多分花鳥風月金田一、コナン的読み物ページ対談→対談3


◆対談3◆

 目次

10.鉄仮面…?11.犯罪者の名前12.指名手配写真





10.決死行の仮面を語る

氷河「ちょっと堅い話が続いたんで、ここでは軽く突っ込み系の話をやらかしてみようかと思う
のですが。えーと、現時点(00年10月現在)で連載中の話なんですが」
高遠「それがどうかしたんですか?」
氷河「あの鉄仮面があったじゃないですか。あれって、昔はやった某学生刑事漫画に出て
きましたよ。同じくはめられてマスクをかぶることになり、視覚や聴覚を奪われてそれでも
生き延びた男が復讐するってヤツです。視覚だけだったかな?」
明智「まず普通に考えて数年もしないうちに錆びますけどね(会場爆笑)」
氷河「はっっそうきたか!私は髪の毛とか伸びるから、ぴっちりしたものをつけていたら割れ
ちゃうんじゃないかと言おうと思ったのに」
高遠「拷問具として使われていましたから、本来は長期装着が目的ではありません。長くても
せいぜい2日で自白を引き出せましたからね。大体、五感のうちでも最も重要な視覚と聴覚を、
突然それも不自然な状況で断たれれば精神に異常をきたしますよ。まあ、それが目的で
あれば確かに、マスクを装着したまま閉じ込めておけば良いわけですが」

氷河「元は拷問具なんですか…。だけどもし強靭な精神で生き延びたら、感覚が鍛えられそう
ですね。運動神経とかも」
明智「…どこでそれを活かすんですか」
氷河「えーとえーと、暗闇でも人の気配がつかめたり、瞬発力がついたりとか…」
明智「犯罪でもする気ですか、君は(会場爆笑)」
高遠「あまり鍛えられるとは思いませんが。しかし、精神は確実に鍛えられるでしょうね」
氷河「うーん、でも顔が洗えないのなんてヤ。大体さあ、本もテレビも見れたもんじゃないよ」
明智「………一気に対談のレベルが落ちましたね……(会場爆笑)」
高遠「氷河君。君の次元でものを考える事自体が既に間違いのような気がするのですが」
氷河「ああっ二人の裏切者ー!!!(笑) でもさあ、あれって元は中世ヨーロッパのものでしょ?
なーんで、旧日本軍がどーとかっていうトコにあったんだろうね。すんごい都合良いよね」
高遠「それを言ってはおしまい、という下らないフレーズがありましたよね(会場爆笑)」
明智「何でもそうですが、ひとつのある物事が存在することによっていくつもの出来事が発生
します。世の中はそれの繰り返しですよ」

氷河「明智さん、急に宗教臭くなったよー(笑)」
明智「当たり前のことを言っているだけです」
氷河「うん、わかった。悪かったから目が笑っていない笑顔はやめてね(笑)」
高遠「しょうがない人達だ…」
明智「達、と勝手に複数形にしないでもらいたいですね」
氷河「もうっっ、皆同レベルなんだよぅ!(会場爆笑)」



11.犯罪者の名前を語る

氷河「唐突ですけど、高遠さんは『地獄の傀儡師』っていう名前、どうして決められ
たんですか?」
高遠「どう、というのは由来ですか、理由ですか?」
氷河「うーんと、じゃあどうしてこの名前を選んだんですか?奇術師とか、ダブッちゃうけど
魔術師とかあるじゃないですか」
高遠「では氷河君、奇術師と魔術師それぞれ10回ずつ言ってみて下さい」
氷河「奇術師奇術師きじゅちゅ…あだっっ(笑)」
高遠「ほらみなさい(会場爆笑)」
明智「…要するに名前に美学のかけらもない、ということですか…」
高遠「愚か者をからかうのはこれくらいにして(笑)、正直な話、当初は舞台裏から生け贄を
操るようなトリックだったために傀儡師の名を選んだんですよ。今では私の役割を的確に
示すものとして役立っていますしね」

