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野次馬ニュース

週刊ダウト 6月12日付メールマガジンより抜粋

閉店間際の店、いきなり人気店に

 都内でもトップクラスの成績を誇る進学校、秀央高校。この近くにある個人商店のS店に今、
人が殺到しているのをご存じでしょうか?
 情報投稿を受けて我々編集部はさっそく噂の真相を調べにいってまいりました。

 お店のご主人、Aさん(仮名)は祖父がこの地に店をオープンさせ、Aさんの代で50年に
なるそうで、朝登校してくる生徒に挨拶したり、昼食を購入する生徒と話をしたりするのが
日課だったそう。
 日曜日も部活のある生徒や出勤してくる先生のために店を開けつづけ、ほぼ年中無休で
商売していたそうです。
 ところがすぐ近くにコンビニが出来たことで売上は次第に減少、昨今の少子化もあり
次第に赤字が膨らむようになっていきました。
 そのためAさんは学校が夏休みに入る7月をもって閉店することを決め、生徒らに話して
いたそうです。

 その話を生徒のBさん(仮名)が「秀央高校の近くにあるS店、7月で閉店だって。コンビニより
お菓子いっぱいあるし、イートインもさせてくれるし、何よりAさんとの話が楽しみだったのに
残念><」とツイートしたことから事態は一変したのです。
 最初は数人の知り合いがRTしたり、「えー私も好きだったーショック」と返事を返す人がいた
程度でした。
 そこに「突然失礼します。A店が7月で閉店というのは本当でしょうか」とツイートしてきた人が
いたそう。
 Bさんは相手が誰かわからなかったものの、卒業生かなと思い丁寧に状況を説明したそうです。
 するとその人は「私は高遠遙一と言います。警察のポスターでご存知かも知れませんね。私も
秀央高校の卒業生です」と名乗ったというのです。
 さらに「この店は私もたまに寄っていました。Aさんが気さくに話を聞いてくれて、私としても
良い思い出として残っています」と語ったとのこと。
 最初は偽者だと思って信用しなかったBさんですが、相手が特に自分を本物だと主張して
こないこと、自分が何とかしましょうと言ってやり取りが終わった数日後に、匿名でAさんの店に
数百万の寄付が届いたところから、本物だ!と確信したそうです。
 そして話はそれだけでは終わりませんでした。
 Bさんは、大胆にもこの高遠さんのアカウントに「高遠さんが行ってた店と紹介してもいいですか」
とDMを送ったのです。
 すると一日経過してから「問題ありません」と返事が返ってきたため、Bさんは「あの高遠さんが
高校生時代よく立ち寄っていたS店です」とお店とAさんの写真つきで紹介。
 これが瞬く間に1万RTを超え、高遠さんの私設ファンクラブでも紹介され、「ぜひ行きたい」と
全国から人が殺到したということでした。
 最初は疑心暗鬼だった人もいましたが、秀央高校に問い合わせたところ確かに在籍していた、
ということが判明し、そこから拡散は勢いを増したようです。
 
 Aさんは、「Bちゃんから、お店と私の写真を撮ってネットに乗せてもいいかって聞かれてね、私は
そういうのはわからないからいいよってOKしたんだけどね、翌日から毎日たくさんの人がやってきて、
一体何があったんだろうって」とニコニコしながら語ってくれました。
 また、突然届いた寄付については「ありがたいけど今は使わずに、本当に必要になったら使わせて
もらう。でもこの分だと必要なさそうだから、慈善団体への寄付も考えているよ」と回答。
 なお、全国から押し寄せたお客さん達はちゃんと買い物をしてから、許可を得てお店の写真を
撮ったり、Aさんと話をしたりしていて、迷惑行為をするお客さんは皆無とのこと。
 Aさんは「閉店を考えていたけれどもう少し頑張ってみます。それに、今回のことで卒業生も
ずいぶんと会いに来てくれて、ありがたいです」と笑顔で語りました。
 そしてお客さんから提案を受けて今後は、周辺の高齢者への注文配達も行うこととなり、
何とか経営は持ち直したそうです。
 
 現在高遠さんのツイッターアカウントは凍結されていますがBさんは、「あの時本当に偶然
ツイートが来てびっくりしました。話が出来てよかった」と話してくれました。
 高遠さんにとっても思い出の店。
 常連も増えてこの先もこの地で秀央高校の生徒を見守っていくことになるでしょう。



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