そのイベンターが、これからもイベントをやっていけるか否か判断されるのは、例えば募集数が埋まらなかった時にどんなことを言っているかです。
■「当方の力不足でこのようなことになり、申し訳ありません」
こういう人ならまず安全圏。今後に十分期待できます。
■「他のイベントと日程重なっちゃって、サークルさんは迷ったかな」
うーん…ちょっと半信半疑(笑)。
■「××っていうイベントがー、ぶつけてきたのでサークルさんがそっちへ流れちゃいました」
■「私は頑張ったのに、集まらなかったサークルさんが悪いんです」
これは最低。もう次から二度と参加したくないです。責任転嫁するなんて、最悪です。宣伝をきちんとしていたとしても説得力がありません。
別にパンフに書いてなくても、本部で話していることとか聞いていたりして、こういうことを言っていたらまあ要注意ですな。
募集数が埋まらないのは悪いことではありません。問題は、それを誰のせいと考えているかです。
方法はざっと4つ。
1.雑誌(イベントパンフも含む)、サイト掲載
2.サークルスペース配布
3.印刷会社のイベント支援に登録する
4.HPやSNSでの宣伝
事前の注意事項をひとつ
いずれの宣伝も、「開催が確定していないイベントは宣伝不可」です。
会場に予約申請をしただけで、借りられることが確定していない、抽選途中である、といった状態での宣伝は会場にも迷惑がかかりますし、参加者としても不信感を持つだけです。
きちんと会場とやりとりをして、その日程で会場を押さえられてから動き出してください。
1について
イベント情報を掲載している雑誌は減りましたが、パンフレットへイベントCMを掲載できるイベントはいくつかあります。
コミケもそうです。
花鳥風月でもイベントCM掲載は可能ですが、条件がありますので詳細はメールでお問合せ下さい。
また、イベント情報をまとめているサイトへ情報掲載をしてもらうのも簡単でお勧めです。
HPやメールアドレスが必要となるところも多いので用意しておきましょう。
コスプレが可能ならコスプレイヤーズアーカイブへの登録も。
2について
あちこちのイベントに参加してサークルスペースへ申し込み用紙を配布。
事前登録が必要なイベント、当日登録が必要なイベント、主催者自身がそのイベントにサークル参加していないと配布できないケースなど様々なので事前に確認することが大事です。
ほとんどのイベントでは、申込用紙だけ送って主催側に配布してもらうということは出来ません。自分で配布する必要があります。
小さなイベントですと、交換で配布OKというところもありますのでしっかり確認しましょう。
オンリーイベントで配布する場合は、ジャンルがズレていないか、カップリングが逆だったりして失礼にあたらないか、なども考慮しましょう。
花鳥風月では当日飛び込みでも配布申請を受付ますが、不備があった場合配布が出来なくなるので(松江警察署の指導により、申し込み先がメアドやHPしか掲載されていないものは不可、企業広告、企業イベントは有料)事前にお問合せ下さい。
3について
同人誌発行を支援したいという気持ちからたくさんの印刷会社がイベント支援をしています。
こういったところに登録してリンクをはってもらいましょう。
サークルさんとしてもあなたのイベントあわせで新刊を出すメリットがあるのでやっておいて損はないです。
4について
SNSでもイベントを告知できるシステムがあるのでゼヒ利用しましょう。
また、SNSアカウントを作って告知する場合は、プロフィールにイベントサイトのリンクを張り、興味を持った人がすぐ確認できるようにします。ツイッターなら固定ツイートに情報を入れてもいいでしょう。
ハッシュタグを作るのもいいですが、既存のタグとかぶってないか確認しましょう。
すでにあるタグに便乗すると、情報を探している人の迷惑になってしまいます。
HPスペースをレンタルする場合は有料サービスの利用をお勧めします。
稼動が安定していること、サポートも受けやすいこと、そして無料スペースの場合商用利用を禁止していることがほとんどだからです。(同人イベントは非営利であっても金銭のやり取りがあるので商用とみなされることが多いです)
まず、一般入場前に配布し終えることは鉄則です。
花鳥風月でもたまに、「サークル参加していないのですがスペース配布したいので早めにいれて下さい」という方がおられるんですが、一般入場前ギリギリに言われたところでどうにもならんです。
サークル参加をしていなくてそのイベントに申込用紙を配布したいという時は、必ず事前に問合せをしましょう。当日アポなしはとても嫌がられます。サークル参加している場合はその入場時間内に申請すればだいたいOK!
スペース配布する時、どんなことに気をつけて配っていますか?準備をされている机の上へ無造作に申込用紙を置いてないですか?
