多分花鳥風月携帯ページ同人誌と著作権→項目15〜17


◆擬人化について考えてみよう◆

 ヘタリアを始めとして巻き起こった擬人化ブーム。それ以前からも擬人化はありましたが、次々に商業コミックスが発売されたり、擬人化を意識したCMが作られたりと、一大ブームになっています。
 ところがその反面で深く考えずに「私も擬人化作品をやりたい」と描きはじめた人達によって、トラブルが起きてもいます。

 擬人化をする時に欠かせないのは有名なお店であればロゴ、固定名称、記章だったりしますが、これらは登録商標や商標で保護されており、これを勝手に使うことはできません。
 擬人化ではありませんが、同人誌にスターバックスの商標が勝手に使われており問題になったこともあります。
 商業コミックスで出された擬人化コミックスなどを資料で見てみますと、ややグレーなものはあるものの、名称をそのまま使用したり、ロゴを勝手に使っているものはありません。もしくは、実在の団体と関係ありませんという文章が入っています。(鉄道系の擬人化は名称がつかわれていたり
しますが、実在の団体とは関係ないという断り書きがあります。ファストフード系は名称そのものを使うことを避けています。グレーゾーンではあると思いますが)
 それで必ずしも責任を逃れるというものではありませんが、少なくともロゴなど企業側のイメージを落としかねないものをそのまま使っている本は私の知りうる限りではありませんでした。
 同人誌は商業誌とは違います。けれども、「同人誌だからいいだろう」と安易な発想をしてはいけないのはこれまでにも述べてきたとおりです。
 また、軍服などを実際のデザインそのままに使うのも、様々な問題を引き起こすもとですのでやめましょう。
 コスプレをする際にも実在している記章を使っていないかなど、インターネットで調べてからをお勧めします。
 安易に他のサイトの擬人化デザインをそのまま使用することも良くありません。それらは商業化されていなくても著作権をその人たちが所有しています。それを断りなしに使うことは盗用です。

 それから、「誰もやってないものを開拓したい!」とばかりに、日本文化として触れるのが望ましくないようなものとか、版権の厳しいところ(ディズニーなど)の擬人化などは避けておいた方がいいでしょう。
 

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◆ヘタリアを取り巻く問題◆

 一部の方はご存じかもしれませんが、幻冬舎より商業誌におけるヘタリアの二次作品取扱いについて謹告が掲載されています。
 早合点しないでいただきたいのですが、二次創作つまりヘタリアの同人誌を規制するわけではありません。
 作者さんご自身、二次のファン活動は推奨しておられます。(商業作品除く)
 私は商業誌で断りなくヘタリア二次作品をしないでね、という意味合いが濃いと考えています。

 この問題はヘタリアで活動されている方には有名なようですので、私があえて言うまでもないことですが、もしあなたがヘタリアで活動されていて、商業誌などから原稿掲載の問い合わせが来たり、同人作家個人作品のアンソロジー(変な言い方ですが)としてヘタリア作品収録の打診が来たりした場合は、その出版社に幻冬舎への許可は得ているのか問い合わせをされた方がいいでしょう。
あなたご自身がされても構いません。
 掲載されてからトラブルになって「知らなかった」と言っても通りません。
 回答が得られない、曖昧な場合は原稿掲載を断った方が無難です。
 「同人誌活動だから平気!」と思っていても、商業誌に掲載された時点で、同人作品とみなされなくなるケースもあります。
 これはどんな作品にもいえることですが、ファン活動をすることで原作者、出版社の著作権を侵害しないよう、細心の注意を払いましょう。

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◆同人グッズについて考えてみよう◆

 アニメや漫画に登場する、実在のお店やロゴなどを安易に同人誌や同人グッズに用いてはいけない、というのは、少しずつ知られては来ていますが、それでもまだまだ浸透しているとはいえません。
 ロゴというものはそれを見ただけでどこの企業かわかるようにしたり、その企業の製品であることを示すための、大切なものです。
 当然それを使用するアニメ(最近の例でいえばTIGER & BUNNY)などにおいても、企業の許可を得たうえで使用しているのが普通です。
 ですから、「作品で使われてるから出してもいいんだわ」という風に同人誌や同人グッズで使用することは出来ませんし、下手をすれば訴訟問題になりかねません。
 家紋なども例えば、伊達政宗で知られる伊達家家紋は使用の際、申請が必要です。全部の家紋が無断使用禁止とはなってないでしょうが、しない方がいいでしょう。

 さてでは、架空のロゴはどうなるのでしょうか。アニメや漫画のタイトルロゴ、作品中に登場したロゴ、その他デザインなど、これらをそのまま模倣して作られているグッズも沢山あります。
 しかし最近では公式グッズにおいて、これらのロゴをグッズにして出す例も増えてきており、「同人グッズだから」では済まされなくなってきている部分があるのも確かです。
 例えば、アニメのタイトルロゴをもじったデザインで同人誌のタイトルを作る、というものならまだ良いかもしれませんが、アニメのタイトルロゴや登場するマークをそのまま使用してグッズを作る、となると意味合いが違ってきます。
 そういうものをそっくり用いたグッズははた目から見て、公式のものであるか、同人グッズであるか見分けにくいという面もあると思います。極端なことを言えば、同人のことを知らないファンがイベントで、公式グッズだと思って買った場合、思わぬトラブルが起きることもあります。

