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ローカルニュース
5月22日(土) 12時00分
出版業界が深刻な売上不振と言われて長い。
雑誌もあの手この手で生き残りを試みようとするが、休刊に追い込まれた雑誌も数知れない。
A社の月刊雑誌「S」もかつて数十万部を売り上げた頃の業績は見る影もなく、不況に押されて年内休刊の
うわさが流れていた。
ところが今年リニューアルされた号は発売当日から売り切れ店続出、雑誌としては異例の増刷
まで行われた。
今日にいたるまでの毎月平均発行部数は46万部になるという。
何がこの雑誌を救ったのだろうか。
菅編集長は、「V字回復できたのは読者からの意見がきっかけ」と話す。
子供向けである「S」は、読者である子供からのアンケートはがきに書かれた意見を次号へ生かすことで
有名だが、以前からあるものをおまけにつけて欲しいというリクエストが何度か届いていたという。
売り上げの落ち込みと、増えるリクエストに「この意見は無視できない」と考えた菅編集長は早速ある人物に
交渉を行い、付録の開発に取り組んだ。
告知サイトでは「リニューアル号 詳細は秘密」「面白さは実際に触れてみて欲しい」と発売日当日まで
内容が明かされず、注目する人間たちの間でもいろいろな噂が飛び交っていた。
そうしてリニューアル号発売日当日、夕方には、「もう売り切れてしまった」という全国の書店から追加注文の
問い合わせが相次ぎ、発売日翌日に重版という異例の展開になった。
A社では雑誌重版が決定するのは32年ぶりのことだという。
さてそこまでに売れた秘密の付録とは?
来月4日発売の7月号サンプルを特別に見せてもらった。
なんと付録は「探偵団バッチ(レプリカ)」となっている。
そう、「S」を救ったのは、数々の事件を解決してきた少年探偵団のアイテムだったのである。
開発に携わったという阿笠博士は、「本物を付録につけられなくもないが、実際に事件に使用を試みる
子供が現れれば危ないし、故障すると直すのも大変じゃろ。それよりはレプリカじゃが、それを大切にして
未来への夢を持ってもらいたい」と語る。
なお、付録は今年内の発売号で終了予定だがそのあとは、少年探偵団の活躍を連載化するなど、
まだまだ売上アップの工夫はこらされていくという。
菅編集長によると、「最初は付録につられて買ったという子供も、改めて内容の面白さに気づいてくれて
きちんと読んでくれているという意見が届く。これからもがんばっていきたい」とのことだ。
そして意外なことに大人の読者も多数購入しているようだという。
奇跡のV字回復の裏には小学生人気者の活躍があった。
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※これら掲載の記事はすべて実際の事件・団体等に関係の無い架空の物です。
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