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警視庁メールマガジン第199号 |
==警視庁メールマガジン第199号==
発行日:2009/03/06
目次 [〜お知らせ〜警視庁広報課より] ●給付金詐欺が発生しています [捜査一課業務報告 明智管理官の見た事件] ●音で真贋を鑑定 [大阪からコンニチワ〜西の探偵服部平次や] ●ニセ札騒動、実は「警察が作りました」 [防犯ミニ知識] ●給付金詐欺を撃退しよう! [ほんの一口〜読者の声] ●警察学校では拳銃が撃てるの? [トクトク裏ワザ〜肩の力を抜こうヨ] ●カギが使いづらい! [内部密告コーナー] |
[〜お知らせ〜警視庁広報課より] ●給付金詐欺が発生しています 国会で「定額給付金」支給の話が出て以来、昨秋から今年に入り、全国9県において給付金詐欺が発生しています。 3月中には一部で支給が始まるため、今後さらにこういった詐欺は増えていくと思われます。今のところ被害は出ていませんが、今後もそうであるとは限りません。 今号の防犯ミニ知識では、どういったことに気をつけるべきかをまとめました。しっかり確認して、詐欺を撃退しましょう。 |
[捜査一課業務報告 明智管理官の見た事件] ●音で真贋を鑑定 普通の貯金箱にお金を入れたり、ポケットに入れていた硬貨が落ちた時の音を、皆さんは特に何も思わず耳にしておられると思います。 実はこの音を聞いて、「これで硬貨の真贋が鑑定できないだろうか」と思った人がいました。 警視庁科捜研に所属する方です。 硬貨をすべらせて台の下においた真鍮のブロックに衝突させ、それをコンピュータで分析するという、仕組み自体は極めてシンプルなものです。 結果から見ればこの装置は簡単なように思えますが、衝突させる金属に何を使うか、構造をどうするかというゼロからのスタートはとても大変な作業だっただろうと思います。 これまでの鑑定は目視やX線分析で行われるのが通常で、そのため、大量の硬貨が持ち込まれると判別までにかなりの時間を要していました。新しいこの鑑定法では1枚に数秒しかかからないため、すぐに判別することができます。実に画期的な方法です。 これまで偽造硬貨のターゲットにされやすかった自動販売機などにも応用できるため、特許が認められれば民間と協力して様々な場所で使われることになるでしょう。お店のレジに組み込んで、受け取ったお金を入れると瞬時に判別するということも可能になると考えられます。 まさに画期的な発明、といえます。 偽造は、犯人達が「苦労して作っても割に合わない」と思わせることも大切な対策です。この新鑑定法が必ず効果を発揮してくれるでしょう。 |
[大阪からコンニチワ〜西の探偵服部平次や] ●ニセ札騒動、実は「警察が作りました」 明智さんが、硬貨の真贋鑑定についての話をするっちゅーから、俺は逆に、警察のとんだ失態の話でもしよかな。といっても日本警察のことやないで。お隣、韓国での話や。 身代金誘拐が起きた時に大抵用意されるのは、番号を控えてある紙幣なんやな。日本では警察といえども紙幣を作ると違法行為になるから、揃えるのは本物の紙幣(札束に見せかけるための「偽札」はあるけども)。これ以上のことは捜査上の秘密な。 誘拐事件においては金の受け渡し時が一番犯人にとってはリスクの高い瞬間であり、警察にとっても逮捕の最大のチャンスであるともいえる。せやからここで失敗すると、事件が迷宮入りしてしまう可能性も高く、実際過去には警察が大失態をやらかした例もある。ただし、ハイリスクであるために、身代金目的の誘拐事件自体は減ってきているんや。割に合わんからな。 さてこのたび韓国で発生した誘拐事件。事件のあらましはこうや。 男2人が、パン屋の女性店長を誘拐し、身代金を要求した。警察はあらかじめ用意していた身代金用の、番号がすべて同じで、透かしのないニセ札を使った。ニセ札の入ったかばんにはGPSが装着されており、これで犯人を追えるはずやった。 女性が解放されたのち当然警察は追跡を開始したがなんと、逃走中の犯人を見失ってしまった。 そうこうしているうちに犯人は、受け取った金がニセ札であるのに気付き、中古バイクや宝くじを購入したりして結構な額を使ってしまったんやな。さらにそのバイクを別の店で売り払い、今度こそ本当の現金を手にしている。 犯人から受け取った金がニセ札なのに気づいた店員らが通報して、警察が用意したものだと明らかになったというわけや。 国家が作ったニセ札で発生した店の被害をどうするか、が問題やろな。 ともかく警察の面子丸つぶれということで韓国警察は、懸賞金1千万ウォン(日本円で約60万円)をかけ、犯人の顔写真も公開して行方を追っとるけども…ちょっと考えられん事件やな。 |
