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※これら掲載の記事はすべて実際の事件・団体等に関係の無い架空の物です。
安全は正しい防犯知識を身に付けることから
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警視庁メールマガジン第132号

==警視庁メールマガジン第132号==
                                   発行日:06/07/14



目次
[〜お知らせ〜警視庁広報課より]
●振り込め詐欺を体験できます

[捜査一課業務報告  明智管理官の見た事件]
●衝動殺人

[大阪からコンニチワ〜西の探偵服部平次や]
●あそこにいるのは犯人?

[防犯ミニ知識]
●音楽にはドラッグが欠かせない?

[ほんの一口〜読者の声]
●子供がオークションにはまっているが…

[トクトク裏ワザ〜肩の力を抜こうヨ]
●黒い布で布団のダニ退治!

[内部密告コーナー]




[〜お知らせ〜警視庁広報課より]

●振り込め詐欺を体験できます

 6月1日より開設している「振り込め詐欺体験電話」のフリーダイヤル(都内からのみ可能)は、開始直後から多くの方が興味を持って利用されています。また、HPでは種類別に聞ける音声を掲載しています。
 この機会に是非、本物の振り込め詐欺を体験してみて下さい。
 また、「オレオレ詐欺撃退カード」を電話の前に張って家族の被害を防ぎましょう。

 フリーダイヤル(携帯電話での利用は不可)=(0120)302989。
 警視庁ホームページ http://www.keishicho.metro.tokyo.jp/

 最近の被害では、法律事務所を名乗り民事裁判を起こされているというハガキが被害者の元へ届き、被害者が掲載されていた電話番号に連絡をすると弁護士を名乗る者が出て、「あなた相手に裁判が起こされている。貴重品も差し押さえられないように預かることが出来る」として、貴金属や訴訟費用を騙し取ったというものがあります。
 もし裁判を起こされたとしても弁護士が独自に連絡してくることはありませんので、騙されないよう注意しましょう。




[捜査一課業務報告  明智管理官の見た事件]


●衝動殺人

 2006ドイツワールドカップ決勝戦においては、フランスのジダン選手が引退最後の試合で、レッドカードを受けて退場するという、何とも後味の悪い結果に終わりました。彼は以前から試合中にカッとなって暴力を振るうことがあり、それでレッドカードを受けることも珍しくなかったようです。
 彼の場合普段は温厚で、こうなるのは試合のときだけ、といいますからまだいいですが、これが日常でとなると大変なことです。
 よくニュースで「カッとなって刺した」「気がついたら相手の首を絞めていた」という言葉をお聞きになるかと思います。瞬時に激昂するタイプですね。
 例えばこういったトラブルが発生した時、たまたま周囲に包丁やその他凶器となりうるものが置いてあったり、誰も止める人がいなかった場合、不幸にもそれは殺人につながりやすいといえます。銃の携帯が許されている国ではもっと簡単に、腰につけている銃を発砲することになってしまいます。
 人の命を奪うことは一瞬ですが、その後いくら悔やんだとしても取り戻すことは出来ません。
 私も今までに数え切れないくらい、衝動殺人を犯してしまった人間を見てきましたが、その殆どが「何と言うことをしてしまったのだろう」と後悔しています。第三者から見れば「後悔するならしなければ良い」と思いますが、その瞬間の本人からは理性や秩序といった、怒りを止める枷は吹き飛んでしまっています。そんなに簡単に「罪になるからやめよう」と思える人ははなからカッとして殺人に至ったりはしません。
 これを直す具体的な策は、と言われると私は専門家ではないので困りますが、やはり子供の頃暴力というものについてどういう受け止め方をしているか、ということも少なからず影響しているかと思います。
 暴力を振るうというのはつまり、言葉で相手を思い通りに出来ない、優位に立てないことに対して使われます。その最悪な形が殺人です。よくガキ大将と呼ばれる子が暴力を振るって他の子供から欲しいものを奪い取ったりする光景がありますが、それだけを覚えさせてはいけません。それは悪いことだと教えるべきなのです。暴力によって優位に立つことを覚えると、相手が思い通りにならなかった時必ず暴力を振るうようになり、結果殺人に至りやすくなります。
 これは単なる推測の一つです。ただ、最近では自分の子供が悪いことをしていても他人に責任転嫁する親が多いように思います。その子供が育てばどうなってしまうのか、やや不安に感じます。




[大阪からコンニチワ〜西の探偵服部平次や]


●あそこにいるのは犯人?
 