一言「おはようございます。××(イベント名)です、宜しくお願い致します」と言ってなるべく脇に置くようにします。相手が手を出されれば手渡しましょう。
イベントが開場したら申込用紙配布は止めましょう。一般の方の迷惑です。通行の邪魔をしながら申込用紙を配布しても、配れば配るだけどんどんイメージが悪くなります。
ウチのところにもイベントが開場してから申込用紙を持ってこられる方がいますが、サークル参加していて、参加者さんがスペースに来られたりしているのに、「今度イベントやるんですー」とか言って長々話されるとものすごく邪魔です。イベント開催中は友達でもない限りサークルさんのところへ申込用紙を配るのは止した方がいいです。ハイ。
自分のスペースでの配布については「資金と料金設定」のところでも、ちょっとだけ触れていますけど通りすがりの方に「どうぞ」と配らなくていいと思います。だって興味がないから持っていかなかったものを手渡されても、ゴミにしかならないです。もったいないです。
それよりはポスターを机の前に貼るなりなんなりして、足を止められた方に「宜しかったら申込用紙お持ちになりますか?」と差し出す方が相手も「せっかくだからもらおう」と思います。
渡して足を止めさせるのではなくて、足を止めさせて渡す、です。
通り過ぎようとしている人に「どうぞー」と渡すのは何だか強制ってカンジがしないでもありません。
ちなみに私は「ご自由にお持ちください」です。欲しい人はとっていくし、興味のある人は尋ねられます。いらない人は日程だけチェックして行きます。そういうのが理想の関係って思うのは思い込み?
近くにアニメイトがあればお願いして申込用紙を置いてもらいましょう。
■注意するポイント
・チラシはどういうおき方をされているか?(ヒモでつるされているのか、ラックに入れられているのか)
・置けそうな余裕があるか
・お店によっては「いつまで置いておけばいいか」を聞かれるので日時を考えておく(申込〆切まで、など)
・レジが混雑している時に声かけするのは迷惑なので、混雑していない時間帯を見計らう
これは些細なことですが、置いてもらうことをお願いするのでちょっとしたお菓子を差し入れしてもいいでしょう。豪華なお菓子より店員さん皆にいきわたるような数のあるお菓子がいいですね。
ほか、友達のサークルさんがいたら申込用紙をスペースに置いてもらったり、自分のところでも置いたり、告知ポスターを机の前に貼るのもいいですね。
画材屋さんや書店もポスターを貼ってくれたり申込用紙を置かせてくれたりするところがあるので、問い合わせてみましょう。日頃から他イベントのポスターが貼ってあるところをチェック!
申込用紙を配布させていただくイベントさんや、印刷屋さんへ挨拶をするのはとてもいいことです。いいことですが。
スタッフがバタバタと開催準備をしているクソ忙しい時に平然と、何も手伝わないでずーっと話し掛けたり、修羅場中の印刷屋さんで自分トークをかまさないようにして下さい。どっちもいました。大嫌いです(笑)。
一度でも朝の設置を手伝われたりした方はお分かりでしょうが、設置中のイベンターさん達は時間泥棒さんと戦っています(笑)。とても忙しいです。
そんな中に「今度イベントやりますので申込用紙配布させてください」と挨拶するだけならともかく、自分の理想理念や、現在のイベント状況、そのイベントの批判などをとうとうと語られると、たたき出されても文句言えないです。イベントの準備を一刻でも早くやろうとピリピリしている側からすると、「お前か時間泥棒は!」ということになります。
挨拶は丁寧かつそこそこに切り上げましょう。出来れば先に「設置手伝います」とか一緒にやっておいて、「あのう、申込用紙配布させてもらっていいですか?」なんて言ったりすると、「おお!貴方私の友達!何でもどうぞ!(ドラクエ風味)」ということになります。とても気持ちよく許可してもらえるはずです。
印刷屋さんで。
同じようにトークをかますと向こうは客商売だからニコニコしていますが、腹の中は煮えくり返っています。絶対に「俺様トーク」をしないように。挨拶して、菓子折りを渡したら(なくてもいい)サッサと帰りましょう。
ここまでしなくても、自分が参加していたイベントにパンフ印刷を頼んでいる印刷会社さんが出ていたら「いつもパンフ印刷でお世話になっている何々都道府県の何々というイベントです」と顔出しするくらいでいいです(そのスペースにいる人が必ずしもあなたのイベントを知っているわけではないことを把握しておこう)。
「近くまで来ましたもので」が通用するのは、パンフ印刷を頼んでいなくても長年の付き合いがあって向こうが覚えている場合まで、と心得ましょうね。
