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本日のニュース

11月23日(火)  12時00分

ムードが一転、緊迫の生放送に

 アメリカから仰天するニュースが飛び込んできた。
 警視庁捜査一課の明智警視が先週末、出張を終えて帰国する前に出演した、アメリカで
大人気の犯罪特集番組において、なんとあの指名手配犯・高遠遙一と予期せぬ対決をする
ことになったのだ。

 番組は2時間放送で、前半の1時間は犯罪VTR、後半1時間は様々な映像を交えつつ
スタジオトークが予定されていた。
 そのゲストとして警視庁の明智警視が招かれていたのだが、もう一人、アメリカにおいて
犯罪精神学の第一人者であるM氏が出演していた。
 この2人が、「日本で起きた凶悪な犯罪の例」をテーマに話をしていた時に事件は起きた。
 明智警視が突然日本語で「茶番はこのくらいにしましょう。殺人犯、高遠遙一君」とM氏に
話しかけたのだ。もちろん生放送であったため一瞬スタッフも日本語が聞きとれなかった。
 しかし本当に視聴者が度肝を抜かれたのはこの直後だろう。
 M氏がいきなり立ち上がり、変装用のマスクを取って高遠遙一になったのである。その瞬間
スタジオはパニックになり、観客たちからも悲鳴があがった。

 高遠は隣にいた女性司会者にナイフを突きつけ、余裕の表情でスタジオを後にした。
 その間誰も動くことはできなかったという。

 番組は一時中断されたが、20分後再開された。
 なおこの女性司会者はけがもなく、テレビ局の外で通行人によって保護された。
 司会者は気丈にも番組にすぐ復帰し、最後まで司会をつとめた後、事情聴取のため警察に
向かった。
 警察から出てきた直後の彼女から話を聞くことができた。
「最初ナイフを突き付けられた時は、私もこれで被害者リストに載るのかしらって覚悟したわ。
でもスタジオを出た直後に彼――高遠はナイフをしまって、私に非礼を詫びたのよ。予定にない
人間を殺害するのは美学に反するって。せっかくだからあれこれ質問しようと思ったけど、それに
ついてはまったく答えてもらえなくて残念。でも、世界中にファンがいるっていうのも、不謹慎だけど
ちょっとわかった気がするわね。あ、そうそう、番組が終わって控室にいったら、赤いバラが届いて
たのよ。嫌になるわね。どこまでキザなのかしら」
 これくらいタフでなければ名司会者は務まらないのかもしれない。

 明智警視は番組の中で、彼の変装を見破ったポイントとして「本当に他愛のないことです。しいて
言えば、言葉のクセや動作でしょうか。取り逃がしたのは残念ですが、皆さんに怪我がなくて
何よりでした」と語る。
 ハプニングの直後から番組には、明智警視を賞賛するメッセージが数多く寄せられていると
いう。中には「明智警視の特集番組を流して下さい!」というメッセージも少なくないとか。
 
 また、地元警察によると、高遠遙一はこの番組の観客として居合わせていた、ある人間の
殺害計画があったのではないかとされている。
 犯罪予防のための番組が恐怖の空間に変わった瞬間だった。
 尚、M氏は無事警察によって保護された。
 


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※これら掲載の記事はすべて実際の事件・団体等に関係の無い架空の物です。


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