 同人グッズは同人誌よりも利権を侵害しやすい分(こういう言い方は語弊があるかもしれませんが)版元から警告を受けたり、実際に販売停止措置を取られたサークルなども存在します。
 「私一人くらい」「黙って売ればばれない」「売れるんだからいいだろ」、そんな考えはファンとしてもどうかと思います。
 ファンだからこそ、公式のロゴやデザインを安易に使用しない、素敵なグッズを作ってください。

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◆海賊版グッズの何が問題なの/コスプレ衣装・小道具制作の注意◆

 皆さんは「ブランドバックのコピー商品を売っていた業者を逮捕」「海外から輸入されたブランド品の海賊版を差し押さえ」「アニメ××のコピー商品を販売していた業者を逮捕」というニュースを一度くらいは耳にされたことがあるかと思います。
 この項でお話しする「海賊版グッズの売買、有償でコスプレ関連商品を作成して販売する行為」はこれと似た行為にあたります。
 ブランド品、アニメグッズの場合は商標登録品のため商標権侵害で差し押さえられることが多いので、海賊版グッズは本来これには当たりません。
 ですが著作権の侵害は行っているわけで、「それは同人誌も同じじゃん」と言わずに、考えていただければと思います。
 ちなみに、昨今の取り締まり状況を考えれば、同人誌や同人グッズよりは海賊版グッズの方が警告、賠償につながる可能性が高いです。

 最近よく耳にするようになってきた「海賊版」。
 制作して公式から警告を受けたり、購入しようとして注意された人の中には問題意識が薄く、「公式がいちいち細かくてうざい」くらいにしか考えてないどうしようもない人もいます。
 海賊版の何が問題なのか、考えてみましょう。

<花鳥風月における海賊版の定義>  ここでの公式とは正式に作品の版権を所持する会社をさします。
1.公式のロゴ、タイトルその他マークなどをそのまま使用している衣装、グッズ
2.公式で登場したアイテム、商品その他をそのまま模倣して作られた衣装、グッズ
3.公式内の映像、画像をそのままトレースして作られている衣装、グッズ
4.公式から発売されている衣装、グッズの模倣品
5.故意に公式商品と誤認させる販売行為
 ※コスプレイヤーさんが衣装を自作する、友達と協力して作るという行為は海賊版とはみなしません。

 同人グッズと何が違うのかという定義に関してもはっきりしたものはありません。ただ、公式と間違われやすいもの、大量生産しているグッズなどは気を付けるにこしたことはないです。

 また、「同人グッズではなく友人からお金をもらってコスプレの小道具を作っているだけだから」という意識の人もいますが、それも有償で作る行為ですので1つ2つ程度ならともかく、定期的に受注を受けて制作している場合、趣味の範囲内では済まされません。
 アニメイトやアニメイベントに出店しているコスプレ衣装、道具のお店はきちんと公式から認可を受け、版権料を支払っているからこそ制作販売が出来るのであり、海賊版を作って販売するということは、こういった企業の利益を妨害する行為でもあり、許されることではありません。

 海賊版は、知っていて作れば罪に問われます。
 公式のグッズでないと知りながら買う方も問題です。
(買ったら必ず罪に問われるわけではありません。しかし海賊版を買う人がいるから作る人間がいます。海賊版は買わない、作らせない、を忘れないで下さい)
 こういったものは絶対に作らないようにしましょう。
 なお花鳥風月では海賊版は発見次第販売停止処分とし、場合によってはその場で退場していただきます。
 「頑張って作ったのに」という理屈は通用しません。
 逮捕されてから「ファン活動だった」という主張も通用しません。
 
<無償による配布はどうか>
 「自分では作れないので器用な友達に依頼して無料で作ってもらった。売買はしていません」という場合はどうでしょうか。
 それが無償で行われた、友達の範囲内であるというのなら大目に見る公式がほとんどです。
 しかしSNSやブログ、pixiv、オークションサイトなどで「こういうグッズを作っています。お気軽に相談下さい」とあれば公式は黙ってはいないでしょう。無償で配布するものであっても大量に作れば、公式の利益を阻害しているのと同じことです。

 海賊版は作らない、買わない、を徹底しましょう。
 なお海賊版に当たらない同人グッズについては取り締まることはありません。ご自身の制作するグッズが該当するかどうか心配な場合は発注した印刷所に問い合わせるか、画像を添付してご相談下さい。(花鳥風月参加サークル対象とさせていただきます。)

 参考サイト
■Yahooオークション 詐欺事件・違法出品の事例
 http://auctions.yahoo.co.jp/phtml/auc/jp/notice/instances06.html
■財務省 知的財産侵害物品(コピー商品等)の取締り
 https://www.mof.go.jp/customs_tariff/trade/safe_society/chiteki/index.html
■当日版権システム
 http://ja.wikipedia.org/wiki/%E5%BD%93%E6%97%A5%E7%89%88%E6%A8%A9%E3%82%B7%E3%82%B9%E3%83%86%E3%83%A0
 ※花鳥風月では当日版権システムは取り入れておりません。そのため、フィギュアなどを販売することはできません。

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