多分花鳥風月金田一、コナン的読み物ページ明智健悟の部屋→1〜5


 

1.警視庁のこと
2.私のこと
3.金田一くんのこと
4.高遠遙一のこと
5.その他のこと

1.警視庁とは

     警視庁というのは、御存知の通り東京都を管轄とする警察の総称です。
他の同府県が「○○県(道/府)警」というのに対し独自の呼称を持っていま
す。詳しい説明は退屈な講義にしかなりませんからやめておきますが、県警
のトップを「本部長」と呼ぶのに対し、警視庁のトップは階級・地位ともに「警
視総監」です。警視庁だけは明治政府時代のなごりを未だ留めているわけ
です。
  興味のある方は、現在出版されている警察関係の書籍を勉強してみて下
さい。刑事もののドラマや話が一層面白くなるでしょう。

 

 2.私のことを知りたいですか?

   私は人に語れるほど類まれな人生を送ってきたつもりはありませんが。
個人的な情報については、いろいろと公開されているようですのでそちらを見
ていただくとして。そうですね…、よく「どうやったらそんなに頭が良くなるのか」
と聞かれますが、人間の脳細胞や神経シナプスの数は個人でそうそう差があ
るものではありません。肝腎なのは、シナプスをどれだけ構成できるかにかか
っています。
  ではその構成をどうするかということですが、出来るだけ多くの情報に接する
ことです。読書はもちろんのこと、日常の観察や何にでも疑問を持つ、感覚器の
フル活用が大切です。そう、あの少年のようにね。そうすれば、神経内のA点か
らB点に至る道筋が幾本も形成され、1つの事柄に対して何通りもの思考が可能
になります。
   つまりずば抜けた推理力を持つということは、目の前の事実から自分が組み
立てた理論に至るプロセスを数多く持てるということなのです。


3.金田一という少年

  勘違いしている方が多いようですが。人間的に好きになれないことと、ライバル
として認めないということは、私の中で同義語ではありません。
  確かに警察の人間として彼の推理力を認めてしまうことは今後の依存につなが
り、警察不信を招きかねません。ですが、彼が今までに解き明かしてきた実績を
否定するつもりはありません。事実ですから。
   しかし、彼の人間性はというと正直疑問を感じます。この目で彼の活躍を見て
いなければ、とてもではありませんがかの有名な金田一氏の孫だとは信じられな
いでしょう。まったく、困ったものです…。


4.犯罪に芸術を求める男、高遠

   彼の母、近宮玲子の死、そしてそれが彼に与えた打撃は確かに同情すべき余
地があります。しかしそれが殺戮のきっかけだとは思いません。まさに天性の犯
罪者ともいうべき人間でしょう。
   また何を企んでいるのかはわかりませんが、必ず捕まえてみせますよ。彼は母
を師と仰ぎ、そして私は父を同じ警察官として尊敬していますから。
   彼の才能が純粋にマジックのみに向けられていたなら、彼は近宮氏をも凌ぐ希
代のマジシャンとして歴史に名を残していたでしょう。非常に残念です…。


5.その他

   全警察官の中で私達国家公務員、つまりキャリアが占める割合は、約0.8%以下
です。地方公務員(俗的な呼び方ではノンキャリと言いますね)から出世して国家公務
員に変わった場合はキャリアとは呼びません。実際の数字に置き換えると、500人程
度。想像していたよりずっと少ないでしょう?
  そしてキャリアは最初から殆ど現場を経験することなく2、3年後には県警の課長、
もしくは所轄署なら所長として配属されます。
  ですが、現場経験の少ない理論武装の人間が上に立ったところで、優秀な組織と
なるかは甚だ疑問です。私の父や剣持くんのような、より被害者や加害者の立場に
近づける人間にこそ、私達は学ぶべきかも知れませんね。プロファイリングも大切で
すが、犯罪に巻き込まれた人間の心までは救ってくれませんから。



さあ、戻りましょう。


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