山陰同人誌即売会 花鳥風月

山陰同人誌即売会 花鳥風月
〒690-0887 島根県松江市殿町1 殿町郵便局留 「花鳥風月」
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諸手配

目次

  1. 何をどうしたらいいの?
  2. 宅配便
  3. 画材販売
  4. 備品をレンタルする
  5. 同じ会場を使用される方がいる場合
  6. 警備員の必要性
  7. イベント保険に加入しよう

何をどうしたらいいの?

 新しく始めようと思ったら分からないことだらけ。中でも、宅配便や画材販売、備品をレンタルする必要のある場合はどこへどう話をもっていったらいいのか困りませんか?
 ご安心ください。ありがたいことに私は全部経験させていただきました(笑)。ほんっとに、島根のような同人誌即売会というものの認知度が低いところでこうやって可能にしているのですから、大抵のところで出来るはずです。
 頑張ってちょー。
 あと花鳥風月進行表も合わせて目を通されると全体が把握できると思います。

宅配便

 前例のある会場なら、そこを使用しているイベントの参加案内に書いてある宅配便宛先に、新規イベントであることを告げてどのような手続きなのか聞きましょう。ハイこれで解決。
 難しいのは誰も借りたことがない会場を使用する場合です。まず、使用する宅配便の種類を決めます。
 別に宣伝するわけではありませんが、私は当初使用していたペリカンからヤマトに変えました。
 理由は営業所が会場に近かったこと(ペリカンは市の外れにあって遠かった)、確実性の問題です。この辺はシビアに決めます。
 ※のちにペリカン便は一般受付をやめたので今はほぼヤマト一択のような感じになっていますね。

 今では大変ありがたいです。会場にとても近いため、期限までに送れなかったサークルさんが裏技を使える(笑)。そうでなくとも、期限は土曜着にしていますけどね(印刷所からは感謝されています。普通印刷は金曜に仕上げて土曜着だから、普通のタイムスケジュールで済むって)。

 話が横にそれちゃいましたが、どの宅配便を使うかを決めたら、営業所に電話してその会場の担当区域を聞きます。担当している営業所でないと使えないっス。
 また土地によってはウチみたく市をひとつの営業所がカバーしているという業者もありますので、当日の搬入出について時間の確認が重要です。
 営業所に出向き、イベントの日程と荷物を預かって欲しい期間を説明します。大体どこの業者も倉庫の都合上一週間が限度ですので、イベント前1週間が期間になると思って下さい。
 当然のことですがここでも会場が取れてもいないのに頼むのはやめましょう。
 業者さんによってはどんな荷物が多いか(書類とか本とか。割れ物はあるか、など)、大体荷物の量は何箱くらいかを聞かれます。大体でいいので答えておきましょう。
 都市部…直接参加サークル×0.8+委託サークル数+印刷会社チラシ+パンフレットその他
 地方…直接参加サークル×0.1+委託サークル数+印刷会社チラシ+パンフレットその他
 こんな感じでしょうか。
 オンリーなら人気ジャンルか、それとも落ち着いてるジャンルかによって搬入数も大きく異なりますし、大手サークルがいれば1サークル5箱だったりすることもあります。
 ただ宅配便としては倉庫のスペース確保に大体の箱数を聞いておきたいだけですので、遠慮せず「●箱くらいだと思います。それより増減があるかもしれません」と伝えておけば、あとは調整してもらえます。
 イベントが頻繁に行われる地域の宅配便さんなら問題ないですが、初めてイベントを行う地域ならそのあたりの話し合いは面倒でもやっておきましょう。別に数が違ったって向こうも商売ですから怒りはしません。
 あらかた説明して引き受けて下さることになったら、担当者の名前を聞いておきましょう。
 で、これからも何回か開催する予定で、会場の承認が下りているのならスケジュール表を渡すことも忘れずに。
 終了後にはお礼を言うのも忘れずに。

 朝何時までに必ず荷物が欲しいのか、夕方引取りにきてもらうなら何時までにきて欲しいのかもきちんと提示すること。
 出来れば書類にして、配達区域ドライバーさんに渡せるようにしておくのが望ましい。
 花鳥風月のケースを書いておきます。
 搬入 8時半~9時15分まで(必着)
 搬出 3時半~4時半
 1時間くらいの幅が必要とドライバーさんから言われていますが、朝はどうしてもギリですね。
 また、搬出希望時刻を会場を借りている終了時間ギリギリに設定しないこと。
 荷物受け取りの手続きをしている間に会場使用時間が終わると会場側にも迷惑がかかります。

 トラブルを防ぐためドライバーさん直通の電話番号も確認しておきます。
 夏のお中元時期、冬のお歳暮時期は時間通りに配達できない可能性もあるので要注意。

画材販売

 二通りの方法があります。画材販売を扱う会社の荷物を委託販売する方法と、業者に出展してもらう方法。
 花鳥は後者の方法をとっていましたが、業者さんの高齢により今は委託販売ブースでスケブとミリペンのみ販売しています。