どちらでも言えることですが、あって邪魔にならないのは差し入れ。
私がイベントさんに差し入れる時は皆で気楽に食べられるスナック系とかクッキー系を差し入れてます。あまり手が汚れなくて、一口サイズのもの。ついでにおしぼりも少々いれておきます。
印刷屋さんへお世話になって何か菓子を贈る時には、社員さんの数を考えます。全社員に行き渡る数でなくても、受付くらいとか(目安は10個前後)、回せるようにあられ系の詰め合わせとか。
まーここまで気を遣わなくてもいいんですが、ご参考までに。あと、その地方限定ものとか、季節限定物のお菓子を「最近出たようですので、宜しければどうぞ」と贈ったりもします。
無理はしなくていいので、ホントに。
最近は簡単にアカウントが取得できることから、ネットでHPを立ち上げて宣伝しているところもよく目にします。
私はどちらかと言えばわりと遅れて参入した方なので、説明するまでもなく私よりご存知の方も多いでしょうが。
HPを作る時には、内容紹介や日程・場所など、申込用紙に記載していることはほぼすべて掲載しましょう。(住所氏名電話番号は掲載したらアカンよー)
でもそれだけでは寂しいから(リピーターがつかないとね)、何か読み物ページを作るとか、企画をするとか考えてみましょう。
SNSで連動アピールもいいですね。うちも遅れて参入…(以下略)。
私の知っているイベントさんは、季節やイベント(年中行事ね)ごとにトップイラストやメッセージが変わったりと、何度でも足を運びたくなるような工夫をしておられました。
それでなければ、情報を更新してもなかなかチェックしてもらえないです。
イベントは情報が命。立ち上げたはいいけど忙しさにかまけて1ヶ月以上放置したり、情報が古すぎるのは致命傷ですよ。
また、宣伝としてはそのHPをいろいろな方に宣伝してもらうという手もあります。「このHPはリンクフリーです。いろいろな方に知っていただくために、貼って下さいましたら嬉しいです」と書いておくとかね。
ただし、くれぐれもよその掲示板に宣伝を書き込んで歩くことはしないように。非常に嫌われるし、「何だこのイベントは」と言われておしまいです。ネチケットにも注意しようね。
1回きりのイベントであった場合は、速やかに閉鎖・アカウントの削除などをしましょう。ただし、掲示板へ感想を書き込まれる場合もありますから、「イベント終了後×週間で閉鎖します」と明記があると助かりますね。
そして最近はSNSで連動して告知も増えてきました。
それはいいのですが一つ気を付けていただきたいのが、ツイッターなどで自動的にツイートするサービスを利用されている場合、イベント終了後は速やかに解除しましょう。
一年以上前に開催が終わったものが今でも自動的に告知されている、これはスパム以外の何物でもありません。
全部手配が終わっても安心しないで下さい。まだやれることはないか、何が出来るのかを常に考えることが必要です。
努力を怠らないことが、いいイベンターになれる秘訣っス。
時折主催:××、共催:○○と書いてあるイベントを見つけますが、これはちょっと意味がおかしいです。主催は字のごとく中心となってものごとを進める人、団体のことで、共催は二つ以上の人、団体が中心となって物事を進めることというような意味だからです。
自分の他に一緒にする人がいるのなら、主催:××、○○と書いた方がいいです。
協賛は、当日スタッフを手伝ってくださる方とか、合意の上で申込用紙配布・告知協力してくださった方のことを指します。
協力は、「告知協力」として、申込用紙を配布させていただいたイベントや広告を出稿してくれた企業さん、その他お世話になった方の名前を書いておけばいいでしょう。
ここまで細かく言葉の意味について定義しなくてもいいとは思いますが。
間違えないで戴きたいのは、好意で申込用紙を配布してくれたサークルさんやイベントは協賛ではないということです。私もたまに、申込用紙を頼まれて配布しただけなのに、勝手に協賛にされていてビックリしたことがあります。こういうのは全部協力者。
協賛というのはこう考えて下さい。そのイベントについて何か問合せがあっても、多少のことなら答えられる人のこと。イベントの開催にちょっとでも力を貸していること(宣伝だけじゃなくて、労力とか)。
ので、確認も取らずに協賛に名を連ねるのはやめてあげて下さいね。人によっては「名前を利用した」と言われても仕方がないよ?
私なんか一度、勝手に主催にされてたこともあったし…(笑)。
お世話になった方に迷惑がかかることのないよう、十分配慮してください。