器が必要となります。しかし、政府や電器店が各戸を個別訪問して工事を請け負ったり、契約を結んだりすることは絶対にありません。
 最近こういった、地デジに関する詐欺が増えて来ています。地デジ放送開始まで1000日を切ったこれからは全国的に増えていくと思われます。
 この背景には、わかりにくい地デジ放送受信のシステムが影響しているといえます。ご自宅のテレビが地デジに対応しているのか、対応していない場合は何を購入・設置すれば受信できるようになるのか、わからない人も多く、そこに付け込んだ高額な工事費を請求する詐欺が各地で発生しています。
 自宅のテレビが対応しているかわからないという場合は、テレビのメーカー名と製品番号などを控えて電器店やメーカーに問い合わせるといいでしょう。インターネット環境をお持ちの方は、総務省が提供している「地上デジタルテレビジョン放送受信相談センター」のHPを参考にされると良いでしょう。
 ・地上デジタルテレビジョン放送受信相談センター
 http://www.soumu.go.jp/joho_tsusin/whatsnew/digital-broad/index.html
 公的機関や「国から指定を受けた電器店」を名乗って「地デジ化工事を行います」とやってくる業者にはご注意ください。
 地理的条件によるテレビ難視聴地域などでは、その地域の施設管理者などが別個受信アンテナを設置することはありますが、これらの費用が住民に直接請求されることはありません。(地上デジタルテレビ放送を受信するための各戸の受信設備は「自己負担」です。)
 また、これらの不審な勧誘を受けた場合や、身に覚えのない工事費を請求された場合は最寄りの警察署や消費生活センターなどへご連絡ください。




[ほんの一口〜読者の声]

 
●職務質問にて
「職務質問をかけられて、なかなか放してもらえなくてムッとした!という人の意見はよく聞きますが、逆に警察の方は、文句を言われたり暴言をかけられたりしてムッとするということはないんでしょうか?気になります」

 広報課からお答えします。
「基本的に職務質問などをかけている場合、相手の一挙手一投足に注目しています。指名手配犯でないかというチェックのほかに、不審物を持っている・隠している様子はないか、その受け答えにおかしな点はないかなどしっかり見なければなりません。そのため、相手の言動に怒っている余裕はありません。
 もちろん人間ですからムッとすることもありますが、冷静な判断を欠くので経験を積んだ警察官ほど受け流しながらしっかり相手を分析している、という傾向にありますね。」




[トクトク裏ワザ〜肩の力を抜こうヨ]


●生ゴミの臭い、なんとかしたい!

 こんにちは!交通課の由美ですvv来年のカレンダー、ちょっといいのを買おうと思ってるけど、逆にどれがいいか迷ってます。う〜ん、来年までに決まるかな…。
 さてさて今回の裏ワザは、寒くなってしめきることも多くなってきた台所での、生ゴミの臭いを防ごうというものです。夏ほど臭いがきつくないとはいえ、朝起きた時にゴミ箱から臭ってきたりすると嫌な気持ちになりますね。
 方法としてはいくつかあります。
 まずは酢を数滴たらす方法。これだけでも悪臭はほとんど消えてしまいます。また、お茶やドリップコーヒーをよく飲む人はお茶っ葉やコーヒーの粉を捨てる時に、生ゴミの上におくようにするといいでしょう。
 生ゴミを捨てても三角コーナーが臭うという場合はレモンの汁を。
 夜きっちり生ゴミを処分することはゴキブリ対策にもなりますが、ゴミ箱の臭いはこれらの方法で防ぐといいでしょう。




[内部密告コーナー]※警察官の日常の風景を紹介するコーナーです。

 パソコンが起動しないといって業者を呼んだDさん。いろいろ調べてみたら、コンセントが抜けていただけだった。
 業者は「よくあることです」と言って帰って行った。




[あとがき]

 急に寒くなってきたと思ったら、コンビニにもおでんが出揃っていました。夕食にも鍋料理が多く出るようになり、こたつに入るとなかなか抜け出せません。これでは冬になったらどうなることやら…。外で元気に遊ぶ子供を見習わないといけませんね。
 さて振り込め詐欺が依然増えています。ご近所でも声を掛け合って、1件でも被害を減らすようにしましょう。
 それではまた。


[警視庁メールマガジン]
総編集長: 警視庁 警視総監  白馬
編集長:   警視庁 総務部    牛黒
発行: 警視庁
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