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野次馬ニュース

週刊ダウト6月30日号(6月23日発売号)記事より

明智警視の華麗なる仕事

 警察官の1日の仕事を紹介した番組は多く作られているが、今回は当編集部にかなりの
声が寄せられている、明智警視の1日の仕事について追ってみた。
 とはいえ警察の仕事は公開できない部分も多数含むため、今回は今月18日に配信された
警視庁メールマガジンが出来るまでを追ってみたいと思う。

 6月14日。次回メールマガジンの内容についての会議が行われた。大体各自で扱う
メインテーマは決まっており、この会議は内容がかぶっていないか、何か不都合な部分は
ないかなどの確認作業であるという。尚、服部平次君の担当分については事前にFAXで
送られてきている。
 真剣な顔でそれぞれの内容を吟味しあう編集スタッフ。
 明智警視に、この会議のことを聞いてみた。
「そうですね、今回は、最近急増中の「フィッシング詐欺」をトップに持ってきますので、いつも
よりも真剣ですね。こういった情報は早めに提供して少しでも被害者を防ぐ必要がありますから」
 なるほど。いつもはもう少し和気あいあいとしているということだろうか?
「まあこういった内容ですから、和気あいあいとまではいきませんが、もう少しのんびりした
感じはありますね。ただ、警察の配信するものですし、手抜きはしていません」

 今回の当雑誌記事が配信後ということで、記事を少し見せてもらった。
 各自の記事を読みあい、意見を出し合っていく形で会議は進んでいく。
 いつも丁寧に細部にまで目を通すのだろうか?
「素人の書く文章ですから、添削という気分ではないです。ただ、読んでも意味が
分からなければその情報は無駄になってしまいますよね。また、我々警察にしか
分からないような言葉や説明がないかもチェックしています。読み手の立場でそれぞれの
記事を分析といったところでしょうか」
 確かに、警察の専門用語があちこちに出てきては読んでいる方には正確に意味が
伝わらない。我々も記事を書く上で念頭においていることでもある。

 また、今回は長崎での小学生児童同級生殺人事件を受けてインターネットの
危険性を呼びかける記事があった。これについて明智警視の考えを伺ってみた。
「便利なものはその反面、悪用されるというリスクも負っています。どんなに提供側が
それを防ぐ策を考え出したところで、抜け穴はいくつでもあるものです。それを見過ごさずに
どう向き合っていくかが大切でしょう。
 インターネット環境を子供に与えて与えっぱなしというのは明らかに保護者に落ち度が
あると言えます。中には「子供の方が覚えるのが早いから」とノータッチの方もおられ
ましたしね。
 これが小さな子供さんに与える玩具であると、例えばケガをするような突起はないか、
口に入れてしまうような部品はないかと必ずチェックし、使っている時は目を離さないように
しますよね。それと同じことです。どんなものでも与えるのであれば危険性を理解し、時には
使っているところをみることも大切です。子供の自主性にまかせるのと無責任なのを混同
してはいけませんよ」
 なるほど、数々の事件を扱ってきた警視らしい重みのある言葉だ。

 メールマガジンは前半のコラム、防犯情報と、後半の楽しい裏技、警察官の失敗談に
別れている。後半の失敗談について内部からクレームはこないのだろうか?
「本気で怒るような人間はいませんね。ちょっとした息抜きのようなものですし、中には
「自分の体験談が載った」と喜んでいた人もいました。ま、より警察官に親しみを感じて
いただければ幸いです」
 さすが涼しい表情だ。でも、自分がネタにされたことがないからでは…。
 その疑問を飲み込みつつ、終わりかけていた会議を見守っていたその時、明智警視に
呼び出しがかかった。

「失礼、事件ですのでこれで」
 サッと書類をまとめると会議室を出て行った。慣れているのか、他のスタッフも声をかけて
見送っただけである。
 裏技コーナーで有名な宮本由美婦警にちょっと聞いてみた。
「ええ、たまに呼び出しで出て行かれることはあるわ。まあ捜査一課だものね。捜査本部も
いくつも抱えてるし、それでこのメールマガジンも担当でしょ。それでいてきちんと仕事をこなして
るんだからすごいと思うわ。警視庁の内外にファンが多いのもうなずけるわね」
 ちなみに宮本婦警はファン?
「秘密(笑)。さてと、皆さんそろそろまとめに入りますけどいいですか?」
 軽くかわされてしまった。


 6月16日。配信の手続きと最終チェックが行われる。また、警視庁メールマガジンは
インターネット環境にない人のために1日遅れの土曜日に冊子として配布されることに
なっている。この提案をしたのは明智警視だという。
「インターネットだけでは防犯情報は不十分です。むしろ、情報が必要な高齢者や、過疎
地域に住む人に伝わらなければ意味がありません。冊子なら、申し込んでいただければ
手元に届きますしね」
 冊子の購読者数は、書店に降ろしたり直接配布しているため正確な数は分からないが、
かなりの人数であるようだ。

 チェックは滞りなく終了。最近の事件の捜査状況などについて尋ねてみた。
「そうですね、抱えている捜査本部は4つほど、どれも今追い込みに入っていますから、
そう遠くないうちに被疑者逮捕の一報をお届けできるかと思います。一応、私の抱えた
事件は迷宮なしが自慢ですのでね」
 流石は桜田門が誇るエリート警視である。解決してきた事件は数知れない。が、これだけ
忙しいと休む暇もないのでは?
「いえ、休暇はきちんともらっていますよ。人間働いてばかりでは体か持ちませんし、公私の
混同はしない主義です」
 なんともうらやましい限りだ。
 羨望のまなざしで眺めつつ、今日の取材は終わった。



 6月19日。驚くことに休日出勤で会議が行われていた。
「配信後のチェックですよ。それから、早い人は金曜日のうちに読んで意見を下さったりします
からね。それを皆で目を通すこともします。ただ、どちらかと言うと確認作業ですので、休日出勤
というほどではないですね」
 プリントアウトされたメールを各自で読んでいる。内部告発コーナーあてにきていたという
メールを読んだスタッフからクスクスと笑いが漏れている。
 少しだけ見せてもらった。なるほど、いい間違い、勘違いについての体験は多そうだ。
 明智警視はこういったことはないのだろうか?
「ありません」
 キッパリ断定されてしまった。トホホ…。


 以上で明智警視の1週間をメールマガジン作成にそって取材してみた。かなりかいつまんでの
ことになったので物足りないという方も多いだろうが、何卒ご容赦を。
 取材に快くご協力いただいた明智警視他メールマガジン編集スタッフの皆様、ありがとうございました。

 この記事は記者Tがお届けいたしました。(^o^)丿



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※これら掲載の記事はすべて実際の事件・団体等に関係の無い架空の物です。


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