 なんや俺、このメールマガジンのボケ担当になってきとる気もするけどまあええわ。さ、笑って暑さ吹き飛ばしてこ。
 あれはちょうど今の季節みたいに、ムシムシする暑さの日やったな。バイクで出かけてたんやけど、ちょっと目に付いた飲食店へ入って休憩しててん。窓際に座ってなんとなく外を眺めながら、この先のルートを頭の中で確認中や。
 したら斜め向かいにな、銀行があったんやけど、そこから男が飛び出してきよった。まあ真夏に、スキー帽とサングラスつけて右手に大き目のバッグ持って金融機関からダッシュで走り出てくる人間いうたら、想像するのは一つしかないやろ。
 反射的に店を出たけど、銀行周辺に車が数台停めてあるのも見てたし(もちろん瞬時にナンバーは覚えたで)、こら車で逃げられたら面倒やなと思いつつバイクにまたがったら、そこらの車はまったく動いた形跡がない。あ、こりゃ離れたところに停めてあったんかいな、ちったぁ頭の回るやっちゃとその辺をウロウロ探してん。
 これがまた、交通量の多いところやし、出てきた行員もキョロキョロしとるけどてんでダメやし、俺も「やばい、見とったのに逃がした」と焦りまくりや。
 それでちょっとバイクでその辺りを一周したけども見つからずに、戻る途中になんやウンウンうめいとる人がおったんやな。
 こう、道端へうつぶせになってうめいとんねん。猛暑やったから暑さにやられたかなと思い、「おっちゃんどないしたん」と言いながら近づいてったら…そいつ、逃げた犯人やねん。俺の方がびっくりや。
 まあケガしとるようやったから救急車呼んだって、駆けつけた警察官数人を一緒に乗り込ませ、俺は現場に残って他の面々と現場検証や。
 そこでわかったことなんやけど銀行側は強盗とわかった時点でバッグに紙幣ではなく、硬貨をつめてたらしいんやな。ほら、棒状になったやつあるやろ。あれをたんまりと。
 で、強盗は行員の差し出したバッグをひったくって逃げたはいいが、あまりの重さに段々足がもつれてきたところへバッグが絡まり、派手に転倒してウンウンうなってたと。病院から連絡あったけど、バッグで腹部を強打してそれなりの大怪我やったらしいで。ホンマにどうしようもないな。
 この件に限ったことではないけど、強盗なんてリスクの高いもん、やめといた方がええと思うで。こういう間抜けな結果に終わった場合は「間抜け強盗」として記録に残るしな。




[防犯ミニ知識]


●音楽にはドラッグが欠かせない?

 若者が音楽で踊りに行く場所、というと我々の時代は「ディスコ」と言ったものですが、最近は「クラブ」というのですね。
 さてこのクラブで盛り上がるための必須アイテムとして、当たり前のようにドラッグが販売されている事実を知っていますか。
 「より音楽にのれる」「疲れないからいつまでも踊れる」「みんなやってるから大丈夫」と、そこには路上でコソコソ売買されているような後ろめたさというものはありません。形としても、ドラッグときいてイメージされるような、小さな袋に入った粉ではなく、錠剤になっていたり、あるいは切手シートのような形になっていたりと様々です。
 販売する側は「副作用はないから大丈夫」と言っているかも知れません。ところが、体にこれだけ強烈な作用をもたらすものが、何の害もないというのはもちろんありえません。
 使用される場所から「パーティドラッグ」と呼ばれたりしますが、このドラッグは様々なものがカクテルされて作られている場合もあり、急性中毒で死亡した例も多々報告されています。また、「横紋筋融解症」という、文字通り横紋筋が融解や壊死を起こし血液中に流出(正確にはミオグロビンの流出)、急性腎不全を起こすといった恐ろしい症状も発生します。
 これらの危険性を学生に説明すると、「何度も使わなければ大丈夫では」「1度きりなら使ってみたい」という声も聞かれます。ところが、そうやって「1度だけ」で手を出した人がその快感を忘れられず2度3度と使っていき、やがては常習性をもつから怖いのです。
 おなかがすいた時人は無意識に食べるものを求めますね。では空腹の時目の前に大好物があったらどうですか?食べてはいけないと言われてずっと我慢できる人は少ないでしょう。ドラッグとはまさに、空腹時の大好物と同じで、一度味を知ってしまえば手を出さずにはいられなくなるものなのです。
 一度くらいなら、ではなく最初から手を出さない。これが正解です。音楽にあわせて踊って疲れたら休む。そして友達とのおしゃべりを楽しむ。そこにドラッグが入る必要などありません。




