助けを求める母親に古今東西の探偵が応答

　23日夜7時より放送されたテレビ番組において、異例の推理合戦が展開された。
　番組内容は凶悪事件や未解決事件を振り返るもので、３時間のスペシャル。
　事の発端は、子供が突然行方不明になったという母親が登場し、当時の状況やそれまでの
様子などを語っていた時だった。
　司会の一人を務めていた沖野ヨーコさんによると、母親を交えてスタジオトークに入った
時にスタッフが「重大なヒントをお伝えできるかも知れない」と電話が入っている旨を告げた。
電話の主は最近メディアへの露出が減っている高校生探偵工藤新一君だった。
　彼は番組を見ているうちに、子供に何が起きたのか、推理して確信を得たのだという。
　CMの間に急きょ打ち合わせが行われ、CM明けにスタジオに電話の音声を流すという試みが
とられた。
　また、実は同時に工藤君が話をしていたこととほぼ同じ内容を書いたEメールがテレビ局に
届いていた。
　テレビ局は、この後から別の事件で出演予定だった警視庁の明智警視に相談、「3人の意見が
合致しているならほぼ間違いない」との答えをえて警視庁に通報。
　駆けつけた剣持警部が見事、監禁されていた子供を発見、生放送中に事件解決という
異例の展開になった。
　これにより番組は内容を変更し、この事件を大きく報道することになった。明智警視にも
スタジオへ登場してもらい、Eメールの紹介などを行った。動画サイトなどにもリアルタイムで
映像がアップされ、瞬間最高視聴率は40.8％にも及んだという。

　明智警視によると、寄せられたメールのうち一人は、同じ高校生探偵の服部平次君、そして
もう一人はあまり有名ではないが、明智警視とともに事件を解決したこともある、金田一一君
という高校生であるという。
　「この3人の意見がずれることなく一致したのであれば、その答えに間違いはありません。後は
いかに早く解決するかです」
　明智警視は捜査員を向かわせた理由についてそう語った。
　警視庁では、行方不明になっていた子供は、営利誘拐目的で塾帰りだったところを誘拐されたと
見ている。一緒にいた男から事情を聴く予定。
　出演していた母親は、「もう一週間も見つからず、本当に絶望的な気持ちでいました。最後の
望みをかけて出演した番組でこんなにすぐに解決してしまうなんて未だに信じられません。どう
お礼を申し上げてよいか…」と、子供と涙の再会を果たした。
　
　番組には放映中から多くの激励の声が寄せられ、一日たった今でも映像を見た視聴者から
感想が寄せられているという。

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※これら掲載の記事はすべて実際の事件・団体等に関係の無い架空の物です。

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