明智「そう思うなら名刺にでも印刷しておいたらどうです?誰に変装していても一目で分かっ
てありがたいのですけれどね」

氷河「まーた、無茶なことを言うー(笑)。でもさ、何で皆あんなに代名詞っつーか、名乗りを
あげたがるんだろ。現実にはあんましいないよね、そーゆー犯罪者って」
明智「目立ちたがりなだけですよ」
高遠「警察のネーミングセンスがあまりにも悪いものでね、こちらで親切に呼び易くしてあげて
いるだけです」

明智「そんな親切は無用ですね」
氷河「まあまあ。ハイジャック犯とかだって、○○ハイジャック犯だもんなぁ。あんまり犯人の
呼ばれ方ってないよなぁ…。かの有名な毒入りお菓子事件も『きつね目の男』だしなぁ。…
あれ?あれって犯人は怪人何面相とか自分で言ってたよね?」
明智「犯人の思惑にわざわざ乗るわけがないでしょう。そういった、ささいな狙いをくじくだけでも
かなり効果はあるんです。名乗りをあげた犯人は、マスコミによってそれが通り名になってしまう
ために、警察でも苦々しく思っているのですよ?」

高遠「おやおや、責任転嫁ですか、警視。警察も意外と無責任ですね」
明智「報道によって図に乗る、頭の悪い模倣犯が出て困るものでね」
高遠「元を逮捕すれば模倣犯なんてすぐに押さえられるでしょう」
明智「そう思うならさっさと留置場に入所願いたいですね」
氷河「ちょっと!いい大人が言い争いは止めて下さーい!どこまで行ったんだっけ…あ、呼ばれ
方だ。えーと、あ、でも、結構金田一君達が勝手につけたものとかもあるよね。コンダクターとか
そうじゃない?まあ、元の小説があってのことだけど」
明智「『金田一少年の殺人』では、犯人は通り名がありませんでしたね。あれは確かに突発
的な犯行があって、トリックが積み重ねられていったわけですが」

氷河「『速見玲香誘拐事件』で、犯人の名前を『道化人形』とさせたのは高遠さんの考えですか?」
高遠「もちろん。ごく簡単な暗号のつもりだったのですが、金田一君はまったく気づいていません
でしたね」

氷河「ああ、だからやっぱ姿を(対談1参照)…あいたたっ!ちょっと!今背後から鳥につつかれ
ましたよ、私!(会場爆笑)」
明智「フン、やっぱり金田一君だけでは詰めが甘いですね」
氷河「他に何かあるかなぁ…。でも、名乗りをあげる犯人って殆どが復讐目的ですよね。やっぱ
狙う相手にそれと判るような名前にしているのが多いですよね。その点からいくと高遠さんは
ちょっとひねってありますが」
高遠「近宮玲子に子供がいることは誰も知りませんでしたから、それと関連した名をつけても
仕方がないでしょう?」

氷河「あっ、そっか。そういえば、『蝋人形城事件』の犯人、レッドラムもちょっと変わってました
よね」
明智「MURDER、殺人をひっくり返したものですね。海外のミステリーにはよく登場する手垢の
ついたものですが、それまでのことから考えると斬新なものだと思いますよ」

氷河「作品が違うのであれだけど、『名探偵コナン』の怪盗キッド、1412号がくっついてKIDって
のも面白いよね」
高遠「番号がつくまで彼はどう名のっていたのでしょうね(笑)」
氷河「それを言っちゃあお終いよー(会場爆笑)。にしても、アナグラムとかはよく出てくるよね。名前を
アルファベットにして並べ替えるヤツ。下手なやり方だとすぐにバレちゃう」
明智「都津根毬夫とかね(笑)」
高遠「別にあれはいいんです。わざとですから。むしろすぐに気づかなかったのが迂闊ではないの
ですか、警視?」

明智「世の中には偽名で泊まる人もいますから、プライベートなことに口を出すまでもないでしょう。
あの時点では犯罪に関わっていると思われる可能性が低かったわけですから」