 委託販売の場合は、会社に「今度イベントをやるのですが、貴社の画材を販売させていただけませんか」という問合せをすれば、申込み書類一式を送ってくださいます。
 それに記入して返送すれば当日画材一式が届きます。何パーセントが販売手数料として受け取れるとか書いてありますので、きちんとチェックしましょう。
 お金の収支決算が得意でない人にはあまり向かないかも(笑)。得意そうなスタッフを確保しよう。

 後者の業者に出展してもらう方法は、一定以上の集客力と収入が見込めないとムリです。諸経費を差し引いて大体10万以上の売上がないと業者さんも厳しいですからね。
 企業イベントに出展している画材屋さん、地元の画材屋さんに尋ねてみるのも手ですね。

備品をレンタルする

 たまーに、会場の備品だけでは数が足りないとか、揃っていないとか、外借りのみだとかいう所もあります。そういう場合は会場と契約を結んでいる業者が幾つかあるので、会場に聞いてみて下さい。
 何をレンタルしたいかに合わせて紹介してくれます。
 そういう契約がない場合は電話帳を片っ端から使う。電話でもいいけど、見積もりはメール、あればFAXの方が間違いないです。私も何社か出してもらって検討しました。
 忘れてはいけないのは、レンタルしたものを会場まで運んでくれるのか、それとも取りに行かなければならないのか、それによって料金は違うのか、ということです。
 ですから自分が希望する形態をきちんと伝えれば、相手もそれを見て細かいレンタル料金を算出してくれます。

 おおまかな例をあげると以下の通りです。
 (挨拶文など省略)
 ×月○日(日)  使用場所:くにびきメッセ大展示場西側    9時~17時まで使用(1日) 
 机(サイズがいろいろある場合は、90センチ×180センチのもの)  100台
 イス(出来れば折りたたみのもの希望)  200脚
 
 搬入方法:会場への搬入・搬出をお願い致します。

 以上について見積もりをお願いします。搬入出費用が別途かかる場合はそれも併せてお知らせ下さい。

 これでまる1日何の連絡もない業者はやめた方がいいです。深夜に流したのならともかく、営業時間内に問い合わせて返事をしないのは、企業として失格です。ただし定休日とかに当たっていないかチェックはしてね。
 あと、言動が乱暴だとかも×。
 業者によっては個人とは取引をしないとか、取りに来てもらえる人のみというところもあります。
 頑張って探してみてね。

同じ会場を使用される方がいる場合

 東京では、一つの会場の階ごとに別のイベントが開かれるのも珍しくないんだそうですね。そういう時は、相手が判明次第軽くご挨拶のメールを出されてはどうかと思います。
 別に菓子折り持って挨拶に行く必要はなし、「当日は、何かとお手間を取らせるかもしれませんが宜しくお願い致します。お互い頑張りましょう」と、自分の開催するイベント名と階を書いておけば、もし何かトラブルが発生した時協力も得やすいでしょ?
 もちろん「そこまでする必要はなし」と判断されたならしなくてもいいです。が向こうが挨拶されてきたら返事をするのは当然のマナーです。

 あと、イベント開催までに必ず会場へ足を運んで当日の列整理や周辺の様子などを想定しておいて下さい。民家がある場合は参加者さんが迷惑をかけないように一応の気を配ることも必要。会場外のことは関係ないというのは分かるけど、きちんと気配りするのとしないのとでは、雰囲気からして違いますよ。
 スタッフを1人置いて、中へ誘導するとか、騒ぐ人がいたら注意するとかしましょう。別のイベントでもこればっかりは関係なし。マナーを守らない人は誰であっても迷惑なことに変わりないですから。
 これ実は同人誌即売会だけでなく、アニメイベントやライブなどでも「やらかし」が発生することがあります。待機列が周囲の道路の迷惑になってしまったり、民家の迷惑になってしまったりね。

 もし同じジャンルが同会場内・同日程で重なるというものすごい不幸が起きたら(笑)。積極的に宣伝に協力してあげて下さい。相手が意地の悪い人で、まったくこちらの宣伝をしてくれなくても、自分のイベントのお客さんが取られても、です。(あ、イヤ、自分のトコの宣伝も同じくらいしてね)
 何でかって言うと、試合に負けて勝負に勝つってヤツです。貴方の株が上がります。これ本当。それくらいの余裕を持って構えるのがいいですよ。
 重なっちゃってるから、サークルが少なくてもしょうがないって、参加者さんは分かってくれます。貴方は言い訳を一切する必要はありません。
 当日も入り口に「×階でもオンリーイベントが開かれていますよ」と張り紙をしてあげるといいですよ。イヤミでもなんでもないです。敵に塩を送ることの出来る人はカッコイイです。