[防犯ミニ知識] ●給付金詐欺を撃退しよう! 定額給付金、という言葉を連日のニュースの中で耳にされたことがあると思います。簡単に説明しますと、全世帯に支給されるお金のことで、一人1万2000円、18歳以下と65歳以上には2万円という額になっています。ところが、このお金を受け取る詳細などについてはまだ具体的に決まっていないのが現状で、一部支給を開始したところもありますが、各自治体によって準備もまちまちです。 その隙をついて早くも全国で被害が出始めているのが給付金詐欺です。「お宅だけ受け取り手続きが済んでいない。ATMから直接受け取れるように指示するから行って下さい」という風に詐欺犯らは振り込ませようとするようです。 この詐欺に遭わないようにするためにはどうすればいいのでしょうか。 次のことを覚えておいてください。 ・行政が直接、ATM操作を指示することはありません。 ・ATMをあなたが操作して誰かからお金を振り込んでもらう、ということは機能上出来ません。 ・給付金振込にかかる手数料が請求されることは絶対にありません。手数料無料で受け取れます。 ・給付金支給は基本的に申請書類でなされます。電話で世帯主の個人情報を尋ねたり、振込口座番号を聞くことは絶対にありません。 ・振り込め詐欺犯が書類を偽造する可能性もあります。必ず各自治体の書類送付期間などを確認しましょう。不審な点があれば問い合わせましょう。 ・自分のお住まいの自治体がどういう方法で支給を行うのか、問い合わせて確認しておきましょう。 還付金詐欺などでも同じ手口が使われています。電話で相手が行政や国の機関を名乗ったからといって、個人情報を簡単に教えることのないようにしましょう。 また、申請書送付が始まると、行政からのように見せかけた詐欺犯からの書類が届く可能性もあります。心配であれば書類に掲載されている電話番号が、電話帳掲載の番号と同じものか確認してから、電話で問い合わせてみましょう。書類で届けば安心ではないのでご注意ください。 これからもさまざまな手口で詐欺犯は皆さんの財産を狙ってきます。 定額給付金の支給はまだほとんどの自治体で始まっていません。(2009年2月現在) あなたの家に「もうすぐ定額給付金の支給手続きが終了します」という電話がかかってきたら、必ず自治体の方へ問い合わせてください。 |
[ほんの一口〜読者の声] ●警察学校では拳銃が撃てるの? 「ニュースで、警察で射撃訓練が行われたとか聞きますが、そもそも警察学校で拳銃を撃つ練習もあるのでしょうか?それとも勤務が始ってから研修があるのですか」 広報課からお答えします。 「警察学校で拳銃の実射訓練が行われます。 といってもまず最初に学ぶのは、拳銃に関する法律や、現場での使用についてなど、正しく扱うのに必要なことからです。いきなり撃てるわけではありません。 また訓練においても、実際の取り扱い方、構え方、姿勢などを厳しく指導します。それらをすべて学び、しっかりと取り扱い方を学んでから実射となります。 扱い方に慎重を要するものですから、実射よりも前段階に割かれる時間の方が多いといえます。」 |
[トクトク裏ワザ〜肩の力を抜こうヨ] ●カギが使いづらい! こんにちは!交通課の由美ですvvもうすぐ春だと思っていたらいきなりの雪。びっくりしましたね。通勤の人たちは大丈夫でしたか? さて今回は、長いこと同じところに住んでいる人も、新しく引っ越してきた人にもありうるお話、使いにくいカギをなんとかしよう、というものです。 新しく使われるカギは金属のささくれがあり、カギを回す時にひっかかることがよくあります。また、使い込まれたカギも汚れや摩耗などでうまく回ってくれない、ということが起きます。 これらを解消するにはズバリ、鉛筆を使います。2B以上の、芯の柔らかい鉛筆を買ってきて芯を削り、これをカギにまぶして下さい。何度かやっていると、スムーズに回るようになります。これは、芯に含まれている石墨に金属の摩擦を少なくする作用があるため。 芯を削れないという場合はエンピツで直接カギをこすってもいいでしょう。 もっとも、新しく入居したアパートやマンションが前の住人からカギが変わっておらず、使い古されていて使いにくいという場合は、防犯のためにカギの交換から始めることをお勧めします! |
[内部密告コーナー]※警察官の日常の風景を紹介するコーナーです。 人に用があってメールを送ったRさん。数日しても返事がないと文句を言っていたが、メールボックスをチェックしたら送信先を間違えて自分宛に送っていた。 |
[あとがき] やけに冷える朝だと思っていたら窓を開けてびっくり。うっすらと雪化粧になっていました。もう3月、されどまだ3月なのかもしれませんね。 さて定額給付金の支給が正式に決定となりました。それに伴い、振り込め詐欺の横行が懸念されます。しっかり各家庭で対策を立てて下さい。一件も被害を出さないようにしましょう。 それではまた。 [警視庁メールマガジン] 総編集長: 警視庁 警視総監 白馬 編集長: 警視庁 総務部 牛黒 発行: 警視庁 転載を希望する場合はご連絡下さい。 |
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