山陰同人誌即売会 花鳥風月

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予想外の出来事は2

目次

  1. 開催か中止か
  2. 開催するなら告知はこまめに
  3. 会場との連絡
  4. 余震・停電に備える準備
  5. 荷物の返送処理について
  6. 募金活動・その他の支援
  7. 飛び交う情報・デマに注意
  8. 他のイベンターとの協力体制
  9. 台風、豪雨で中止の事態には

開催か中止か

 

※この項目は、平成23年3月11日に発生した東北地方太平洋沖地震を元に作成したしました。
 被災地の皆様の一日も早い復興をお祈りいたしますとともに、心よりお見舞い申し上げます。
 また、地震の影響は受けておりませんが、地震発生より2日後にイベントを開催した身として、少しでもこの情報がお役に立てればと思い、作成いたしました。

<開催か中止か>
 判断材料はいくつかあります。
1.主催者・会場の被災の程度
2.交通機関の状態
3.停電のあるなし
4.荷物の搬入出はどうなるか?

 1.についてですが、主催者が無事でも、会場が開催できる状態にないということもあります。
 →予想外の出来事は参照
 また、その時点では開催可能であっても余震により損壊する可能性もあります。
 開催を決めた場合はこまめに連絡を取ってください。

 2.については、電車などが主な交通アクセスの場合、余震などで当日に運休してしまう可能性もあります。車であっても道路の事情により通行ができなくなるかもしれません。
 余震については予測不可能ですが、イベントまでの期間が短く、たびたび余震があるようであれば開催については慎重に検討なさってください。

 3.計画停電などによってイベント当日、停電が発生する可能性があるようであれば、その時間帯を調べ、大幅に重なっているようなら、中止した方が良いと思います。

 4.についてですが、搬入出の多いイベントでは、宅配業者に連絡を取り、どういう状況か確認した方が良いです。委託サークルの荷物が受け取れなかったりする場合もありますし、搬出は無理、というケースもあります。また、忘れがちですが、パンフレットやその他を印刷した印刷会社からの荷物が届くかどうかも確認が必要です。
 参加者さんから問い合わせがあった時にスムーズに答えられるよう、開催/中止でも荷物の扱いがどうなるか、情報提供できるようにされた方がいいと思います。

 地震の被害がほとんどなかったという地域ならこれらの検討は必要ないかもしれませんが、余震がたびたびある、津波注意報が解除されてないというような地域では、危険性の方が大きいです。
 ただし、最終的に開催か中止かを決めるのは主催者本人です。
 決めたら最後まで責任を持って告知しましょう。
 特に中止の場合、ホームページにポンと告知だけ出して後は知らない、というのは参加者の混乱を招きます。自分で告知が不可能なら、他のイベンターさん、印刷会社、関係各社に協力を仰いでもよいと思います。

 自分が今できること、として出した決定に自信を持ってください。
 応援しています。

開催するなら告知はこまめに

 余震が続いているような時はリアルタイムに状況が変わります。
 停電があってサイトの情報を更新できない、というような時には、掲示板に携帯電話から書き込む、誰か停電していない地域の人に連絡を取り、伝言を掲示板に書き込んでもらうよう依頼するという方法があります。
 イベント開催当日まで、提供できる情報は出していきましょう。

会場との連絡

 開催を決めた場合、余震が続いているなら、一日に一度は連絡を入れて状況を確認した方が良いでしょう。ただし、通信インフラに負担がかかりますので、徒歩で行ける場所なら行くという手もあります。
 会場によっては、自治体の災害対策本部が臨時設置されることもあります。
(くにびきメッセもそれがあるかどうか、地震後に確認しました)
 その場合は当然、イベント開催そのものが不可能になります。
 そういった話が自治体からあるかどうか、その場合いつごろまでに決定するか、必ず聞いておきましょう。
 
 また、もし開催中に大きな余震があり、避難の必要が生じた場合、停電が発生した場合について、会場と打ち合わせをしておいた方がいいです。
・避難指示は主催者が出すのか、会場から指示があるまで待つべきか
・避難経路はどのようになっているか
・停電した場合自家発電設備はあるか
・非常口の確認などなど

 花鳥風月では警備員3名(有資格者)を雇っており、避難誘導に関しては問題ないと考えています。

余震・停電に備える準備

 スタッフは動きやすいように、スニーカーなどをお勧めします。革靴やハイヒールは、いざという時動きにくいですし、がれきが落下したような場所などを歩くことができません。
 また、停電用のライトは頭につけるタイプをヘルメットと合わせて用意しておくといいと思います。懐中電灯もいいですが、両手があいた方が便利です。
 交通整理の人が持っている誘導灯も重宝します。こういった誘導灯は遠くからでも見えやすいです(停電時)。

 また、会場から避難が必要になった場合の、避難経路なども自治体から入手しておくといいかも知れません。
 津波などの危険がある場合、会場にいた方が安全なのか、避難の必要があるかで対応は違いますし、多くの参加者を混乱に陥れないために、会場と話し合っておいてください。
 その会場が災害時の避難指定場所である場合は、その場にとどまった方が良いこともあります。
 
■事前に知っておくとよいもの、やっておくとよいもの
・災害対策マニュアルを読む(いろいろな文献が出ていますしネットでも入手できます)
・災害対策マニュアルを簡単に作って、スタッフに配布する
・スタッフとの打ち合わせ