警備員の必要性

 

 サークル数が100を越えたら、もしくは来場予想数が200人を超えるなら。
 絶対に警備員は入れた方がいいです。何故なら、列の整理だけでなく、トラブルに対応できる人間がスタッフ以外に必要だからです。
 警備員には様々な資格があって、イベントに該当するのは「雑踏警備」という資格かと思います。これの資格を持っている警備員を警備会社に手配した方がいいです。
 参考までに、花鳥では平均800人前後来場(サークル・一般含む)なのですが、3名警備員を雇っています。アルバイトなどではなく、きちんとしたプロの方です。
 たかがアマチュアイベントにと言われるかもしれませんが、外に列ができるような場合や、とても会場内がごった返すような場合において警備員はとてもありがたいものですし、何より、盗撮や万引きその他のトラブルへの抑止効果もあります。
 お金がないからではなく、起きるかも知れないトラブルを防ぐために、沢山の来場者が予想されるような人気ジャンルのオンリーなどであれば特に、私は入れた方がいいと思っています。
 警察へ通報されたり、会場ともめて二度と貸していただけなくなることを考えたら金銭的負担とどちらがいいかという話ですよ。
 たかが(とあえていいますが)数万をケチったためにイベント自体が開催できなくなってしまったなんてことになったら本末転倒です。そういう、危険防止のためのお金をどうか、けちったりしないでください。

イベント保険に加入しよう

 イベント掛け捨ての保険に入っているという人はとても少ないと思います。
「だって数時間のことに保険なんかかけてられない」という意見もあるかと思います。
 しかし、数百人が集まる会場で何が起きるかなんて、誰にも予測できません。
 何か大きな事故があった場合、主催側にミスが認められれば賠償問題に発展します。
「こっちは注意を呼び掛けていたから関係ない」では済まない事もあります。

 花鳥風月ではイベント保険に加入しています。(正式名称は違います)
 賭け金も高額ではありませんし、簡単な手続きですので是非お勧めします。
 なお、これらは掛け捨ての保険です。また、日程が複数決まっている場合でもまとめて申込は出来ませんので、イベント一月前~2週間くらいの間に日程ごとの契約をしましょう。

 以下手順などを記載します。
 まずは保険会社に問い合わせをすることから始めましょう。
 傷害保険を受けているところなら大体引き受けてもらえる可能性がありますが、イベント保険は掛け金が安くなることもあり、あまり受けたがらないところも多いです。また、レクレーション保険は、参加者の名簿があるようなイベントでない限りは適用できません。
 この、不特定多数が来る催し物、というくくりでの保険を受けてくれる会社が少なくて苦労することは多いです。
 あなたが生命保険など加入しているならそこの会社から問い合わせてみてもいいでしょう。
 住んでいる地域の保険事務所などを検索し、そこに問い合わせをします。
 ここでの説明はとても苦労すると思いますので、
1.フリーマーケットと同じような形の催し物
2.大まかな入場者数
3.何を賠償するか(参加者のケガ、販売物の破損汚損、その他主催側の過失によるケガなど)
 を伝えます。
 
 この時に注意すべきことですが、1.については、同人誌即売会を知っているかどうかで対応が異なります。分からない場合はフリマの方が形態としてはわかりやすいでしょう。
 2については、この人数で掛け金が少し変わることもありますが、だからといって少ない数を伝えないようにしてください。2000人は来そうだというような催し物で「500人くらいです」と答えておいて、何か保険を使う必要が生じた場合、その数の訂正が大変です。
 予想は難しいかもしれませんが、多めに答えておいた方が安心です。

 3は書いておいた通りです。この時注意したいのは、サークルは保険の対象とならないということです。参加者さんの持ち物を誤ってサークル側が壊してしまった、というケースなら賠償の対象になりますが、参加者さんがサークルの販売物を壊してしまったような場合は、当人同士の賠償となります。同じ参加者じゃないかと思われるかもしれませんが、保険で言う参加者と、私達イベントで言う参加者のくくりが異なることに注意して下さい。
 
 こういった保険に入っておくことで、会場の備品を壊してしまったような場合にも賠償が出来ます。
 会場も保険に加入していることが多いですが、すべて保険でまかなわれるとは限らず、また、使用者(主催者)に賠償請求されるケースもあります。
 使わなければ使わないに越したことはありません。しかし、何かあった時のための備えをしておくことは重要です。
 数百人の来場者が見込まれるイベントを開催されるのであれば、保険と警備員配置はイベンターの義務と言ってもいいかもしれません。
 花鳥風月では一度このイベント保険を使用したことがあります。弁償額の9割を保険でまかなえたのでとても助かりました。

※この項目作成にあたり、契約している保険事務所様には様々なアドバイスをいただきました。
ありがとうございました。