※この項目は、令和2年に全世界に蔓延した新型コロナウイルスのため開催中止を余儀なくされたり、感染防止対策をとっての開催となった経験を情報として提供しています。
各地行政の対応も違うため参考にならない可能性もあります。
また、開催する時に注意すべき点、準備するものなどを情報として提供する目的であり、必ずしも流行下での開催を推奨するものではないことをご了承下さい。開催するも中止するも主催者の自由であり強制されることがあってはなりません。
もし何か不明点、ご不安なことがあれば花鳥風月での開催経験からになりますが、お問合せいただければ出来る限り回答致します。
ここをご覧になっているということは開催を決定されてのことだと思いますので、開催か中止の判断項目は後回しにして、開催のための情報を先に書きます。
<開催準備と並行して感染防止対策のため準備する備品> 数は任意です。
こちらのサイトより画像引用いたしました。
ダイソーの「天然ゴム極うす手袋10枚入」のフィット感がたまらない!
http://50dai-dousuru.sakura.ne.jp/rou/?p=13712
■一般参加者用住所氏名記入用紙について
一般参加者用住所氏名記入用紙は花鳥風月のものでよければご利用下さい。
こちらからダウンロードできます。
※ヒサゴ工房というところのソフトで作成したため、別途ヒサゴ工房をダウンロードする必要があります。
https://www.hisago.co.jp/download/kobo/
(無料)
他の拡張子に置き換えることが出来なかったので面倒で申し訳ありません。
このソフトは宛名ラベル印刷とかにも便利です。
これをプリントアウトして、コンビニでA3に拡大すると丁度いい感じになります。
二度手間で申し訳ありません。
■一般参加者用住所氏名記入用紙設置
花鳥風月では下記のように準備しています。
情報用紙を入れる箱も100均調達です。箱に取っ手口があるほうが新たに紙を入れる穴をあけずにすんで楽です。
撮影のため省いていますが通常はヒモをかけて、第三者が勝手にあけることがないようにしています。
参考になれば幸いです。
その他の張り紙として、
・一般参加者用住所氏名記入お願いの看板
・換気をするためあけている扉に張る用の看板
・会場内会話など注意喚起の看板
jpgで保存しています。ダウンロードしてB4~A3サイズに拡大してご利用下さい。
通常のイベント備品はこちらに掲載しています。
イベント一週間前から前日(当日用準備はお早めに(本部備品) の項目)
■花鳥風月のコロナ対策について
国の感染症予防対策ページをイベントパンフレットにも掲載しています。
またDOUJIN JAPAN 2020による新型コロナウイルス感染症( COVID-19 )流行下における同人誌即売会の開催ガイドラインも発表されていますのでこちらも参考になさってください。
コスプレも可とするならば、更衣室の確認が必要です。
密にならないようにスタッフがついて入室制限を行う、沢山の人が触れる場所は消毒を行う、換気などを注意して下さい。
イベント会場内のトイレ、更衣室についての追記
古い建物の場合、トイレや更衣室に入るドアが開放型、自動ドアでなくノブ型の場合があります。
その場合せっかく中で手を洗ってもドアノブを触ることで意味がなくなってしまうので、会場に話して消毒液を設置してもらうか、自分達で設置しましょう。(下図参照)
いらすとやさんの絵を使用させていただきました。
↓
感染防止対策に対しての取り組みが都道府県で異なっています。
会場内で「これを設置する」「こういう風にして開催する」など指定があればそれにしたがってください。
ここでは感染防止対策を行う、とした上で開催形態について指定がない場合を説明しています。
サークルスペースの取り組みについては各イベントが様々な対応をとりました。
・机1本を1スペースとし、1スペース単位のみでの販売(机1本につき1サークルのみ)
・机1/2本を1スペースとし、1スペース単位での販売(机1本につき1サークルのみ)
・パネル等を立て、スペースそのものは通常販売(机1本につき1から2サークル)
・机を1つ飛ばしで空席対応とする
・通常対応
花鳥風月では、島根県から開催に際して「感染防止対策を取る以外は主催者に一任」とのことから一番最後の通常対応としています。その代わり1列の机本数を減らし、空席の机を設置してソーシャルディスタンスを取りました。
