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ローカルニュース
3月12日(火) 18時00分
突然の降雪に交通網が混乱した都内週末。
スノータイヤをつけてない車が多く、あちこちで立ち往生する車にJAFは最大10時間待ちと
なるなど、大混乱が起きた。
また、降雪の余波は意外なところにも出ていた。
週末KIDが予告した現場にはいつものように多くの見物客が集まった。
警察をけむに巻いて逃走するKID。
喝采の声を上げたり、夜空に輝く姿をスマホで撮影したり、いつも通りの展開が訪れて
いた。
そんな中事件は起きた。
KIDを地上から追跡していたパトカーのうち、後部を走っていたパトカーがアイスバーンに
タイヤを取られてスリップ、数台に接触した後横転したのだ。
この時パトカーには3人の警察官が乗っていたが事故のショックで全員意識がなく、
自力で這い出すことはできなかった。
中森警部以下は直ちに追跡を中止、救助に当たったが足元が凍っており救助作業は
かなり難航していた。
またレスキューも出払っており、現場へ到着するには1時間かかるという回答だった。
現場にはパトカーからガソリンが漏れだしており、非常に危険な状態だったという。
そこにあらわれたのはKID。
驚く警察官らをしり目に道具を取り出し、たちまち足場の氷を溶かしてしまったという。
さらにフレームがゆがんで開かなくなったドアを壊す作業にも手を貸した。
その後警察官は救出され、駆けつけた救急車にて病院に収容されたが、その場にいた
警察官だけでなく中森警部も誰一人、KIDを逮捕しようとはしなかった。
それどころか全員が「では」と去るKIDに無言のまま敬礼したという。
この時の出来事を中森警部は「あの時逮捕するのは確かに簡単だった。しかし、危険な
状況を顧みず、我々の仲間を救助してくれた行為に対し、それはあまりにも人の道に
外れた行為であると判断した。警察官としては間違っているかも知れないが、その前に
私は人間である。KIDを逮捕する機会はこの先必ずあるし、その時は容赦しない」とコメントした。
このコメントがニュースで報道されるや、警視庁には「よくぞやってくれた」「それでこそ正義
たる警察官だ」という賞賛の声が寄せられたという。「逮捕すべきだったのでは」という"良識派"の
意見は少数だった。
また警察上層部からも「あの現場で逮捕せずして逃がしたのは厳重な処罰対象」という声も
出たが、明智管理官は「私が指揮していても恐らく同じ対応をした。摘むべきは犯罪であり、
助けようとしてくれる人の心ではありません」と指摘、中森警部はおとがめなしになるという。
冷え込んだ週末だったが、こんな心温まる出来事が起きていたようだ。
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※これら掲載の記事はすべて実際の事件・団体等に関係の無い架空の物です。
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