高遠「おやおや!疑わしきは罰せずですか。崇高すぎて気分が悪くなりますね」
氷河「はーい、この勝負ドロー(笑)。まあ、アナグラムが作者から読者つまり、犯人から登場人物へ
のメッセージのこともあるよね。こうしてみると、ミステリーは言葉遊びの宝庫だね」
明智「こちらは遊んでいる暇もありませんけれどね。君や中村氏みたいに直感でトリックをといて
しまっても、実際の捜査は十分な裏付けがないと動けませんから」

高遠「冤罪は警察の威信にかかわりますからねぇ…クックック」
氷河「ああー、決死行ー」
高遠「あれは金田一君がやったんですよ、間違いなくね…」
明智「真実はいずれ日の下に晒されます。せいぜいつかの間の勝利に浸っていることですね」
高遠「さあ。どうでしょう」
氷河「何でいつもこうなっちゃうかなー。まあ、金田一に登場する犯罪者はネーミングセンスが
必要なのねん。言いにくいのは嫌われるのわん」



12.指名手配の写真を語る

氷河「町を歩いていると交番とかでよく指名手配の写真とか見かけるんですが、あれを見て実際
に通報してくる人はいるんですか?」
明智「もちろんですよ。指名手配犯というのはどこか陰がありますから、本人はごまかせているつ
もりでも周囲には不自然な印象を与えているのはよくあることです。何となく見たことのある顔だと
思ったら、逃亡中の指名手配犯だった、というのは冗談のような本当の話なんですよ。もっとも、狡
猾な人間だと整形したり変装していることも有り得るわけですが」

高遠「私は逃げも隠れもしないで堂々と歩いていますけれどね」
氷河「高遠さんはおかしいの!堂々としすぎ!(会場爆笑) 」
高遠「そうですか?逆に気づかれたことはありませんよ?流石に税関などでは変装しますが、普通
に道を歩いていて捕まりかけたことなど1度もありませんね」

明智「マジシャンならではの逆転の発想ですね。仕掛けとして見られたくないものほど、観客席から
よく目に付くところにおいておくというものです」

氷河「うーん、何だかなぁ…。でも確かに、堂々とされてると気がつかないかもしれない。私もよく物を
探すのに必死になって部屋中探してふと気づいたら、目の前にあることってよくあるもの」
明智「…それは…君が単に注意不足なだけではないんですか…?(会場爆笑)」
氷河「あいたッ(笑)   だけど、指名手配されてる人の中には整形して逃げてた人もいましたよね、捕ま
ったけど。整形されてたらやっぱし手配写真は意味がないんじゃないですか?」
明智「整形してまで逃亡する例はまれですよ。病院から足がつきますからね。実際、整形をしようとし
て病院にかかり、診察中に逮捕された犯人もいますよ」

氷河「へぇー。じゃあ変装は?」
高遠「所詮は素人の技。どこかに必ず矛盾が出ますからそう長い間ごまかせるものでもありません」
氷河「何か心当たりがありそうなおっしゃり方ですね」
高遠「誰でも最初はそうですよ。運良く露見しなければ技を磨いて上達するだけです」
氷河「体験談かっっ(笑)。海外、アメリカとかは州が多いだけに逃亡されたら面倒なんじゃないですか
?別の州だと、医者が知らずに整形引き受けたり」
明智「アメリカはね、殆どの証明写真がこう斜めを向いて右耳も入るように撮影しているんですよ」
氷河「何でまた?」
高遠「耳は構造の関係上整形しにくい部分だからです。それでいて個人差があることにはかわりな
いでしょう?私も変装する時耳についてはそのままにしておきますね」

明智「ですから多少整形したところで、不審者を逮捕したとしてライセンスカードを見れば、本人かど
うかの確認は出来ますよ。逃亡前の写真などいくらでも入手できますからね」

氷河「ふーん、しらなんだー。」
明智「日本も長期逃亡者や行方不明者は、コンピューター処理をして現在の本人像を手配してもい
ますね」

氷河「当たりますか?」
明智「ええ、結構高い的中率ですよ」
高遠「科学捜査は常に最新のものが導入されていますね。生半可な理由では犯罪を起こさない方
がいいということでしょう」

氷河「高遠さん…すっげぇ説得力ない(笑)」



(対談作成/氷河&中村)

 

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