■その他、あると便利と思われるもの
・携帯電話各社の充電器(いくつか代表的なもの、もしくはスタッフの携帯電話対応のもの)
・救急箱
・カイロなど(毛布などは人数分用意できないと思います)
・メガホン、もしくはスピーカー(腰にセットしてヘッドホン式マイクのタイプのものが便利)
・電池式ラジオ
・軍手
・笛(音での誘導が必要な場合)
・簡易トイレ(会場のものが使えなくなった時用)
・ウェットティッシュ
・安全ピン
・文具(これはイベンターなら大抵あると思います)
・工具(会場のドアが万が一開かなくなった、更衣室に閉じ込められた人がいた、など)
 ざっとこんなところでしょうか。
 あくまでも避難のために必要なものであり、本格的な防災用品をそろえる必要はないと思いますが、カイロや簡易トイレなどはある程度数があった方がいいと思います。

荷物の返送処理について

 道路状況により、返送が出来なかったり、到着が遅れる状況が予測できます。
 それらの情報をサイトや掲示板で告知するとともに、委託参加などで返送時の伝票番号を確認することが出来ないサークルには、必要に応じて、お問い合わせがあれば番号をお伝えした方がいいと思います。
 配達が不可能な地域への荷物は、宅配業者が引き取りをしませんので、主催者宅で預かり、その旨告知された方がいいでしょう。
 被災地域の方がチェックできなくても、チェックできる状態になった時に、その告知を確認されたり、問い合わせされたりしてこられます。

 発送がいつごろ可能になるのか、使用している宅配業者のサイトなどをチェックし、場合によってはより早く受付が再開された業者に変えて発送することもあってよいでしょう。
 ただし、被災の度合いによっては、記載されている住所に届けること自体が不可能なこともありますので、該当地域への配達が可能になったとしても、発送の前に相手サークルと連絡を取り、申込みの住所に返送が可能か、不可能ならどこに配達すればよいか、もしくは当分預かった方が良いかなど確認して下さい。

募金活動・その他の支援

 やるかやらないかは主催者の自由です。花鳥風月では、3/13の花鳥95においては行いませんでした。
 理由としては、他の団体がすでに募金活動など始めていること、救援物資の受け入れについては未定であること、また、花鳥で行う場合の情報が不十分で、十分な理解が得られないと判断したためです。
 イベントで募金を募るというのはたくさんの人が集まる意味でも効果的ではありますが、その反面で、どこに募金をするかハッキリしない状況で行うと、参加者さんに疑問を抱かせてしまうことにもなります。
 支援活動をされるのであれば、募金はどこに送る予定か、その他の活動は何をする予定かなども合わせて告知をされた方がいいと思います。
 募金を行った後は簡単で構いませんので、報告があると、協力した人も安心できると思います。

飛び交う情報・デマに注意

 実際に花鳥風月でも確認しております。
 どこどこで救援物資の受付が開始されている、募金活動をしているというメールが回ってきたので花鳥で告知して下さいという要請をいくつか受けました。
 しかし、そのメールに記載されていたという場所では、そういったものは行っておらず、いろいろな方からの問い合わせに迷惑されている状況でした。
 回している方は善意で行っているのだとは思いますが、確かめもしないまま、広めてしまうと逆に救援活動に大きな支障をきたすこともあります。
 自治体からなどの要請はともかく、そういったお願いなどがあった場合は、まず確認を取ってから告知という風にされた方がいいでしょう。
 また、主催者として、裏付けのない情報を広めないように、という告知も一言あって良いかもしれません。

 大きな災害の時には「自分に何かできることがあれば」という人が出てくるのも当然だと思います。
 しかしその思いが行き過ぎて、作業への支障になることも少なくありません。
 時には勇気を持って、善意の行動を断る、注意する、ということもまた、主催者の役目だと思っています。

他のイベンターとの協力体制

 もし、あるイベンターさんが被災して情報発信ができなくなった場合、協力できそうであれば、あなたのサイトで告知を行ったりという手もありだと思います。(もちろん裏付けが取れた情報だけにしてください)
 確認の取れている情報をアップするだけでも、役に立てることはあります。
 まずはあわてて連絡を取ろうとするよりも、サイトの更新を待ったり、イベント会場に何か告知が出るか確認された方がいいでしょう。そのイベントの開催が直前に迫っている場合にのみ、主催者に連絡が取れるか試みた方がいいと思います。
 あなた自身が被災された場合も周囲イベンターとの連携を推奨します。
 全国同人誌即売会連絡会という団体がありますが、今回の地震でもいろいろと情報交換がされました。
 被災したイベンターさんがサイト更新できない場合など、ご本人の許可を得て、掲示板などに告知を書き込む手もありますし、お持ちのサイトで情報を代理で発信していく方法もあります。
 もちろん、「自分には手に余る」という場合は無理をされる必要はありません。
 イベンターとして自分には今何ができるか、それを考えていくことが大切だと思います。

 全国のイベンターさん、どうぞ頑張ってください。

台風、豪雨で中止の事態には

 この事態の何が困るって、イベント数日前に決定する状況が多いことです。
 2019年でも台風のため直前になって開催中止になったイベントもあります。
 こういう時も地震での告知対応とほぼ同じでかまいませんが、日時が迫っているだけに早急な対応が必要になってきます。
 あなたが会社に勤めているというのなら一日有給をとって対応する、くらいの心積もりでいてください。

 サークルへの返金についてはフトコロ事情的にも厳しいかもしれませんが出来る限り行いましょう。
 こういう中止の場合会場利用の料金は入金済み、返ってこないことがほとんどです。
 もしサークルへ全額返金がどうしても厳しいのであれば、十分な告知をしたうえで8割程度の返金を目指しましょう。
 返金にあたり口座への振込み対応でもかまいませんがせめて、後日改めて説明文を申込サークル全員に送付するくらいはして下さい。
 ネットが普及しているからお詫びも告知も全部メールで済ませる、というのは出来ればしない方がいいです。
(主催者自身が被災した、サークルが被災したなどで文書を届けられない状況はともかくとして)