この黒い机の部分が空席となります。
サークルスペースはどちらか片方に人がいないという形をとりました。
基本的に同人即売会という形態では感染リスクは低いとされていますので、これはあくまでもサンプルであり必ずしも空席を増やさなければならないわけではありません。
基本的に空席を増やせばそれだけ備品代がかさばるので、イベント規模そのものを縮小しての開催でも良いと思います。
消毒液の置き場所についても上記をご参照下さい。
基本的にスタッフと参加者が対面する場所などは設置された方がいいでしょう。
これとは別に会場外に一般参加者連絡先記入場所があるためそこにも消毒液を設置しています。
状況により例えば対応を増やさなければならない場合があります。
特にお住まいの地域で感染者が徐々に増えてきた場合などは必ず行政や会場に対して連絡を入れましょう。
建物の管轄は大まかに3つに分かれます。
・都道府県所有(くにびきメッセはここ)
・市町村所有
・民間所有
民間所有の会場の方が、こういった状況下では規制も厳しく、開催しづらい可能性があります。
避けましょうというのではなく、きちんとした情報交換や話し合いが必要になってきます。
注意して欲しいのは天井の高さです。
くにびきメッセは天井が高いので空気循環その他についても感染リスクは低いと考えられます。
これが普通の家屋程度の高さ、会議室くらいの場合人が密集するとやや怖いのでそういった会場は避けた方が良いでしょう。
医学的根拠があるとかそういうのではありませんが、参考まで。
人数制限についてですが、サークルスペースが1000SP以上、来場者も5000人は軽く来る、というようなものでない限り、今感染防止対策で言われている入場人数制限にはひっかからないと思います。
ただし、会場ごとに独自の人数制限を設定しているところもありますので必ず事前に確認してください。
くにびきメッセでも2020年においては「この会場は何人の入場まで」といった規制がありました。
感染防止対策を参加者にもお願いする場合は公式サイト、SNSで繰り返し情報を出したほうがいいです。
今はどこの施設でも名前や連絡先を書くことが増えてきているので、それらのお願いに対してはすんなり受け入れていただけると思います。
事前に書いてきた用紙でもいいのか、会場で配る用紙に記入してもらうのか、なども告知しましょう。
それとともにイベントを盛り上げるような情報も出しましょう。
感染者が増えてきたり緊急事態宣言が出たような場合はきちんと開催か中止かの判断を下し早めに呼びかけましょう。
開催の方向で動いていて緊急事態宣言が出て開催が不可能になってしまった場合、ギリギリまで開催できるよう粘るのは悪手です。
遠方から参加する人、新刊入稿する人の迷惑になるだけです。
いくつかイベントが中止になったケースを見てきていますがどこの主催者の方も早め早めに判断を下し、公開しています。
花鳥風月の経験からお話したいと思います。
花鳥風月では2020年のスケジュールが、3/15、5/17、7/5、8/30…となっていました。
5/17のみ中止、あとは開催しています。
3月時点において山陰では感染者が出ていなかったこと、島根県からも中止要請はなくあくまでも主催者の判断に任せるという対応だったため開催に踏み切りました。
決して感染病を軽く見たわけではなく、状況的に「同人誌即売会」という形態で感染するリスクは低いと判断したからです。
<5/17を中止判断した経緯> ※説明が長くなりますがご容赦下さい。
4/9に島根県から新型コロナウイルス陽性者が一名確認されたとの発表がありました。
22時から会見ということでした。
この時点でまず花鳥風月としては、「島根県の発表を待って5/17開催について判断する」という告知を出しました。
(一名程度がすぐ発見された、なら影響はないかも知れないという見通しがありました)
会見において、陽性者は3月中旬の時点で体調に異変を覚えながらも仕事をしたりあちこち旅行をしていたということで、陽性と判断されるまでに3週間が経過していました。
会見を経て感染は少なくとも数十人に広がるだろうと判断し、翌4月10日正式に5/17中止決定を告知、サークルへの通知、アニメイトなどで配布していた申込用紙の回収、その他手続きを行いました。