[ほんの一口〜読者の声]

 
●子供がオークションにはまっているが…
「高校生の息子がネットのオークションをよく利用しています。が、最近は詐欺もあるようで心配です。どういうところに注意したら良いでしょうか」

 ハイテク犯罪対策総合センターからお答えします。
「大手のヤフーオークションなどではお金を振り込んだのに品を送ってこないなど、トラブルが多数あった口座を公開しています。
 http://info.auctions.yahoo.co.jp/f/trouble/
 次に、相手のIDなどをネット検索にかけてみるのもいいでしょう。トラブルのあった相手としてIDが掲載されていることもあります。
 そして相手の連絡先がフリーメールだけ、携帯電話番号だけ、といった場合は取引しないことも重要です。
 また、オークションを通さず直接取引きを持ちかけてくるところ(「早期終了し、この価格で販売しますので直接取引きをしませんか?」といったメールを送る)も要注意です。出品者と落札者で直接やり取りをした場合、大抵のオークションは補償対象外としています。
 誰でも欲しい商品が手に入るとなると、焦るあまり早く取引をしようとしがちです。詐欺師はそんな心の隙を狙っています。
 落ち着いて相手の評価や状況を見定めましょう。手数料が高くてもシステムを通してきちんと売買する方が安全です」




[トクトク裏ワザ〜肩の力を抜こうヨ]


●黒い布で布団のダニ退治!

 こんにちは!交通課の由美ですvvもうすぐ土用の丑の日だけど、ウナギが高値になっているとか。うーん…上司に奢ってもらいましょう!
 さて今回は、この時期多くなる布団干しにあわせて、ダニをより効果的に退治してしまおうというものです。汗をかく分干したり洗ったりする機会も多くなりますが、どうせならより清潔に、快適にしたいものですね。
 やり方は簡単。手芸店などで、布団のサイズに合わせた大きさの布を購入して下さい。それを干す時に、布団の上にかぶせておくだけ。
 これは黒い布をかぶせることによって、布団の表面温度が上がり、湿気もへるのでダニを死滅させる確率がより高くなるのです。
 上手な布団の干し方ウラ技をメルマガ7号で紹介していますが、よかったらこれと併せて使ってみて下さいネ!




[内部密告コーナー]※警察官の日常の風景を紹介するコーナーです。

 子供が結婚することになり、挨拶の言葉で悩んでいたFさん。
 あまりに悩みすぎて体を壊し入院、式を延期させてしまった


 


[あとがき]

 31日間にわたるワールドカップもついに終幕。ところが決勝戦でのトラブルはまだまだ尾を引きそうですね。何とも後味の悪い結果になってしまったものです。これが試合中ではなく日常となるとやはり手を出した方が悪いということになります。(もちろんそうなった事情は裁判途中で考慮されます)
 せっかくの4年ごとの試合がこんな形になってしまうのはもったいないですね。悪口、挑発が飛び交うとはいえ、節度をもってプレイしてもらいたいものです。
 それではまた。


[警視庁メールマガジン]
総編集長: 警視庁 警視総監  白馬
編集長:   警視庁 総務部    牛黒
発行: 警視庁
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