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ローカルニュース
9月10日(水) 18時00分
泥棒が振り込め詐欺犯を警察に突き出すという、前代未聞の出来事が起きた。
事件はひと月前にさかのぼる。
杯戸町に住む無職女性(78)が8月10日、「孫が実は怪盗KIDで、賠償金として約520万を
だまし取られた」と警視庁に届けた。
捜査の結果孫はKIDとは無関係であり、警視庁ではKIDの名を騙った悪質な振り込め
詐欺事件として捜査を開始した。
そして米花町の会社役員男性(58)が11日、同じ名目で現金約380万を要求する電話が
あったと警視庁に届け出た。この男性は孫が幼児だったため不審に思い、騙されたふりをして
相手の情報を聞き出そうとしたが犯人に気づかれ、電話は切れたという。
その後も数件、「実は自分は怪盗KIDで、盗みに入った店に正体がばれた。穏便に
済ませるために金が必要」という電話が高齢者宅に数件かかってきた。いずれも孫を名乗って
いたという。(すべて未遂)
「あなたの孫も怪盗KIDかもしれない」という見出しで報道されたこともあってか、このニュースは
瞬く間に広がり、ネットでは「いくらなんでもこんな無様なKIDがいるわけがない」「もし自分の孫が
KIDだったらさすがに警察に連れて行くでしょう」という意見があふれた。
そして今月に入って8日のこと。
警視庁前にロープで拘束された4人組の男とともに、トランクケースに入った現金520万円が
おかれているのを、出勤してきた職員が発見した。
トランクケースには「たまたま振り込め詐欺犯と現金を発見したのでお返しいたします。怪盗KIDより」
というメッセージカードが添えられていたという。
警視庁では被害にあった女性に確認し、近く被害金返還手続きを取る。
振り込め詐欺の被害で被害額が全額手元に戻るケースは珍しいという。
なお捜査の結果、現金は振り込め詐欺犯が所持していた車やスマホ等を処分して補填された
形跡があるという。どうやら使い込んだ金額をKIDが気を聞かせて帳尻を合わせたようだ。
警視庁の中森警部は、「KIDは確かにコソ泥だが、振り込め詐欺のような卑怯な手口は
使わない。しかし、そのコソ泥が犯人を捕まえてくるというのは警察の恥。これからも
検挙率アップに努めたい」と厳しい顔で語った。
ネットではKIDへの賞賛の声があふれ、Twitterでも「KID」「KID様すごい」という言葉が
トレンド入りするなど大騒ぎだ。
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※これら掲載の記事はすべて実際の事件・団体等に関係の無い架空の物です。
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