KIDにやられた…実は偽装だった

　本日警視庁は、盗難に見せかけて宝石にかけた保険金を騙し取ろうとしたとして、杯戸町
宝石商の里中栄一(52)とその友人の無職加藤春夫(52)を詐欺の容疑で逮捕した。
　里中容疑者は8日の夜、KIDに所有していた宝石を盗まれたとして被害届けを出していたが、
予告状がこれまでKIDが出してきたものと微妙な点で異なることや、盗みにきたとされるKIDが
逃走の際人質を取るなど不審な点があり、捜査二課が捜査一課に応援を求め、捜査していた。

　KIDを長年追ってきた捜査二課の中森警部は、「KIDは同情の余地もない泥棒だが、それに
罪をかぶせてついでに犯罪をしようなど許されることではない。過去同じような手でKIDの仕業に
見せかけようとしたり、KIDを騙る手口はあったが、ここまで悪質なのは初めて。もちろんこれからも
許すつもりはない」と厳しくコメント。

　KID(怪盗1412号)はその手口の大胆さもさることながら、魔術師のような衣装や、予告状などで
多くのファンを持つ。また、絶対に人を傷つけない怪盗としても知られており、予告があるたびに
犯行現場は多くの見物客で溢れかえるという。このことから、KIDを騙って注目を集めようとしたり
金品を騙し取ろうとする人間も後を絶たない。

　今回の事件では、経営難に陥った里中容疑者が友人の加藤容疑者らと偽装して、KIDが予告状を
送ってきたように見せかけ、KIDそっくりに変装した加藤容疑者が、里中容疑者や警察の目の前で
宝石を奪っていくという徹底ぶり。しかしKIDの手口を熟知していた中森警部が、逃走経路をすべて
遮断したため困った加藤容疑者は人質をとって逃走。ここから化けの皮がはがれることになった。

　尚この件ではKIDが「どうぞ好きなだけ比較なさって下さい」というメッセージとともに、本物の
予告状をこの宝石店へ送りつけたという未確認情報も入っており、警視庁はその確認に追われている。
　

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※これら掲載の記事はすべて実際の事件・団体等に関係の無い架空の物です。

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