コールドケース解決なるか

　高校生探偵として活躍している服部平次君が、ある事件調査の過程で、迷宮入りに
なっていた事件を解決したことがわかった。
　199×年4月。H県で発生したＳさん一家殺人事件といえば、皆さんもご記憶のことで
あろう。当初物証も多くすぐに解決すると思われていたこの事件は、その物証が大量製造
大量販売のものであり、ほとんど手がかりにならなかったことから暗礁に乗り上げ、犯人の
目星もつかず迷宮入りとなっていた。
　
　服部君が解決のヒントをつかんだのは、ひょんなことから引き受けた事件がもとだったと
いう。守秘義務があるため詳しくは明かせないようだが、その事件の調査中に、かかわっている
人間の足取りを追っていたところ、その人間が未解決事件にも係わりがあることに気付いた彼は
大阪府警を通じてH県警へ協力を依頼。ひそかに捜査を始めた。
　そうしたところ、未解決事件当日にこの人物のアリバイがなく、また、似たような人物を
事件現場付近で見かけたという証言が出てきた。服部君は自分の請け負った事件の調査を
装って問題の人物に接触、同意を得た上でH県警に引き渡した。
　この人物は事件にかかわったことを少しずつ話し始めているという。

　思わぬところからコールドケースを解決することになった服部君は、「今の段階では詳しい
ことは言われへんけど、俺もまさかこんなところから糸口が見つかるとは思いもせんで、目を
疑ったで。ま、あの事件は俺も気になっとったからこれで無事解決すればええんやけど。あ、
もちろん俺が引き受けた方の事件も無事解決したで」とコメントした。
　H県警は、「本当に驚いている。長年捜査してきて得られなかった手がかりが降ってわいた
ようなものだ。絶対にこのチャンスを逃さないようにしたい」と改めて捜査員を組み直し、事件に
あたる予定であると発表している。

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※これら掲載の記事はすべて実際の事件・団体等に関係の無い架空の物です。

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