その後島根県内感染者は20数名に広がりました。開催日から一月以上前での決定だったため、参加案内なども印刷する前で金銭的なダメージは少なくすみましたが、事務処理などはかなり大変でした。
それから少しして、緊急事態宣言が発令され、強制的に催し物など自粛になりましたので、結局中止しかなかったかなと思っています。
(余談ですが、やはりこの状況下での開催をよく思わない方も多かったようで、3/15の開催決行時や、4/9の時点で「開催すべきではない」「早く中止にしろ」「島根県に言って強制的に開催を中止させる」「参加した人間をさらすぞ」といった中傷脅迫めいた意見もいくつかありました。開催について賛否両論あるのは仕方ないですが、脅しのような内容については気にする必要はないと思います)
もはや説明の必要はないと思いますが、「開催って情報を出してるんだから、わざわざ『開催しますよ』なんていわなくてもいいだろう」とは思わないことです。
というか花鳥風月もやらかしました。
2020年3/15の開催は決定を決めていたのですが、コロナ感染者が増えつつあった2月末において「3月はちゃんと開催されるんですか」というお問合せが相次いだことから、「これは改めて開催するという情報を出さないといけない」と感じました。
そこで改めて「3/15は開催しますよ」と情報を出したところ「開催されるのか、安心した」という声がSNSでも見られました。
(もちろん、「なんでこんな危険なのに開催するんだ。今年一杯開催やめるべき」という意見もありました)
25年やってきてもこの体たらくです。
ちゃんと伝えなければならないのだと実感しました。
ですから、「開催するって書いてるでしょ大丈夫」ではなくて、感染症の状況が変わっていくのなら一週間ごとにでも、予防を呼びかけつつ「開催しますよ」という情報は出したほうがいいでしょう。
中止、延期に関してもそうです。
まず、サークル参加募集前だった場合。
ラッキーです。
いや中止になってラッキーというのも不謹慎な話ですが、手間が非常に少なく済みます。
中止の告知を各方面に出して、知らずに申し込んできたサークルには返金対応、これで良いからです。
告知期間も十分あるので、知らない一般参加者が会場に来るなんてこともありません。
即座に動いて欲しいのは、サークル参加受付を開始している~開催目前などの期間にやむを得ない状況により中止となった場合です。
基本的には「予想外の出来事は」と対応は同じです。
■連絡する先(優先順)
・サークル(まずはメールなどで連絡、その後文書で郵送)
・会場
・一般参加(HP、SNSでの告知、拡散してもらうよう呼びかけなど)
・イベント支援申請をしている印刷会社
・申込用紙配布をお願いしている店
開催目前だった場合は、印刷会社に新刊を入稿してしまっている方もいます。
その荷物の受け取りについて、印刷会社、会場、サークルと話し合いが必要です。
■延期や次回日程繰越の場合
サークル参加費を一旦返金するか、延期日程が決まっている/次の日程があるなどの場合はそちらに参加申込を移動しても良いか、サークルさんに文書で出しましょう。
返金については手数料は主催者負担が望ましいです。コストはかかりますがサークルさんに余計なお金を負担させないようにしましょう。
基本的なこととして、
即売会そのものは感染リスクは低いと考えられていますが、交通機関で大声でおしゃべりしたり、イベント後に打ち上げをしたりすることで感染リスクがあがります。それを避けるよう呼びかけることは忘れないで下さい。
花鳥風月では メロンブックス様に提案をいただいて、2020年よりエアイベントを併催しています。
実イベントと併催でもいいですし、エアイベントでの開催でも良いでしょう。
メロンブックス様エアイベント詳細ページ
「 メロンブックスはエアイベントを主催されるイベンター様を募集します」
売り上げの5%がイベンターの収入になりますので、「少しでも開催費用の足しになれば」という目的で開催されるのもいいと思います。
花鳥風月はこの5%をサークルの収入になるよう回していただいています。
自慢とかそういうのではなくて、恥ずかしながら大イベントほどの売り上げにはならないので、うちが取るよりもサークルさんに回したほうが手間もコストもかからないという理由からです(笑)。
このシステムはほんとにサークルさんや買い手さん側にとっても便利だと思いますので、導入を検討されてみてくださいね。
メロンブックス様