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ローカルニュース
12月25日(火) 10時00分
先月30日から、島にかかる橋に外国船大型タンカーが衝突した影響で断水・孤立状態が
続いていたX島において23日、島の子供達あてにクリスマスケーキが届けられ、公民館で
パーティが開催されていたことがわかった。
X島は大型タンカー衝突の影響で橋が封鎖され断水状態が続いており、水路から水や
食料は提供されていたが、郵便や配達などはすべてストップしている状態だった。
人口約300人の島民が外に出るには通行証を持った車で橋を通るか、臨時船で本州に
渡るしかない状態で、橋の早期復旧が望まれていた。
クリスマスを祝うにも必要な物資が島の商店になかなか入荷されず、クリスマスムード
とは程遠い雰囲気に。旅館、観光地も物資不足、断水のため休業に追い込まれた。
そんな中、各戸に「23日午後3時からクリスマスパーティを公民館でやります。子供達は
もちろん保護者大人の皆さんもどうぞ参加してください」というチラシが配布されたのは今月
16日頃のこと。
チラシを見た島民らは、町長とタンカーの船長らが企画したものだとばかり思っていたという。
23日は晴天に恵まれ、穏やかな気候のなか公民館には子供達が集まり、ピエロが登場して
紙芝居やマジックを繰り広げたほか、デリバリーサービスでやってきた都内3つ星レストランの
シェフらがクリスマスカラーの料理やケーキをふるまった。
アレルギーでケーキが食べられない子らにも配慮されたメニューで、島民らは大いに楽しんだと
いう。
パーティは2時間ほどで終了し、子供達はプレゼントを手に帰途についた。
ところがこのお礼をと島民が町長に問い合わせをしたところ、「そのような企画はした覚えが
ないし、タンカーの船長らからも聞いていない」と言われ、発案者が誰かわからない自体が発覚した。
そこで島民らは「名も知らないあなたへ」と題してフェイスブックでお礼の言葉を発信することにした。
島民が撮った写真や動画が掲載された。
そうしたところ早速「写真に撮られていたピエロに心当たりがある」「このマジックのクセに見覚えが
ある」といくつかの情報が寄せられた。
また、「この人ではないか」と送られてきた写真に島民の一人が「最初にパーティが始まる前に
挨拶をした人だと思う。この人がピエロになってマジックをやっていた」と返事をしたことから思わぬ
正体が判明した。
それは、殺人容疑などで全国指名手配をされている高遠遙一ではないか、ということであった。
ピエロからクリスマスプレゼントをもらったという島民の子から任意で袋を提出してもらい、警視庁の
捜査員が照合したところ、確かに高遠の指紋と一致したという。
なお公民館の使用料やデリバリーの費用などは支払われており、なんら犯罪の痕跡はないため、
警視庁ではそれ以上の捜査は打ち切った。
高遠遙一が何の意図でこのようなことをしたのかは判明していない。
しかし島民は「批判はあるかも知れないが、それでも子供達を喜ばせてくれたとしてお礼は
言いたい」と取材に対し答えている。
橋の修復が完成し断水が終わるのは来月8日の見通し。
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